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旧矢中龍次郎邸:つくば市

2017年10月28日 | 古民家っていいなぁ。(県外)
9月末、筑波山麓南のつくば市北条地区に建つ「旧矢中龍次郎邸」を友人達と見学してきました。(北条地区は北条米で有名で、昭和時代初期には皇室に献上されていた特別栽培米だそうです。)
「矢中の杜」として一般公開しています。


建物の外観は一見すると普通の住宅のようですが、昭和13年から18年にかけて建築された古民家で、「国登録有形文化財(建造物)」になっています。建築面積(本館・別館)は、200㎡もあるそうです。敷地面積は約770坪です。

「矢中龍次郎」氏は、セメント防水材のマノールなどを開発した研究者で、(株)マノールの創業者です。
この龍次郎氏の研究成果が反映された独特の構造や材料が随所に取り入れられています。


本館、「表玄関」内部。本館は居住部分

居間に通じる廊下の杉の板戸(鶴の絵)。裏にはボタンの絵などが描かれています。こちらも南部春邦の絵

玄関ホールに置いてある日本画家「南部春邦」の衝立

「居間」(10畳)。神棚と両開きの襖で閉じられた仏壇。反対側にはテレビなど昭和レトロなものがあります。

欄間と昭和レトロな振り子時計

北側の廊下(居間と座敷北側)。

「くれ縁」の廊下。床板は幅広の欅板を使用。

床のある「座敷」(8畳)

「書斎」(7.5畳)。机や本棚は当時のままに置かれているそうです。

「内玄関」(3畳)。障子が閉まっていますが、開くと土間があり、玄関の引違引戸があります。

内玄関となりの「女中室」(6畳)?


別館、「洗面・脱衣所」

別館、総欅づくりの階段

別館1階、「食堂」(14畳):和洋折衷で豪華な調度品などがありました。鮮やかな板戸絵(南部春邦作)が見事です。
小壁には全国の国立公園を描いた北川金鱗の水墨画が飾ってあります。

食堂天井、こちらも換気ができるのでしょうか?。照明も昭和レトロでいいですね。

かなり高価と思われる桜材でできた戸棚。天板は5mもある一枚板で出来ています。


別館、暖炉のある「応接間」(12.5畳)。テーブルや椅子で畳を傷つけないように、脚に取り付けた横木がありますね。これを「そり」と言うそうです。初めて名称を知りました。

マントルピースと電気ストーブ。上には昭和天皇の写真が飾ってありました。

床の間のある「応接間」(12.5畳)。書院は付書院、障子は組子細工。床柱は四方柾目のようです。

珍しいガラスの入った襖。



台所と繋がる「炊事場」:竈や井戸など。


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