古天気学 A

明治時代以前の日本のお天気や地震また天文関係の資料を収集中

新発見か?木星食 河野家日記 / 河野七左衛門(3

2014-11-17 17:42:15 | 天文
新発見か?木星食 河野家日記 / 河野七左衛門(3)

2014年11月17日 月曜日 天気 晴

日本で木星食が見られた地域を天気から推測

日記による天気は、ほぼ夜の天気は記入していない。そのため、当日の昼間の天気と次の日の天気から推測する。

「吉村名誉教授・歴史天候データベース(HWDB)より」

延享1年 3月12日 → 1744年4月24日

弘前 晴
八戸 曇
盛岡 晴
日光 晴
東京 晴(雨)
八王子 晴
鯖江 曇
伊勢 晴
京都 晴
池田 晴
津山 晴
鳥取 晴
臼杵 晴

延享1年 3月13日 → 1744年4月25日

弘前 晴
八戸 曇
盛岡 晴
日光 晴
東京 晴
八王子 晴
鯖江 晴
伊勢 晴
京都 晴
池田 晴
津山 晴
鳥取 晴
臼杵 晴

「吉村名誉教授・歴史天候データベース(HWDB)より推測」

延享1年 3月12日夜 → 1744年4月24日夜

弘前 晴 → 晴 = 晴
八戸 曇 → 曇 = 曇
盛岡 晴 → 晴 = 晴  
日光 晴 → 晴 = 晴  
東京 晴(雨) → 晴 = 晴(雨)から晴 
八王子 晴 → 晴 = 晴  
鯖江 曇 → 晴 = 曇から晴 
伊勢 晴 → 晴 = 晴  
京都 晴 → 晴 = 晴  
池田 晴 → 晴 = 晴  
津山 晴 → 晴 = 晴  
鳥取 晴 → 晴 = 晴  
臼杵 晴 → 晴 = 晴  

「結果」

吉村名誉教授・歴史天候データベース(HWDB)・古天気学データベース(KTDB)

弘前  晴
八戸  曇
盛岡 晴  
宮城 晴
日光 晴  
東京 晴(雨)から晴 
八王子 晴  
鯖江 曇から晴 
伊勢  晴  
京都 晴  
池田 晴 
津山 晴   
鳥取 晴   
臼杵 晴 
沖縄 晴

「結論」

全国的に天気が良く(北海道は資料が無い)木星食が見られた模様です。
宮城・大分・沖縄以外の資料を再確認する必要があると思います。

次回は、「朝彦親王日記・下卷」慶応3年 8月15日 「陰 ・・・ 一今宵月傍ニ大星有之不シン」
を検証していきたい。



新発見か?木星食 河野家日記 / 河野七左衛門(2)

2014-11-09 15:25:44 | 天文
新発見か?木星食 河野家日記 / 河野七左衛門(2)

2014年11月9日 日曜日 天気 曇 小雨


「延享1年3月12日 星貫月」を検証する。

「テータ変換」

年月日 延享1年3月12日 → 1744年4月24日

場所 豊後国臼杵藩稲葉家家臣役務記録 → 大分県臼杵市

天文現象 星貫月 → 星食(別名「掩蔽」(えんぺい))

「ステラナビゲータ 10」と古天気学データベース(KTDB)で検証

「ステラナビゲータ 10」
 
年月日時 西暦 1744年4月24日夜
場所 大分県臼田市  経度 131°48′E 経度 33°07′ N

古天気学データベース(KTDB)

1744年4月24日 延享1年 3月12日 宮城県加美町 "仙台藩「延享元年 三月十二日 此夜九ツ時木星貫月」 儒学者・芦東山による木星食の記録です。" 古川・岩崎家三代記録

1744年4月24日 延享1年 3月12日 京都府 記事無 通兄公記 第7巻

1744年4月24日 延享1年 3月12日 沖縄県 "(尚敬王32年 1744年4月24日 乾隆9年) 一星月に入りて出ず。三月十二日夜二更、一星、卯辰の方位より走旱ひ来り、 直ちに月中に入り、未だ一時刻を歴ざるに、亦戌亥方位に出で、北に向ひて去る。1744年4月24日夜半前に起きた木星食である。 乙女座γ星付近で月齢12の月に木星が隠されている。 潜入が22時34分頃、出現が23時34分頃で、ほぼ真南の70度余の高度での現象であった。 さぞ見応えのある天文現象であっただろう。" 球陽・仙台藩の天文古記録より

「検証結果」

1744年4月24日 → 延享1年3月12日

宮城 23時 木星食    「岩崎家三代記録」
京都 記録なし      「通兄公記 第7巻」
大分 星食        「河野家日記」
大分 22時32分から 木星食「ステラナビゲータ 10」
沖縄 22時34分から 木星食「球陽」

「検証結論」

宮城・大分・沖縄で1744年4月24日22時23分頃より、木星食があった。

「延享1年3月12日 星貫月」は、

延享1年3月12日夜四ツ頃、豊後国臼杵藩において、木星が月に隠れる木星食を見たことが解った。



新発見か?木星食 河野家日記 / 河野七左衛門(1)

2014-11-08 19:07:20 | 天文

新発見か?木星食 河野家日記 / 河野七左衛門(1)

2014年11月8日 土曜日 天気 曇

お久しぶりです。

データ整理中に、1696年 津波の事をいろいろ検索していたとき、「河野家日記 」に出会う。
河野家日記 は、早稲田大学蔵書「河野家日記/ 河野七左衛門 」豊後国臼杵藩稲葉家家臣役務記録で
古文書で書いてある為、内容が解からなく大変難儀していますが、和暦年月日と
天気がやっと読める程度です。

その中に、延享1年3月12日 星貫月と私が読める所があった。

次回は、これを検証していきたい。