雨の日曜日

お芝居の感想などを

四月花形歌舞伎(中日劇場)

2015年04月19日 | 歌舞伎
 中日劇場は「花の業平」で一度来ただけなので殆ど記憶無かったのですけど、1階エレベーター前で出待ちしたことだけ何故か覚えてました(笑

 早めに到着したので、近くのコメダ珈琲でモーニングをいただきましたよ。熱々のゆで卵って美味しいねー。

 「操り三番叟」
 翁や千歳が出てくるバージョンは初めて。右近さんの三番叟はあんまり人形っぽく無かったような。そういうやり方なのかな?

 「雪之丞変化」
 ベタなストーリーに過剰なくらいの音楽。見たことないですけど大衆演劇ってこんな感じなのな?って思いました。こういうあざといの、意外と嫌いじゃないです。
 猿之助さんは3役。どれも素敵でしたが、立役を見慣れてきたせいか闇太郎がえらく格好良かったなあ。雪之丞は浪路と二人の場面で、最初は「女形」だったのが「男」に変わるのが、妙に4色っぽくてドキドキしてしまいましたよ。客席近くを低く飛ぶ宙乗りも楽しい。あとね、何と行っても劇中劇が良かった。墨染も八重垣姫も、是非とも本公演で見たいです!
 今回若手が生き生きしてたのも印象的。米吉君はお初には若すぎる気もするけれど、萬太郎君とのコンビがめっちゃ可愛かった。隼人君は、イケメンっぷりを舞台で上手く見せられるようになってきましたよね。脚見せサービスもバッチリ。巳之助君はスラダンの三井的な?そして二役目は日替わり? 種之助君はあの若さであの安定感はすごいなー。梅丸君は非力で健気な「普通の女の子」(殺されても化けて出ない的な意味で)が似合いますね。
 勿論若手以外も、あんな格好良い愛之助さん久しぶりに見た気がするし、右近さんもおいしくかつお似合いのお役でしたし、宗之助さんはもっと拝見したい役者さんだし、2月に拝見できなかった竹三郎さんが見られて嬉しかったですし、とにかく楽しかったです~。

 「新・八犬伝」
 あまり原作知らないですけど、でもこれ大分アレンジしてありますよね? 八房が出てこないと何か気分がでないような。敵役として「崇徳院=扇谷定正=網干左母次郎」っていう設定は面白いと思いました。でも、と言うか、だから現八は別の役者さんがやった方が良かったんじゃないかなあ。愛之助さんを芳流閣に出したかったのは分かりますけど、吹き替えの役者さんが正面向いてるのは観客としてちょっと居心地悪いです。
 一番印象に残ったのは萬太郎君。若手の中でもあまり拝見したこと無くて、昼のむく犬みたいなイメージはあったのですけど、こういう白塗りのスッとしたお役も似合いますね~。声も台詞回しも良かったです。あと隼人君が毛野って最初びっくりしたのですが、花魁コスで男前なの良いですわ~。あれは萌えます。種之助のあほぼんっぷりも可愛かったです。八犬士としてのでは一瞬なんですけど、幕切れの形が綺麗だなーって思いました。

昼の部 
 
 中日劇場開場五十周年を寿ぎ

一、操り三番叟(あやつりさんばそう)

三番叟 市川 右 近
後見 市川 男女蔵
千歳 澤村 宗之助
翁 市川 門之助

二、雪之丞変化(ゆきのじょうへんげ)

市川猿之助早替り並びに宙乗り相勤め申し候

中村雪之丞/母ゆき/闇太郎 市川 猿之助
脇田一松斎 市川 門之助
土部駿河守後に土部三斎 市川 男女蔵
むく犬の源次 中村 萬太郎
門倉平馬 坂東 巳之助
中村菊蔵 中村 種之助
軽業のお初 中村 米 吉
丑三ツの次郎 中村 隼 人
三斎娘浪路 中村 梅 丸
広海屋藤兵衛 嵐  橘三郎
侍女滝乃 澤村 宗之助
おもと 坂東 竹三郎
孤軒先生 市川 右 近
中村菊之丞 片岡 愛之助

夜の部

  新・八犬伝(しん・はっけんでん)

片岡愛之助四役早替り並びに宙乗り相勤め申し候

崇徳院/扇谷定正/網干左母次郎/犬飼現八 片岡 愛之助
犬山道節 市川 右 近
犬田小文吾/足利成氏 市川 男女蔵
犬塚信乃 中村 萬太郎
犬川荘介 坂東 巳之助
犬村角太郎/里見義成 中村 種之助
伏姫 中村 米 吉
犬坂毛野 中村 隼 人
犬江親兵衛/濱路 中村 梅 丸
内儀おしま 澤村 宗之助
亀篠 坂東 秀 調
仙女 市川 門之助

口上 市川 猿之助



ソロモンの偽証 前篇・事件(丸の内ピカデリー)

2015年04月05日 | 映画
 後編の公開される直前に、行って参りました~。

 原作は読んでませんが、とても良かったです!

 ただ、自分がどうして宮部みゆきの現代小説を避けるのか、思い出しましたよー。暴力シーンが怖いの。殴り合いではなく、一般の女子中学生達が一方的に殴られ、蹴られ、暴言を浴びせられるのが理不尽で辛い。

 その女子中学生二人も、モラハラ夫とその妻を思わせる関係で、かつ若い女の子同士のそういう関係ってそう珍しくないんだろうなあとか思うと、これもちょっと辛い。

 ドロドロとした世界で、主人公の清涼感が救いになってました。後篇も楽しみです。