新型インフルエンザ対策

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第3のインフル治療薬「ラピアクタ」発売…塩野義

2010年01月28日 | このごろの新型インフルエンザ関連情報
第3のインフル治療薬「ラピアクタ」発売…塩野義
1月27日19時46分配信 読売新聞

 塩野義製薬は27日、新しいインフルエンザ治療薬ラピアクタを発売した。

詳細は
読売新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100127-00001038-yom-sci

ベラミビルとうは少々言いにくい覚えにくい名前ですね。点滴薬です。効果は大きいそうです。タミフルやリレンザと同じようにウイルスのノイラミニターゼに作用して増殖を抑えるのでしょうね。


サスペンス「真由子」その8

 翌日の午後の勤めを休ませて、彼を真由子の家へ来させることにした。彼は第二千葉商事の職員で、私の部下ではないが、社長の死んだ今は、私が社長代理である。
 私がジャックを連れて来て庭に放したころ、約束の彼、安井辰男が川田と一緒にやって来た。犬はあまり大きくないが、可愛い顔をしている。犬の品種をよく知らない私には何という犬かよくわからない。安井は眼鏡をかけた40歳くらいのまじめそうな男だ。
「今度は鍵のことで相すまんことをしました。落とした人はいないか回章すればよかったんですが、つい忘れてしまっていまして・・」
 彼はていねいにおじきをした。
「そのことは後にしよう。」
 それよりその犬を連れて庭に回ってください。うちの犬が噛みつくようなら一緒にできませんから鎖を放さないでいてください。」
 今のところジャックは吠えていない。庭と表とを仕切っている家の東側の鉄製の柵まで行くと、ジャックが近づいて来て、鼻を鳴らしている。
「こりゃおかしいな。」
 私が言うと、安井が答えた。
「お宅の犬は雄で、うちの犬は雌ですよ、しかし今は交尾期でないから、どうってことないでしょう。」
 彼はかまわず、自分の犬を中に入れた。ジャックは安井の犬の後を追っかけはじめている。私たち3人も一緒に庭に入った。
 ぐるぐる犬たちが走り回っている。
「ガールフレンドが来て、よろこんでいるんだろうか?」
 私がそう言った時、安井の犬(名前はピーコだそうだ)が、突然吠えはじめた。ブロック塀の南側に誰かがいるらしい。ブロック塀は庭の西、南、東にぐるっと造られていて、その南側の東寄りにモルタル塗りらしい木造の二階建ての家がある。真由子の家の庭が広いので、今まであまり気にして見ていなかった。おそらく入り口はもう一つ南の通りに面していて、その家に行くには、かなり東にある南北に抜けている道を回らねばならないだろう。
 ジャックの方は知らぬ顔で走り回っている。一回りしたピーコはどうもそこが気になるらしく、もう一度ブロック塀の南東に向かって吠えた。
 私たちは応接間に入り、鍵について話しあった。
「引き出しの鍵は、誰でも眼につくところに置いていましたか?」
「そうですな、書類の手前ですから、引き出しを開けたら見えるでしょうな。警察もそのことをしつこく訊きました。こんな事件が起きたりすると、大変なものを持っていたことになったと悔やんでいます。誰かがそっと使って元に戻すこともできますからな、私に疑いがかかるように盗んで使ったかもしれません。なにぶん鍵を拾った者はいないかと言われるまで、すっかり忘れていましたんで・・。拾った場所は私の机のすぐ傍で、その時部下はもう帰っていたんで、そのままになってしまいました。」
 私はこの男をこれ以上追及しても何も出ないと感じた。
「いや、ご苦労をかけた。あまり気にせずにいてください。犬もご苦労でした。」
 私は鍵よりも犬のことを考えていた。私は川田に言った。
「うちの犬が知らん顔をしていて、初めて来た犬が吠えるというのは一寸ひっかかるな。ジャックは塀の向こうの奴に飼いならされているということじゃないかな?」
「それは面白い推理ですな、とにかく家の住人を調べましょう。」
「一寸よい考えがあるから、家へは行かんでくれ。名前や職業位で今のところいいよ。」
 翌日、川田が私の家に来た。
「まだはっきりしないんですが、安井という男も油断ならんですよ。私には社長の家はよく知らない言ったのに、犬を連れてこの辺を歩いているのを見た人がいるらしいんです。警察では、彼に使い込みなどないか、近いうち、調べるらしいですよ。」
「臭い奴が多くて困るな。」
「ところであの塀の向こうの家は
建築材料を売ったり、家の修理をしているそうで、工員と店主と二人です。
店主は小沼周平という男です。妙な点といえば、妻子がいないことです。」
「近いうち、彼とジャックを会わせてみる。それまではその程度わかればいい。」
 私はその夜、寝床で考えていた。
 あのブロック塀の向こうの奴が犯人とすると動機は痴漢的なものになる。あの二階の窓から望遠鏡でこちらを覗いていたとする。
 夏のことだから、真由子をときには窓をあけたままで着替えをしたり、下着だけで涼んでいたかもしれない。どうしてだかわからないが、独り者だそうだから、妙な気を起こして、犬を飼いならして邸内に忍び込んだ。
 さては、はしごまで持って来て、二階の窓から、私たちの情事を盗み見ていた。
 私が帰る前に、窓を開ける癖があることまで覚えていて、あの日、望遠鏡で私が鍵をかけ忘れたのを見て、急いでやって来た。または窓際にいて、鍵を忘れたのがわかった。真由子が私を送って出ている間に窓から入り、押入れに隠れていた。彼女がふとんを片付けようと、二階に戻ったところを襲った。
 それなら彼女に暴行加えている筈だし、元の二階から逃げるだろう。わざわざ密室の殺人に見せる筈がない。
 推理小説の読みすぎの変質者で、完全犯罪をやってみたかっただけというのも、変な話でこっちがおかしいと言われそうだ。
 どうも俺の考え方は密室にこだわり過ぎているし、動機が掴めていないと思う。あの家の男を調べてもむだにおわることだろう。
     (つづく)



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