上山明博 なう。

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『白いツツジ ―「乾電池王」屋井先蔵の生涯』上山明博,PHP研究所,2009年

2009年05月07日 | 上山明博の本
乾電池を発明した市井の大発明家
ものづくりへのあくなき情熱が感動を呼ぶ
傑作伝記小説。


乾電池は日本人の発明です!
世界に先駆けて乾電池を発明した屋井先蔵〈やい・さきぞう〉は1863年,長岡に生まれる。先蔵の足跡は,これまで地元でもあまり知られていなかった。
天体のように動力がなくても動く機械。ひとりの青年が思い描いたのは永久機関の発明だった――。
試行錯誤を繰り返し完成した乾電池。乾電池は日清戦争で用いられ,それまでの液体電池(湿電池)を超える性能は当時の記事に「厳冬の戦地で大活躍! 世界一の“屋井乾電池”極寒の地でも氷結せず」と見出しを飾り,高く評価された。
先蔵が,上京時に,三国峠を越え,残雪の残る山肌を振り返ったとき,それが白いツツジのように見えたという。故郷のことを忘れることのないよう,都内の自宅に白いツツジを植え生涯愛したという。
先人未踏の道を情熱で拓き,幾多の困難を夢みる力で乗り越え,発明で国の誉れとなることを希求した市井の大発明家。その波乱の生涯を描いた感動作!!

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