古天気学 A

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新発見か?木星食 河野家日記 / 河野七左衛門(2)

2014-11-09 15:25:44 | 天文
新発見か?木星食 河野家日記 / 河野七左衛門(2)

2014年11月9日 日曜日 天気 曇 小雨


「延享1年3月12日 星貫月」を検証する。

「テータ変換」

年月日 延享1年3月12日 → 1744年4月24日

場所 豊後国臼杵藩稲葉家家臣役務記録 → 大分県臼杵市

天文現象 星貫月 → 星食(別名「掩蔽」(えんぺい))

「ステラナビゲータ 10」と古天気学データベース(KTDB)で検証

「ステラナビゲータ 10」
 
年月日時 西暦 1744年4月24日夜
場所 大分県臼田市  経度 131°48′E 経度 33°07′ N

古天気学データベース(KTDB)

1744年4月24日 延享1年 3月12日 宮城県加美町 "仙台藩「延享元年 三月十二日 此夜九ツ時木星貫月」 儒学者・芦東山による木星食の記録です。" 古川・岩崎家三代記録

1744年4月24日 延享1年 3月12日 京都府 記事無 通兄公記 第7巻

1744年4月24日 延享1年 3月12日 沖縄県 "(尚敬王32年 1744年4月24日 乾隆9年) 一星月に入りて出ず。三月十二日夜二更、一星、卯辰の方位より走旱ひ来り、 直ちに月中に入り、未だ一時刻を歴ざるに、亦戌亥方位に出で、北に向ひて去る。1744年4月24日夜半前に起きた木星食である。 乙女座γ星付近で月齢12の月に木星が隠されている。 潜入が22時34分頃、出現が23時34分頃で、ほぼ真南の70度余の高度での現象であった。 さぞ見応えのある天文現象であっただろう。" 球陽・仙台藩の天文古記録より

「検証結果」

1744年4月24日 → 延享1年3月12日

宮城 23時 木星食    「岩崎家三代記録」
京都 記録なし      「通兄公記 第7巻」
大分 星食        「河野家日記」
大分 22時32分から 木星食「ステラナビゲータ 10」
沖縄 22時34分から 木星食「球陽」

「検証結論」

宮城・大分・沖縄で1744年4月24日22時23分頃より、木星食があった。

「延享1年3月12日 星貫月」は、

延享1年3月12日夜四ツ頃、豊後国臼杵藩において、木星が月に隠れる木星食を見たことが解った。


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