韓国ドラマは哲学的感性を刺激する

韓国ドラマ、IT・デジタルなこと、AIなどと並んで哲学に関する事柄や、よろずこの世界の出来事について書き綴ります

東証の脆弱性またあらわに

2006-01-20 05:00:00 | 情報セキュリティ
 また、東京証券取引所のシステムの脆弱性が露呈する事件が起きました。注文、約定件数があまりにも多すぎ、システムの限界を超えてシステムが異常動作する可能性が出たため、18日の午後、取引時間中にもかかわらず終了20分前に取引の全面停止という事態になってしまいました。

 東証の立場としては、システムの処理能力を超えることによる不測の事態を回避するための、苦肉の策だったのでしょうが、それにしても日本を代表する証券取引所が取引時間中に停止するという異常な事態となってしまいました。

 東証に関しては不祥事続きで、全くいいところなしという観があります。一国を代表する証券取引所がこんな状態では、国際的な信用も失ってしまうことは間違いありません。また、日本のIT大国というイメージにも傷が付くのではないでしょうか。

 そもそも、たった一つの会社の不祥事による株式市場の混乱が、このような大事件を招いてしまうということ自体がおかしいのであって、情報セキュリティの観点から言っても、東証のシステムの処理能力の見積りがあまりにも甘かったと言わざるを得ません。

 東証自身、処理能力不足には気づいていたとはいえ、その対応があまりにも遅すぎました。インターネット取引がこれだけ盛んになった時代において、物事を進めるスピードが一昔前に比べて飛躍的に速くなっているにもかかわらず、それにきちんと対応できなかった東証の責任は大きいと言わざるを得ません。

 おそらく、幹部の人たちのスピード感覚が、ネット取引時代にもう合っていないのかもしれません。遅くとも、2,3ヵ月で達成しなければいけない仕事に、1年、2年かけて対応しようとしていたような気がします。

 このような取引量の急激な増加は想定外だったというコメントが出されていましたが、それは間違いで、東証としてもこのままでは大変なことになるという自覚がありながら、システム増強のスピードを自分たちでもっと速くすることができなかったのではないかと、私は考えています。

 さすがに、これだけの事件・事故が続けば尻に火がついた状態になるわけですから早急なシステム能力の増強に着手すると思われますが、もしかしたら、今のシステム自身がそのような急激な拡張に耐えるものではない可能性もあります。

 もし、そうだとすると東証は窮地に立たされるわけで、いずれにせよ株式取引の現場は混乱が続くことになります。

 しかし、それにしてもライブドアというたった一つの会社(グループ会社も含めますが)の不祥事でこんなに株式市場が混乱した上に、取引所の取引が続行不能になるなど、関係者にとっては想定外だったに違いありません。

 今回の一件は、株取引自身や、東京証券取引所の脆弱性をあらわにしてくれました。これを教訓に、一刻も早く正常な状態に戻せるよう、また投資家が安心して取引を行えるような環境を準備することが急務となりました。今後も、動向を見守りながらまた新しい情報が入り次第話題にしてみようと思っています。

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