上山明博 なう。

ノンフィクション 作家・上山明博のブログです
a_ueyama(a)nifty.com

金子務(科学史家)評『「うま味」を発見した男』上山明博著

2011年08月29日 | 書評
 評者は、著名な科学史家の金子務氏です。
 池田菊苗の評伝小説を描くに当たって、私は、菊苗が影響を受けただろう先輩科学者のマッハやオストヴァルトの科学思想や世界観を描写することに努めました。
 そして、マッハやオストヴァルトは、ひとり菊苗にとどまらず、相対性理論で知られるアインシュタインに大きな影響を与えたことは、知る人ぞ知る事実です。
 拙著がそのアインシュタイン論の第一人者で、先輩科学史家の金子務氏の目にとまったことに、不思議な因縁を感じずにはいられません。古今東西の時空を超えて、科学思想の流れを汲む者たちの精神の系譜におのずと思いが至ります――。
 ご高評いただき、ありがとうございました。
(「公明新聞」8月29日月曜日読書欄)