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山本亭:葛飾区

2018年01月07日 | 古民家っていいなぁ。(県外)
6日、葛飾区にある「山本亭」に行って来ました。数年前にあーちゃんと行ったことがあるので、今回で2度目になります。
大正末期に建てられた山本亭は、趣ある書院造に西洋建築を取り入れた、和洋折衷の建築が特徴の建造物です。

全景。江戸川の堤防から。

長屋門。武家屋敷に見られる伝統的な長屋門に、洋風の意匠を取り込んだ、和洋折衷の造りになっています。昭和5年から8年の間に古い門を取り壊し、新築されたものです。

当時は洋風建築を取り入れることが富裕層の間で流行しており、その佇まいを今に残す貴重な建築として、葛飾区が登録有形文化財に指定。昭和63年に買い取り、平成3年4月から一般公開されています。

旧玄関。山本亭が住居として使用されていた当時、客人は長屋門からこの玄関を抜け、右手奥の鳳凰の間へ案内されていたようです。

黒玉石が敷き詰められた間口一間、奥行一間半のゆとりある玄関には、人力車が展示されています。

こちらが現在使用されている入口の門です。

鳳凰の間。山本亭唯一の洋間です。

外から見た鳳凰の間。

白漆喰仕上げの天井。
客人をもてなす応接室として利用されていたことからも、当時の西欧文化に対する憧憬の念が感じ取れます。

ステンドグラスが使用されています。

居宅。3間続きの和室で26畳あります。庭園に向かう見晴らしのよい、心安らぐ空間です。
居宅のガラス戸には、大正硝子が使用されており、歪みがあり、不規則な波によって光の屈折が生じ、ガラス越しの景色が曲がって見えます。

ガラス戸やガラス欄間を多用することで開放感のある構造になっています。

外から見た居宅。明り取りの窓、違い棚など、書院造の特徴が随所に見られる建物は、木造二階建て。1階は120坪の広さがあり、2階が15坪、地下防空壕や土蔵、長屋門で構成されています。

この「花菖蒲」の絵は、平成3年、山本亭の開館に合わせ、葛飾区の委嘱により、日本画家「福田千惠」さんが製作したものです。

茶室。予約した人しか入室できないので、外観のみですが、「にじり口」や「つくばい」のある本格的な茶室で、間取りは4.5畳の広間、4畳の水屋、6畳の寄付き待ち合いで構成されています。

主庭① 270坪の典型的な書院庭園は、米国の日本庭園専門誌「Sukiya Living〜ランキング調査(2016年)で、第3位に評価されています。
冬の風物詩雪吊り。雪吊りは、重い雪から木の枝を守るために施されますが、東京ではなかなかお目にかかれませんね。

主庭② 縁先に池を配し、背景には広がる常緑樹。大変よく手入れされています。
山本亭は、京成金町線 柴又駅下車8分。有名な帝釈天の近くです。
寅さん記念館&&山田洋次ミュージアム&山本亭セット料金550円なので、3館見るのはこちらのセットがお得です。


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