再び個人情報保護法について

　数日前の新聞で個人情報保護法がなかなかうまく機能していないという記事をみました。

　開示されてもいいはずの情報が、法律に抵触することを恐れるあまり、何でもかんでも開示を拒否する例や、逆にこの法律ができても守られないプライバシーの問題が取り上げられていました。

　本格的に施行されてまだ半年あまりですので、当然混乱があっておかしくないわけですが、やはり、ある程度時間が経たないと法律というものはうまく機能しないものなのでしょうか。

　今まで非常に軽く取り扱われてきた個人情報に対して注目がいき、敏感になるのはいいのですが、やはり落としどころというものがあるわけで、たとえば、病院の入院患者についての問い合わせについて、一切答えないというようなことをするのは、行き過ぎと言われても仕方がないように思えます。

　その人が国家的な重要人物で、その人の所在を明らかにすることが国益に反するとか、その人が命を狙われる恐れがあるという場合なら仕方がありませんが、普通の人々に対してそのようなVIP待遇はむしろ迷惑な話でしょう。

　このようにして、情報セキュリティにはどこまでやるのかという、落としどころがあります。これを考えないセキュリティ対策はありえません。時間と予算は常に有限だからです。

　自分たちができる範囲でのセキュリティ対策を見極めなければいけないわけですが、これが真剣に考えてみると意外とむずかしいものです。

　そういう場合は、専門家に助言をもらうのも一つの手段だと思います。是非、皆さんも自分の問題として考えてみてください。

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