NBA Thunder Dancer

オクラホマシティ・サンダーを応援していくNBAブログです。

2022年サンダーのオフ考察~ドラフト~2/3

2022年04月14日 | 2022-23 オフ
【ドラフト】
今回のドラフトでサンダーの持つ指名権をおさらいします。

自前の指名権 1巡目1~8位
クリッパーズの指名権 1巡目1~4位、11~15位
サンズの指名権 1巡目30位
自前の指名権 2巡目34位


指名権コレクターと言われているだけあり、数が豊富です。
30位と34位指名の選手に関しては即戦力というよりも、将来への投資という意味合いで海外の選手、それこそクレイチのような指名で現況のロスター圧迫を回避することができます。
問題は最高で1位指名権になる可能性が高い自前の指名権とクリッパーズの指名権。
この2本に関しては即戦力を狙っていきたいです。
ちなみに自前の指名権の指名順位確率は下記の通り。

1位 11.5%
2位 11.4%
3位 11.2%
4位 11.0%
5位 7.4%
6位 27.1%
7位 18.0%
8位 2.4%

クリッパーズの指名権の指名順位確率は下記の通り。
(プレーイントーナメントが残っているため、おおまかな確率)
1~4位 8.5%
11~15位 91.5%


具体的にどんな選手がいるのか、狙っていくのかは後述にてまとめます。
詰まるところ、ドラフトを行うと前述の【契約】に記載の通り必然的にロスター枠を超過してしまうことになり、今度はトレードによるロスター整理が始まります。
詳細は次の【トレード】で掘り下げます。

前置きが長くなっておりますが、ドラフト候補生紹介の前にもう少しだけ現況把握です。

PG ジョシュ・ギディ/テオ・マレドン/タイ・ジェローム
SG シェイ・ギルジャス=アレキサンダー/トレイ・マン/アーロン・ウィギンス/ヴィット・クレイチ
SF ルーゲンツ・ドート/ケンリッチ・ウィリアムズ
PF ダリアス・ベイズリー/アレクセイ・ポクシェフスキー
C ジェレミア・ロビンソン=アール/アイザイア・ロビー/デリック・フェイバーズ/マイク・ムスカラ

こちらがポジション別のロスターになりますが、一目で分かる通り戦力的に補強したいのはSF~Cのウィングからビッグマンになります。
特にナチュラルなインサイドプレイヤーがフェイバーズしかおらず、今回のドラフトでは可能な限り有能なビッグマンの指名をしたいと考えています。

さて、お待たせしました。
それではドラフト指名の候補生たち紹介です。
※年齢はドラフト当日(2022年6月23日)のもの
参考: https://www.nbadraft.net/nba-mock-drafts/



ジャバリ・スミスJr.
身長208cm
体重99.8kg
19歳
PF


2001~2005年にキングス、ネッツ、76ersでプレイしたジャバリ・スミスの息子。
複数のサイトにて、今年の1~3位指名が予想されています。
オーバーン大学で過ごした1年では1試合平均17.1得点7.0リバウンド1.2スティール1.0ブロックを記録。
何より特徴的なのが28.4分の出場時間の中で平均5.4本放たれる3Pシュートの多さ。
出場時間40分に換算すると7.6本の試投になり、それを42.8%の高確率で沈めてきます。
ビッグマンでもアウトサイドシュートが求められる、時代を象徴したような選手で、カール・アンソニー=タウンズやブルック・ロペスのようなセットシュートではなく、長身の選手としては珍しくジャンプシュートを用います。
その為、打点が高いこともありブロックされにくく、ストップ&プルアップジャンパーなども卒なくこなすことができるのが最大の強みでしょう。
ボールを持った状態からジャンパーをクリエイトするレベルのドリブルスキルはあるものの、ディフェンダーを抜き去る程のスキルがない為、ハーフコートオフェンスはセットプレイで活かさないと輝きません。
身長からすると若干細身であり、ポストプレイやインサイドで体を張ったりということが苦手。
一方細身な分、身軽なのを活かしトランジションオフェンスやファストブレイクの際、リムランナーでのフィニッシャーとしての能力が高いです。
ディフェンス面、恵まれた身体と非常に長けた身体能力により、相手の上からもぎ取るリバウンドや小柄な選手からも奪ってしまうスティール等、目を見張るものがあります。
しかし一方でどうしてもアウトサイドよりのプレイスタイルになりがちの為、リバウンドに参加する機会が少なく、能力をフルで発揮できていないのが現状でしょう。

サンダー視点。
仮にスミスJr.を指名した場合、まっさきにベイズリーの放出を考えなくてはなりません。
スミスjr.のプレイスタイルを例えるのであれば3P及びジャンパーを多用するベイズリーです。
ドライブスキル及びインサイドでのフィジカルの弱さに差はなく、そうなった場合アウトサイドシュート力のある、より若いスミスJr.を選ぶのはチームとして必然となるからです。
指名できるのにも関わらず見送るのは論外ですが、ただ一点だけ。
インサイドプレイヤー指名を狙うサンダーにとってスミスJr.がニーズを満たしているかは微妙なところではあります。





チェット・ホルムグレン
身長213cm
体重88.4kg
20歳
PF-C


各サイトでは2~7位指名との予想が多く見受けられます。
高校の頃から、各大会でMVP受賞し、チームを優勝に導いたりと輝かしい実績をもって注目されていました。
最大の強みは213cmの身長と221cm(サイトによっては229cm)を超えるウィングスパン。
213cmの身長も相まって、インサイドに立っているだけで相手のオフェンスを鈍らせることができます。
また実際にインサイドへ飛び込んできた相手をノージャンプでブロックしたり、ボールを奪い取ってしまったりとゴンザガ大学では1試合平均3.6本のブロックショットを記録しています。
スピードはないにしろ、ドリブルスキルが高くディフェンスリバウンド獲得後自らハーフコートまでボールを運ぶことも可能。
また、26.9分の出場で3Pシュートを3.3本試投し41.2%で沈めます。
まさにガードスキルを持つ現代型ビッグマンでありポテンシャルの塊と言えるでしょう。
弱点はその圧倒的なまでに足りない体重と線の細さです。
ポストプレイやドライブの際相手に向かっていくような、いわゆるフィジカルプレイを極端に嫌います。
そして実際にフィジカル負けをします。
ホルムグレンのキャリアを見た時に、高校で急激に身長が伸びたという経緯がある為、一見すると体重増加がそれに追いついていないだけで、時間とともに最低限の筋肉量はついていくだろうとは予想されています。
しかし、プレイスタイルが線の細さを前提にしたコンタクトを嫌うものになってしまっている為、プレイスタイルを根本から見直す時期がいつかやってくるかもしれません。
上位指名予想ながら即戦力というよりも素材型であり、指名されるチームによって違った成長をするかもしれません。

サンダー視点。
体系もプレイスタイルもそして身長までも完全にポクシェフスキーと一致。
上述の通り散々線の細さ・体重不足を弱点として挙げましたが、実はポク(86kg)よりも体重が2kg重くなっています。
指名される場合、年齢・体重を考慮し、恐らくポクを諦めたものと同義となるでしょう。
スミスJr.と同様、ビッグマンではあるもののインサイドプレイヤーではないので、ニーズを満たしているかは微妙。





ジェイデン・アイビー
身長193cm
体重88.4kg
20歳
PG-SG


各サイトでの予想順位は3~7位。
ボールを持った状態からの一歩目が非常に速く、ドリブルをした時点で既にディフェンダーを置き去りにしている程のスピードの持ち主。
得点バリエーションを多く持っています。
積極的にリングへアタックしていき、持ち前の身体能力と滞空時間により空中でシュート・パスの選択を変更することも可能。
コンタクトにもファールを引き出す技術も持ち合わせています。
PGというよりかは身長の小さいSGと言った印象で、ドリブルを始めるとスキルを駆使してフィニッシュまで持っていけてしまうがために、シュートセレクションを間違えたりアシスト及びチームメイトを活かすプレイが苦手。
また、マッチアップの際に自分よりも大きな相手をマークしなければならず、ディフェンスの穴になってしまうこともあります。
ディフェンスレベルを向上させるだけで、一気に隙のない選手になっていくと思われます。

サンダー視点。
SGAとギディで完成されたバックコートに起爆剤になるマンやPGの役割をこなすマレドンが控えているので、ニーズから完全に外れています。
順位によっては残っていても指名を見送る可能性すらあります。





パオロ・バンケロ
身長208cm
体重113.4kg
19歳
PF


各サイトでの予想順位は3~5位。
父親がイタリア系アメリカ人でありイタリア国籍を持つデューク大学出身の選手。
若干19歳ながら完成された身体とスキル・バスケットIQが売り。
主戦場はペイントエリア周辺で、ボール保持した状態であればフェイダウェイジャンパーやポストプレイと言った様々なオフェンススキルを披露することができます。
また決してボール持ちすぎることもなく、ディフェンスを引き付けてノーマークにパスを出すこともできる視野もあります。
ディフェンスではアンカーとしてマンマークだけでなく、チームディフェンスに目を配りヘルプディフェンスにも定評があります。
突出した武器があるわけではないものの、オフェンス・ディフェンスを高水準でこなし目立った弱点がなく、どのチームに入っても重宝される選手になると予想されます。
念の為、弱点までは行かない伸びしろと表現される部分はアウトサイドシュートです。
主戦場がペイントエリア周辺の為、そこまでアウトサイドシュートを多用するわけではありませんが、それでも3Pラインでノーマークになれば躊躇なくシュートを試みます。
大学では確率が30.6%と低くディフェンスに離されてしまいがちでしたが、もし確率の向上が見込めた場合は更に安定感の増す選手となるでしょう。

サンダー視点。
今ドラフトの中で最もニーズに合致した選手ではないでしょうか。
強いていうのであればジェレミア・ロビンソン=アールやアイザイア・ロビーが近いものの、ポストプレイのレベルは既に2人を上回っています。
サンダーでは恐らくCで起用されるでしょう。





AJ・グリフィン(エイドリアン・グリフィンJr.)
身長198cm
体重99.8kg
18歳
SF


各サイトでの予想順位は4~8位。
父親のエイドリアン・グリフィンもNBAで9シーズン、5チームに所属した選手でした。
高校時代ケガに苦しみながらも強豪校からリクルートを受け、デューク大学へ進学。
1年のみの成績ながら、23.1分の出場で10.4得点を記録。
中でも突出しているのは平均3P試投数4.0本に対し1.9本成功させ、46.7%という精度を持っていること。
3Pが得点の大半を占めるものの、決して3Pシューターというわけではないことが特徴でしょう。
PG並みのハンドリングとクイックネスを併せ持ち、チームメイトの力をなくして自ら得点をクリエイトできます。
また、ディフェンスへの意識も高く、自身のディフェンダーのみならず広い視野でチームディフェンスをまとめる存在となっていました。
スティールやブロックと数字には残りませんが、213cmと恵まれたウィングスパンと有効的なポジションや動きを可能にするバスケットIQは欲しがるチームも多いと思います。

懸念点は高校での最終年を全休に追い込んだ足首のケガ。
大学では問題なくプレイできていましたが、NBAドラフトの過去の傾向を見るに深刻なケガを持った選手は嫌厭されたり評価を落としたりすることがあります。
とは言え、本ドラフトでのSFではトップクラスの実力とポテンシャルを持っています。

サンダー視点。
仮に指名した場合ポジション争いとなるのはドートです。
オフェンス面ではステップバックジャンパーがクリエイトできる点と3Pの成功率高さからグリフィンに軍配が上がるでしょう。
一方、ディフェンス面に関してはマンマーク、チームディフェンスどちらの観点からもドートが圧倒しており、
結果的にポジションは同じながらも役割の分担がはっきりしたお互いの弱点を補完し合う良いコンビになれるかもしれません。
アスレチックタイプの選手が多くなる中、またビッグマンのニーズは満たしませんが、クリッパーズの指名権であれば十分に狙っても良い選手だと思います。





ジェイレン・デューレン
身長211cm
体重113.4kg
18歳
PF-C


各サイトでの予想順位は4~13位。
万能化するビッグマン全盛期において、ある意味時代に取り残された生粋のインサイドプレイヤー。
得点のほとんどをペイントエリア内で完結し、ロブパスを受け取ってのダンクやオフェンスリバウンドからのセカンドチャンスを生み出すのが得意。
フィジカルのみならずテクニックも持ち合わせており、ポストでボールを持たせれば得点を期待できるでしょう。
また3Pラインから2、3歩入った箇所からのジャンパーもある程度の精度で沈められるので、決してインサイドだけ守っていればよい選手ではないのも強みです。
226cmあるウィングスパンから分かる通り、四方に散ってしまったリバウンドでさえも腕を伸ばせば取れてしまうという驚異の腕の長さが特徴。
1試合平均2.2回を記録しており、当然のようにブロックショットも得意技です。

弱点としては、ポストポジションから離れてしまうと途端にオフェンスへの貢献度が落ちてしまうこと。
リムランナーとしての走力はありますが、ビッグマンだからこその遅さがあり、ピック&ロールにてガードの動きに合わせるのが苦手です。
特にバスケットIQの高い選手が多く生き抜いているNBAにおいては、そもそもインサイドに入れてもらえず、オフェンスにすら参加できないということも考えられるでしょう。
フリースロー成功率が62.0%と壊滅的で、ハック・ア・デューレンも早々にNBAで見ることができるかもしれません。
サイトによって評価が大きく分かれており、活かしてもらえる優秀なガードとアウトサイド型のビッグマンがいるチームであれば真価を発揮すると思いますが、個人単体では伸び悩むことでしょう。

サンダー視点。
生粋のビッグマンを望むサンダーとしてはバンケロ同様ニーズに合致した選手。
今シーズン、インサイドへ何度もナイスパスを送り込むも得点に繋がらず歯がゆい思いをしてきたギディもデューレンであれば絶好の受け手となるでしょう。
チームとしてもインサイドでの起点を持つことができれば、アウトサイドが生きてくるので、オフェンス・ディフェンス効率の効率相乗効果が見込めます。





ベネディクト・マサリン
身長201cm
体重95.2kg
20歳
SG-SF


各サイト予想順位7~13位。
カナダ出身のウィングプレイヤー。
アリゾナ大学では2年プレイし、1年目に比べ2年目に軒並みスタッツを伸ばしています。
特質すべきはその身体能力の高さでしょう。
運動量が他の選手を圧倒しており、走る・跳ぶを連続で繰り返すだけのスタミナも相まってディフェンダーは一瞬たりとも気を抜けません。
ジャンプの際、スピードと高さが一級品で、滞空時間が長くまたその状態からのフィニッシュに長けています。
運動量はディフェンス面でも活かされ、ボールを持ったマークマンへの距離の詰め方や先回りすることが上手く、ファンブルを誘発することができます。
3Pは1試合平均5.8本打ちながら、2.2本沈め確率で37.6%を記録していることから、武器の1つでもあります。

ウィングの役割を攻守に渡ってハイレベルでこなすことができますが、それらがいずれも身体能力や運動量によってカバーしていることから、年齢を重ねた時に同じプレイができるのかどうか、長期の戦力で読みづらいのが弱点と言えるでしょう。
身体能力はピカイチですが、技術は発展途上。
NBA入り後に技術をどれだけ身につけられるかが、指名されたチームにかかっていると思います。

サンダー視点。
同ポジションの人員が既に溢れている上に、同じようなプレイスタイルの選手もおり、サンダーはマサリンを上手く育てることのできないチームだと言えるでしょう。
クリッパーズ指名権順位まで残っていても、指名を見送るかもしれません。





ジョニー・デイビス
身長196cm
体重88.4kg
20歳
SG


各サイト予想順位は4~13位。
生粋のスコアラーであり、ドライブ、アウトサイド・ミッドレンジジャンパー、ファールをもらう技術等が卓越しています。
コート上ではリーダーシップを発揮し、土壇場にも強いメンタルの持ち主。
大学では1試合平均19.7得点を記録し、FG15.7本試投、フリースロー6.2本試投と、スコアラー気質なのが分かります。
ガードにもかかわらず、8.2本のリバウンドを記録していることから分かる通り、ディフェンスリバウンドでの嗅覚が素晴らしく、リバウンド後自らコートを横断し得点まで持っていってしまうこともしばしば。

弱点は、シュート確率が低いこと。
FGこそ43.6%ですが、3P成功率は31.7%、フリースローもファールをもらう割に78.3%と8割を超えることができていません。
また他の上位指名が予想される選手に比べ、身体能力に劣ります。
技術面でのカバーでなんとかなっていますが、ディフェンスで抜かれてしまったり、オフェンスでもチームメイトに走り負けたりと顕著ではありませんが、目立つ場面があります。
また懸念点として、SGではやや物足りない身長が予想順位を落としています。
近年では同じ身長でも活躍する選手、自分の役割をこなす選手と成功事例も出てきていますが、まだ身長によるハンデは否めないでしょう。

サンダー視点。
ガードというだけで、ニーズがなくなってしまいます。
強いて言いうのであればベンチからの起爆剤的ポジションで流れを変える役割はできそうですが、マンやウィギンスが近い役割を担ってしまっており、正直指名はしないと思われます。


結論、自前指名権でバンケロクリッパーズ指名権でデューレンの指名が個人的希望です。


3/3の"トレード"へ続く。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿