阪神が城島を獲得するメリット

　マリナーズを退団した城島を阪神が獲得の意向を示してしるようだ。城島はマリナーズとの契約を２年残しておきながら退団するというのは、出場機会が激減しており出場機会を求めているからであるらしい。２年で１４億円もらえるところを退団するというのはよっぽど試合に出たいのであろう。

　そんな城島を冒頭でも記したように阪神は獲得したいと思っているらしい。俺も城島が日本に戻ってくるなら古巣ソフトバンクか阪神かとは思っていた。ソフトバンクは古巣として挙げたのだが、阪神を挙げた理由はまさに城島をとる事はメリットばかりだからである。

　まずは、城島を獲得する事でキャッチャーとしての守備力が大幅に強化される。今季の阪神のウィークポイントの一つとして、それが弱い事が挙げられる。今季、先発マスクをかぶったのは殆ど狩野である。狩野は今季、打撃もそこそこ良かったし（４００打席以上打ってる選手からするとチーム内４位）、走力も期待できる捕手である（セリーグの捕手内盗塁数トップ）。しかし、守備はというと送球がイマイチであり、安定感に欠けるということが挙げられる。
　矢野が阪神にいるが、彼は４１歳と高齢で、打撃は狩野より劣るし、守備は狩野より良いとしても、どのみちパッとしないのが実際である。
　そんなウィークポイントを城島で全て補えることができると俺は思う。ＷＢＣで４番を打てる打撃力を持っているし（今季こそはケガで良くなかったが）、守備も凄い良い。ＷＢＣスタメンキャッチャーという肩書きが全てを語っている。

　また、城島の打撃力で、阪神のチームとしての打撃力の底上げも期待ができる。今季の阪神の打撃力は正直貧弱であったと思う。３番鳥谷は終盤こそ良かったが、前半中盤は最悪だったし、４番金本・５番新井は１年通してダメだった。金本は来年４２歳で、これ以上彼におんぶにだっこではダメであろう。客観的に見ても、金本は今季はダメダメだった。来年もダメダメである保証はどこにもないが、来年は好成績という保証もどこにもない。

　しかし、城島が４番に入ることで打撃はシッカリすると思う。金本は５番か６番あたりに下げる。そうすることで打撃にも幅がきくことになる。
　ここに赤星が復活すれば理想の打撃がくめる。１番赤星が出塁して盗塁をする。無死二塁。そこで２番関本が送って、一死三塁。そこで３番（今のところ）鳥谷が打たなかったとしても、４番城島で返せるというパターンが完成する。鳥谷で返せば、城島が長打で２点目というのも期待ができる。頼れる４番として城島一人が加入することで阪神は今季の１．２倍は強くなると思う。

　インターネットのニュース欄にコメントがあり、それを読んでいると狩野はどうするんだ！？みたいなコメントがあった。昔の巨人と同じやり方になったなぁ！とか批判のコメントも結構あった。
　しかし、球団を勝利に導くためには、より能力がある選手を出さないといけないし（俺は狩野を崇拝しているわけでもないし、阪神ファンでもない）、昔の巨人とは違って城島獲得は昔の巨人とはやり方は違うと思う。昔の巨人は４番バッターばかりを獲得していた。江藤なり清原なりペタジーニなり。いわゆる、適材適所という言葉を昔の巨人は知らなくて、打線が機能しなかったのである。
　今回の城島獲得は適材適所と言えると思う。阪神の弱点であるキャッチの弱さをカバーできるし、打撃の弱さもカバーできる。いわば、頼れるキャッチャーであり４番である。だから、狩野をそこまで推す理由が俺には分からない。

　というか、狩野が控えにいるからこそ城島を４番に座らせることができるのだと言える。捕手は守備の要でもあるので、大抵８番とか下位打線で打つのが多い。打つことより守ることを重視しているからだ。そんな捕手を打撃で無茶させるわけにはいかないだろう。ピッチャーほどじゃないけど攻めに攻めて、その結果にケガでもしたら守りが薄くなる。
　だけど、狩野が控えにいるからこそ城島を４番に座らせることができる。守りの捕手としてじゃなく攻めの捕手として４番に座らせることができる。また、狩野も走力があり、打撃でも期待がそこそこできるので、３枚目の捕手を用意しておけば、かなり強固な打撃力になると思う。控えが強いことでスタメン捕手は無茶ができると俺は思うのだが。

　また、城島のネームバリューも人気向上に繋がるのではないか。メジャーあがりの捕手（実力はバリバリのメジャー級）を見てみたいという客もいるだろう。少なくとも俺は城島が入れば、来季の阪神は面白いと思うのだが。

　以上のことから、阪神が城島を獲得するメリットはかなり多い。一石三鳥くらいのメリットはある。絶対、獲得するべきだ。