スマイル日和+

子育ては「自分育て」。smile流「自分育て」の日々をつづります。

本との出会いは突然に

2021-04-30 | smile diary
私のお気に入りの作家、
森沢明夫氏の本を
図書館の書架に探しに行った。

彼の作品の殆どは
図書館の蔵書として登録されている。
だから、いつもの場所に行って
読みそこねている作品がないかと
ブラウジングしていたのだ。

「そのナイフでは殺せない」

ちょっと不気味なタイトルを
森沢作品の並びに見付けた。

今までの物語とは
一風変わったアプローチかも。。。

なんの疑いもなくそれを手に取り、
朝井リョウの「発注いただきました!」
と共にカウンターで貸出手続きを済ませ
自宅に持ち帰った。

帰ってほっと一息つこうと本を出し
トンデモナイことに気付いた。

あらーこの本、
森沢さんの作品と違うわ〜。
違和感を感じたのも当然かも。

森川智喜。
ノワールミステリー作家。

なるほど、
この手の話は、
私の避けてきた世界だわ。

その後ぺらぺらと
速読でもするようにページをめくり
「なんかナイフの話なんだ。。。
 殺人ストーリーなんだ。。。」
くらいの認識で本棚に立てておいた。

数日後に予約待ちの本が入ったと
メールが届いたので、
そろそろ借りてるやつを読み切って
予約本を借りなくちゃと思いつつ
結局読まずに期限を過ぎてしまった。

「せっかく借りたんだから、
 読んでから返したいよね」
なんて余計な事を考えたのが運の尽き。

夕方からサークルがあるのに、
「ちょっと最初の辺りだけ読んで
 読んだことにしよう」
なんて思って読み始めた。

<この物語は残虐である。>

そんな一文から始まったもんだから、
「あー、やっぱりコレは私向きじゃない。」
というのが第一印象。

にも関わらず、
「一文じゃあまりにも読んだことにはならないから」
と少し読み進めた。

最初に登場する殺人鬼のメッセージ
<不安に思うものは読まないほうがよい。>
の言葉を聞いておけば良かった。

でも、それって誘いの言葉だよね?

この話はナイフによる「殺し」が
繰り返されるんだ。。。

そういう察しをしながらも話の展開に惹かれ、
ページを飛ばし飛ばししながらも
(グロい描写は嫌いだから)
中盤まで読んでしまった。

サークル準備を優先すべく
読書は中断されたのに、

全てが終わった就寝前に
どういう訳か物語の結末が気になった。

「殺人の話なんて興味ない」
と言いながらも先が気になる。

こんな夜中に読み始めたら、
寝られなくなるんじゃないの?と
自分に問いかけたが無駄だった。

グロそうなところは飛ばしつつ
(実際、そういうページがあるのかどうかも未確認だけど)
1時間程で最後のページまで辿り着いた。

ネタバレはするつもりは無い。

だけど、なんの情報も残さずに
本の紹介にはならないから
読後感くらいは残そうと思う。

殺人シーンがあるにしても、
この物語はファンタジーだ。

現実にはあり得ないという思いが
残虐性を和らげる要素になり
私に最後まで読ませたのかもしれない。

しかしながら、
夜中の1時まで読んでいた事は
健康管理上、大きなミスになった。

多少なりとも高揚した精神状態下で
直ぐに眠りにつけるなんてあり得ない。

結局は睡眠不足で朝を迎え、
その午前中は布団で過ごすことに。


本との出会いは、
意外なところにある。

本との出会いに限らず、
生きていれば色んな出会いがある。

今回の出会いは、
トワイライトゾーン的な出会い。

散歩がてら横道に入ったり
何かの隙間を興味本位で覗いてみたり
そんな事をしてるうちにハマッてしまう
落とし穴みたいなものが
人生のところどころにある。

そんな出会いでさえ
人生の愉しみと言えればいいけれど
健康を害する可能性があるなら
その一歩手前で立ち止まらなくては。

(若い子にはこの「立ち止まる」って
結構難しいことだけどね。)

この本は、
そういう苦い経験をさせてくれた。

いずれにせよ、
図書館で借りる前には
作者の名前くらい確認して借りなくては。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。