寺山に
父に似てるを
毛嫌いし
似た歌を詠み
三十三回忌
欲しいということさえも
知らず生き
すべて我慢であることを知る
ひと冬の
掌に受ける
結晶は
ただ一度だけ
もう会うことはない
冬空に
響く打ち上げ花火の
音だけ聞いて
君と別れる
キュキュッと踏む
凍みる夜道の
響く音
黙って二人と
月の影はうさぎ
シェイク持ち
並んで腰かけ
恋人に
見えていたかと
その地を探す
並んで歩いていたあの道
辿ってる
ここは二人で行きたかった道
秋の陽に
さまよう蜻蛉の
羽の傷
幾月の空どこまで飛んだ
一周忌に
咲いていた
皇帝ダリア
乙女の真心という花言葉