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田舎へ行ってご/見てご!

二地域居住(田舎暮らし)、花・写真、古民家めぐり、カード収集、旅、日々のあれこれなど。

我孫子散歩(前編)

2019年02月19日 | まち散歩

16日(土)は天気が良かったのでJR常磐線我孫子駅東口を散策してきました。

かつて我孫子が「東の鎌倉」と言われた大正時代、「志賀直哉」や「武者小路実篤」などの文人達が集まった、手賀沼のほとりや丘の上の旧別荘地などを巡ります。今回で2回目です。


先ずは車で我孫子駅南口にある市の複合施設「けやきプラザ」に車を止め、

我孫子インフォメーションセンター『 アビシルベ 』で、ガイドマップなどの情報を収集し、けやきプラザ11階にある「展望テラス」に行きました。

我孫子市マスコットキャラクター「手賀沼のうなきちさん」(市HPより)
けやきプラザ11階は以前レストランがありましたが、平成26年3月で閉店し、現在はフリースペース「手賀沼のうなきちさん家」になっています。

この11階のフリースペースの両隣り、東側と西側に2ヶ所展望テラスがあります。西側は眼下に我孫子駅、その先には柏市域、そして空気の澄んだ日には富士山まで望めます。夜景スポットとしても穴場です。

左手の手賀沼に架かっている橋が「手賀大橋」です。

左の超高層が柏駅東口再開発ビル、右側の我孫子の高層マンションの後に見える白っぽい超高層ビルが柏の葉駅前のマンション群です。

大正時代の我孫子は東京から汽車で1時間余の別荘地として知られ、水田と葦原が広がる美しい手賀沼から富士山が望める景勝地でした。

先ずは昭和まで活躍した国際ジャーナリスト「杉村楚人冠(本名・広太郎)」の旧邸を整備した「杉村楚人冠記念館」に。
「杉村楚人冠」は明治末期から昭和前期に東京朝日新聞で活躍した国際ジャーナリストで我孫子に別荘を作り、後に移住しました。

こちらが「杉村楚人冠邸」。母屋の屋根は地震対策で銅板葺になっています。

「杉村楚人冠記念館」は、母屋、茶室、澤の家、蔵の4棟(市指定文化財)からなっています。敷地面積は約5,200㎡。

この建物は「澤(さわ)の家」と呼ばれ、園内で最古の建築物。一家で転居したあとは、楚人冠の母親が住んでいました。現在、建築当初の姿に戻すため修復中です。

一旦、敷地の外に出て、近くの小高い丘の上にある「楚人冠公園」へ。かつては楚人冠邸の庭の一部であった通称「観音山」です。

陶芸家「河村蜻山(せいざん)」の作陶による楚人冠の「句碑」

邸内には楚人冠が植えた梅、椿、芭蕉などが残っています。斜面地で「フキノトウ」が顔を出し始めていました。

母屋玄関のドラ。左の「鹿の角」にかけてる藁みたいなもので叩きます。

多くの書籍が並ぶ「応接室」。楚人冠の胸像も置いてあります。

南側のサンルーム。元は窓がなく、ベランダとして使われていました。

縁桁(丸桁)という丸太の長い梁が使われています。木の皮をむいただけの物ですが、経年でとても美しい光沢が出ています。

「和室」。居室、寝室として使っていたほか、茶室としても使えるように設計されている。

書斎の楚人冠のデスク。母屋完成後まもなく増築された部屋。二階があり寝室として使われていた。

日本の西洋史学を確立させた「村川堅固」。堅固は現東大の西洋古史の教授。息子「堅太郎も」同じ道を進み、親子二代にわたる西洋古代史学者です。
堅固は大正6年に我孫子に別荘用地を購入。4年後、「我孫子宿本陣離れ」を母屋として解体移築。



「旧村川別荘」北門。別荘の面積は約3,000㎡、手賀沼への傾斜地に建っています。入館は無料です。

北側から見た「新館」(昭和2年築)。外観は寺社建築を思わせるような立派な「破風」と「扇垂木銅板葺」の大屋根と意匠に凝り、「朝鮮風」とも呼ばれる。

新館正面玄関。基礎は関東大震災の経験を活かし、鉄筋コンクリート造りになっています。

和洋折衷の床。床柱は「ツバキ」を使用しています。

建物の中は「寄木」のフローリング床

沼の見える部屋は「書斎兼居間」

木製の灯篭。昭和の初めまで電気が通じていなかったため、母屋と新館を往復する導線に設置してありました。

奥の部屋は寝室として使用。壁は「ねずみ漆喰」


西から見た母屋。当初は茅葺屋根でしたが現在は瓦葺屋根。

玄関奥の座敷

書院座敷。書院床脇にガラスの明り取り窓を採用するなど新しい要素を加えている。

床の間の上部の横木(落し掛け)は黒い縞模様の「黒柿」

平書院。組子障子と透かし欄間

南面から見た母屋。母屋と新館は「市指定文化財」です。

南門手前にある湧水池。南門を出て、「手賀沼ふれあいライン」沿いの「てがのや」へ昼飯を食べに向かいました。

※昼食以降は「後編」に続く!



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