>>これまで建造された世界最大のスーパータンカーは、1979年に住友重機械工業追浜造船所で建造された「シーワイズ・ジャイアント」(Seawise Giant) である。この船は載貨重量トン564,763 トンの容量があり、全長は458.45 m、喫水は24.611 mある[31]。46のタンクを備え、31,541 平方メートルの甲板があり、大きすぎてイギリス海峡を通航することができない
>>シーワイズ・ジャイアントは1989年に「ハッピー・ジャイアント」(Happy Giant)へ、1991年に「ヤーレ・バイキング」(Jahre Viking) へ改称された[31]。1979年から2004年まではロキ・ストリーム (Loki Stream) が所有しており、その後ファースト・オルセン・タンカーズ (First Olsen Tankers) に買収されてノック・ネヴィスへと改称し、永久繋留されて石油貯蔵用のタンカーとなった
>>メガフロート(Mega-Float)とは超大型浮体式構造物をさし、巨大人工浮島とも呼ばれる。
メガフロートは、特に洋上空港としての利用が期待されたため、数km規模、100年耐用を目指して1995年頃から開発が進められ、1996年には長さ300m、幅60m、深さ2mの実証浮体モデルがつくられ、2000年に住友重機械工業(現・住友重機械マリンエンジニアリング(株))主導のもと横須賀沖にて1000m級の実証浮体が建造され、実際にYS-11機等を用いた離着陸試験を行った。このときの結果を元にして、4000m級のメガフロートを建造し、空港に利用することが可能であると報告されている。特に、羽田空港の新滑走路設置に際して、在来の埋立工法をではなくメガフロート工法が採用されるかが注目された。工期や総工費、環境への影響など多様な観点から検討された。
しかし、結果として、主として以下の理由で採用されなかった。[要出典](2004年08月に断念)
海洋土木と造船業とで技術のテリトリーに関する摩擦が存在している。
技術的には確立されているものの全く採用実績がない。
海洋土木業界(マリコン)とメガフロートを建造する造船業界など、いわゆる族議員も含めて、それぞれの業界の応援団がいるが、造船業界以外の業界の応援団が強力であった。
所管の国土交通省内部でも、造船業を所管する部署は発言力が強いとはいえなかった。
羽田の工法問題がピークに達する前に、大型タンカーの更新需要期が重なり、造船業界のメガフロート推進熱が冷めた。
造船所にとっては、メガフロートは言ってみれば「鉄の箱」であり、自社の技術力を格別誇れる案件ではなく、取り組む熱意が起きにくかった。
中国の開発ブームで鋼材価格が上昇した。
滑走路一本の建造が決まった場合、造船所一社では対応できず、国の指導のもと分割建造が想定されるが、そうなると、各社の船台がおさえられることになってしまい、新造船受注活動に支障をきたす。
こういった事情で、メガフロート空港の建造は日の目を見ておらず、実用化の目処はたっていない。
>>2011年、福島第一原子力発電所事故をうけて静岡市所有の浮体が東京電力に有償譲渡され[2]、改修のうえ福島第一原発まで曳航され、洋上の汚水貯蔵タンクとして設置された。水1万トンを貯蔵できるとされ[3]、低濃度汚染水の貯蔵に用いられた