雨の日曜日

お芝居の感想などを

秀山祭九月大歌舞伎 夜の部(歌舞伎座)

2017年09月03日 | 歌舞伎
 秀山祭、初日明けてすぐに行ってまいりました。

 「逆櫓」
 今月夜の部を見に行ったは、このお芝居のためなのですよー。以前も吉右衛門さんと歌六さんで拝見してすごく良かったので。
 でもねでもね、これこんなに泣ける話でしたっけ!? 孫や子の帰りを待ちわびる権四郎とおよしがもう不憫で不憫で。これね、死んだ槌松は勿論登場しないのですけど、同じ年ごろの若君を観客に見せるのが、ずるいというか上手いですよねー。権四郎の膝にちょこんと座ったりするのがとっても可愛いんですもん。槌松も同じくらい可愛かったはずなのにって。
 吉右衛門さんは前半の世話な船頭も、後半の時代な樋口もどちらも大きくてとても素敵でした。キャストのバランスも良いし、これ後世に残すお手本みたいな舞台だったんじゃないかな。
 あと遠見の子役初めて見ました。みんな達者だね~。

 「再桜遇清水」
 吉右衛門さん脚本・監修の作品。
 清水法師清玄の転げ落ちっぷりを楽しむ作品、かな? 澤瀉屋のお芝居を見慣れてしまっているので、ちょっともたついてるように感じました。刈り込んで20分位短くして、最後に大喜利所作事付けて欲しいよう。
 染五郎さんは前半のおっとり可愛い清玄も、後半の堕落した破戒僧もどちらも良かったし、多分初演の吉右衛門さんよりニンだろうとも思うのですけど、雀右衛門さんや錦之助さん、魁春さんなんかに囲まれると、どうしても若く物足りなく思えてしまうのですよね。もっと染さん用の布陣で、いつかまた見てみたいです。
 歌昇君の良い奴と種之助君の悪い奴、両方とも溌溂として良かったな。米吉君と児太郎君のお小姓コンビも、大変可愛らしくて目の保養♪

 
一、ひらかな盛衰記(ひらがなせいすいき)
逆櫓

  船頭松右衛門実は樋口次郎兼光     吉右衛門
              漁師権四郎     歌 六
                  お筆     雀右衛門     
            船頭明神丸富蔵     又五郎
            同 灘吉九郎作     錦之助
            同 日吉丸又六     松 江
          松右衛門女房およし     東 蔵
                畠山重忠     左團次

「遇曽我中村」より
松貫四 作
中村吉右衛門 監修
戸部和久 補綴

二、再桜遇清水(さいかいざくらみそめのきよみず)
桜にまよふ破戒清玄

新清水花見の場
雪の下桂庵宿の場
六浦庵室の場

     清水法師清玄/奴浪平     染五郎
               桜姫     雀右衛門
             奴磯平     歌 昇
             奴灘平     種之助
               妙寿     米 吉
               妙喜     児太郎
          大藤内成景     吉之丞
          石塚団兵衛     橘三郎
           按摩多門     宗之助
         荏柄平太胤長     桂 三
         千葉之助清玄     錦之助
               山路     魁 春


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