壊すと壊れる

日本に帰ってから１ヶ月
１５年ぶり、というか結婚後初の専業主婦を堪能しています

「毎日退屈でしょう？」と言われることもしばしばだが
実際は毎日何かしらやることがあってじっとしている方が少ない

と言うのも
ハワイで過ごした２年間
ワンルームと限られた生活用品のみで生きるのが身に付いた結果

日本に残していた荷物のほとんどが私の中で
「無くても生きていける」＝「不要」　と位置づけられてしまったから



最初の一週間はひたすら整理とゴミ捨てに追われた
その流れを受けて、家のあちこちをいじくり回して今に至る


家具の配置を変えたり、
猫が剥がしてしまった壁紙をやり変えたりしている内に
ついに壁を一部ぶち抜く事になった


初めは家を壊すことに対しての罪悪感の様な物があったが
ベニヤを外して土壁にハンマーを一撃した途端
面白くなって一気に叩き壊してしまった



中途半端な仕切壁が無くなったキッチンは
日当たりも風通しも良くなってご機嫌な空間になった


心の中で「何と言うことでしょう～～」とつぶやきながら
むき出しになった柱にニスを塗って仕上も終了した




意図的に壊した壁は別として
生活用品という物は壊れる時は一気にこわれる気がするのは私だけじゃないと思う


日本に帰った時、まず台所の給湯器が壊れていた
お陰で暫くこの寒い中水で洗い物をする羽目になった


次に灯油ストーブが異常な匂いを発し初め
命の危機を感じた私たちは修理方法を調べてみたが
機種が古すぎるためこちらもお役ご免となった


その上、先日ダンナが車に乗ろうとした時、ドアの取っ手を「バキッ」と折ってしまった

中古で車体自体は十数万しかしないくせに
修理には１万円近くもかかってしまいなんだか悔しい感じもするが
直さない訳にもいかない


修理後にダンナは
「ここだけ新車」と取っ手を指さし笑っていたが
私はこれ以上何も壊れてくれるなと、ただ日々祈るだけなのでした







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