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鹿嶋少将の航海日誌second

宇宙戦艦ヤマト新作情報・二次創作他、気になったものなどをお届け(^-^)

機動戦士ガンダム外伝◇傀儡たちの青い薔薇◇第十一話

2021-02-08 12:36:00 | 機動戦士ガンダム外伝


ワタシは早く連邦のモビルスーツを倒し、ペガサス級を沈めたかった。

「ロゼズ。神業を見せてやれば?」モロフォの電信が告げ来た。
ワタシはテスト中のユシキの言葉を思い出した。

「攻撃プラス攻撃も可能だ。」

「そっか。」
「モロフォ!ファンネルでペガサス級を!」
「ワタシは連邦のモビルスーツを仕留める!」

「ラジャー!」
その時だった連邦のモビルスーツ:リゼルが変形、ファンネルを追うようにワタシの前から離脱した。

「なっ!?何ッ!」
「逃がすかッ!!」
「有線クロー射出ッ!!」


【モビルスーツ・リゼル地球連邦軍仕様(反地球連邦ヴァルキュリー戦仕様)】

「逃がすかよ。」ガッツリ機体に喰い込む有線クロー。
一方、モロフォの操るファンネルたちは左翼に展開するペガサス級を沈めた。

「お前も沈めッ!」機体に喰い込む有線クローを引き戻し、サブアームに装備されたビームサーベルを抉るように突き刺した。
コックピットから機首に掛けて、溶解していった。
爆発寸前にワタシは離脱、次のモビルスーツを追い詰めた。
リゼルが小刻みに揺れている。

「ん!?」
「怯えてるの?」

「そう。怯えてるのね。
「長い間、怯えてるの身体に良くなってよ。」ワタシはビームサーベルで胸部を突き刺した。
呆気なくリゼルは沈んだ。
推進材を激しく使ったせいで、残量が1/3にまで減っていた。
残り、ペガサス級一隻と成ったところで、後方からwild・turkey隊のセイバー・フィッシュ二機が、ブルーローズの両脇を固めた。
護衛など要らないわと思ったが、ユシキが送りだしたのだと解った。
それと同時にフローズ・ヴィトニルが被弾した。
ワタシは思わず「ユシキ!」と心に浮かべてしまう。
推力バランサーを崩し掛けた。
左右に振られるブルーローズ。
その動きに合わせるセイバーフィッシュ二機。
「何故、真似を?」
少し「ムッ!」としたワタシはブルーローズ最大火力を誇るメガ粒子カノンをぶっ放した。

「宇宙(そら)のデブリに同化しろッ!!!」

ブルーローズ胸部、くちばしの部分先端が左右に開いた。
砲口に集約される青白い高熱源体。
射程は短いが威力は戦艦のメガ粒子砲一基(二門)分に匹敵する。
直撃を喰らうペガサス級typeアルビオンはブリッジを吹き飛ばされ、それに追い討ちを掛けるようにモロフォの操るファンネルが、エンジンを襲った。
粉微塵に吹き飛んだtypeアルビオンは、ロゼズの言葉通り、宇宙(そら)に漂うデブリと化した。
この会戦に勝利したワタシだけど、少しムクれて帰投した。

「ガンダム・ブルーローズ帰投!」
「牽引ワイヤー射出!」
「ガンダム・ブルーローズの固定を確認!」
「パイロット搬出!」

格納庫にユシキが出迎えていた。

「流石だ。ロゼズ。」
「ん!?」
「少しムクてるようだね。」

「……ムクてなかんかないわ。」
「セイバーフィッシュに一言あるだけよ。」

「セイバーフィッシュに?」
「彼らは良くやっている。」

「それは解っているわ。でもね。」
ワタシはセイバーフィッシュのパイロットに一言、云ってやろうと降りてくるのを待ち構えた。
暫くしてもパイロットは降りて来ない。

「幾ら待っても、パイロットは降りて来ないよ。」
ユシキが告げて来た。

「このセイバーフィッシュ=wild・turkey隊は無人だ。」
「コントロールA.Iと戦闘システムA.Iによるフルオート機だからね。」

「……そ、そうなんだ。」
「解ったわ。ユシキ。」
「ありがとう。」

「君のパートナーでもあるんだ。この二機は。
「云ったろう。ロゼズ、君は大切身体なのだと。」

この時、ユシキの言葉の本当の意味は解らずにいた。

「ありがとう。」ワタシはうつむき顔を朱く染めていた。
ワタシの手を掴んで「ニカッ。」と笑うモロフォ。
この娘にはまるで意思があるように思えた__。

地球上空まで地球連邦は攻めて来る事はなかった。
先見隊は上層部だけが知る"囮"だった。
ワタシたちヴァルキュリーの戦力の分析をしていたに過ぎなかった__。

地球上空に到達したコロニー・メサイアは地球の直上に来るように調整が、行われた。
数ある制御スラスターがコンピュータ制御によって噴射した。
止まったり、時には勢い良く噴射したり、縦、横、斜めと小刻みに、コロニー・メサイアは向きと方向を変えて行った。

「ねぇ。ユシキ。」
「このメサイアを地球に堕とすの?」

「このメサイアは救世主だ。」 
「地球には堕ちない。」
「救いを求める者の方舟だ。」

この時、ワタシには解らなかった__。


リゼル ReZEL型式番号RGZ-95 建造アナハイム・エレクトロニクス社

生産形態量産機

全高20.5m 本体重量25.8t 29.2t(ディフェンサーbユニット装備時) 全備重量57.6t 68.3t(ディフェンサーbユニット装備時) 装甲材質ガンダリウム合金 出力2,220kW 2,320kW(ディフェンサーa/bユニット装備時)推力81,500kg 91,600kg(ディフェンサーa/bユニット装備時) センサー有効半径14,920m

武装 ビーム・ライフル グレネード・ランチャー ビーム・サーベル 頭部バルカン×2 メガ・ビーム・ランチャー シールド ビーム・キャノン(シールドに内蔵) (ディフェンサーaユニット装備時) マイクロ・ミサイル ハイパー・ビーム・サーベル×2 (ディフェンサーbユニット装備時) メガ・ビーム・ランチャー×2 ビーム・キャノン×2


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つづく。

この物語りは【機動戦士ガンダム】の外伝です。
登場人物、メカ等は架空です。実在する人物とは関係ありません。
また、私的設定が混ざってます。
挿し絵的画像はイメージです。

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