櫻井ジャーナルより転載
2020.12.23
ーーー転載開始ーーー
COVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)を口実に使った資本主義の大々的な「リセット」が推進されている。
いや、資本主義を「リセット」するためにCOVID-19の恐怖を世界に広めていると言うべきかもしれない。
何も手を打たなければ、現在の資本主義システムは2030年まで持たないと考える人は少なくなかった。
手を打つためにはホワイトハウスを押さえる必要があるが、今年のアメリカ大統領選挙を逃すと次は2024年になり、手遅れになりかねない。
体制の「リセット」を目論む勢力にとって、今年の大統領選挙はどのような手段を講じても勝たなければならなかった。
そしてジョー・バイデンの勝利が演出されている。
ドナルド・トランプを「人種差別主義者」で「ファシスト」だというイメージを作り、バイデンを差別に反対する「リベラル」と有力メディアは描いていたが、そのバイデンの実態が明らかになりつつある。
バイデンが副大統領を務めたバラク・オバマ大統領は「チェンジ」を掲げて勝利したが、侵略と破壊という戦略は変えなかった。
ジョージ・W・ブッシュ政権が正規軍を投入したのに対し、ムスリム同胞団やサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)を傭兵として使う侵略へ変更しただけ。
戦術の「チェンジ」だ。
それは2010年8月にPSD-11を出されたところから始まる。
現在、バイデン大統領は政権をスタートさせる準備を進めているが、その性格はオバマ政権に近く、戦争ビジネスや金融資本と関係の深いものになりそうだ。
ミシェル・フローノイはオバマ政権の国防次官で、好戦的なことで知られている。当初、この人物がバイデン政権の国防長官になると見られていたが、ロイド・オースチン元米中央軍司令官が指名された。
オースチンは退役後、ミサイルで有名なレイセオンの重役になっている。
フローノイらが2007年に創設したシンクタンクCNAS(新しいアメリカの安全保障センター)は戦争ビジネスをスポンサーにしているが、そのスタッフであるエリー・ラトナー、スザンナ・ブルーム、エリザベス・ローゼンバーグもバイデンの移行チームに入っている。
CIAと関係が深く、戦争ビジネスをスポンサーにし、ネオコンの巣窟になっているCSIS(戦略国際問題研究所)のスタッフもバイデンの移行チームへ入っている。
キャサリーン・ヒックス、メリッサ・ドルトン、アンドリュー・ハンターはCSISからの参加組。
このシンクタンクの上級フェローだったアントニー・ブリンケンはバイデンに近く、国務長官に選ばれた。
2003年のイラクへの先制攻撃に賛成している。
国家情報長官に選ばれたアブリル・ヘインズはオバマ政権でCIA副長官や国家安全保障副補佐官を務めた人物で、「血まみれジーナ」とも呼ばれているジーナ・ハスペルCIA長官と親しいと言われている。
国土安全保障省の長官としてエリック・ゴールドスタインが選ばれ、国家安全保障会議にはモニカ・マヘルが入る。
同じく国家安全保障会議にはボストン・コンサルティング・グループのマット・ヘルナンデス、同じくコンサルタント会社のマッキンゼーからはジョシュ・ゾファーが消費金融保護局が入る。
農務長官は「ミスター・モンサント」と呼ばれている元アイオワ州知事、トム・ビルサックだ。
金融、戦争、遺伝子操作を推進している巨大資本、私的権力がバイデン政権を担いでいることがわかる。
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