インフルエンザ：患者数、再び注意報レベル超す ／栃木
1月29日12時2分配信 毎日新聞
県健康増進課は２８日、先週（１８～２４日）の１医療機関あたりのインフルエンザ患者数が、今後大きな流行が発生する可能性が高い注意報レベル（１０人以上）を超える１０・０１人になったと発表した。前週比で約５６％増。インフルエンザの患者数は減少傾向にあったが、８週間ぶりに増え、再び注意報レベルを超えた。
詳細は
毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100129-00000073-mailo-l09
地域によっては新型インフルエンザの感染が再び広がっています。季節性インフルエンザは新型に駆逐されたのか感染例は少ないようです。新型については、まだしばらくの間、警戒を緩めない方がよさそうです。
鳥インフルエンザＨ５Ｎ１がインド東部やバングラディッシュなどで家禽の間で感染拡大しています。
Ｈ５Ｎ１の人への感染例がエジプトで増えているようです。これが人のインフルエンザにならないことを願うばかりです。人のインフルエンザになる可能性は低いと言われていますが・・・。
サスペンス「真由子」その９
私はとにかくブロック塀の向こうの男、小沼周平とジャックを会わせる必要があると思った。私は川田に木製の模型飛行機を買って来させた。私はそれをあの塀の向こうに飛ばして置いて、犬を連れて行こうと考えたのだ。
計画した日は天気がよかった。私は昼飯頃がよかろうと思い、模型飛行機を携えジャックを連れて真由子の家へ出かけた。
ついでのことにと一計を案じた。二階の窓のサッシを敷居から外して動かぬようにし、机を部屋の中央に置いて、その上にあの警察から譲り受けたマッチとライターを置いた。ライターは川田の持っているのを借りたのである。灰皿も応接間から持ってきた。
１２時すぎ、模型飛行機をブロック塀の向こうに飛ばした。壁に当たって適当なところに落ちたようである。
私はジャックを連れ、家の前の道を東に行き、南北に走っている道を南に歩き、次の通りまで来て西に曲がった。
ちょうど、真由子の家の南に当たるあたりに、小沼建材店があった。東側にガレッジがあって、小型トラックが入っている。
私は犬と並んで、ベニヤ板などが散らかっている作業場に入って行った。
「ごめんください、一寸失礼します。」
私は大きな声で叫んだ。
西側の住宅の東の入り口から、男が出て来た。３２，３歳の小柄で痩せた男だ。
「何の御用で・・」
と うさん臭そうな表情で言った。
「子供がお宅の中に模型飛行機を飛ばしまして、取ってくれとせがみますんで・・」
私はそう言いながらジャックの態度を見ていた。ジャックにとって彼はたしかに旧知のようで、何かくれるのを待っているように見える。
「申し遅れました。私はこういうものです。」
私は持ってきた名刺をポケットから出した。
「成瀬さん、ああこの塀の向こうの方ですか？ こういう職業ですので、今後よろしく」
男は急に愛想よくなって、自分で飛行機を捜しに行った。ジャックは案の定、彼を追いかけた。
男はすぐ飛行機を見つけて持ってきた。ジャックもついて帰った。
序でと言っては失礼なんですが、二階の窓が動かなくなっていますので、お暇な時みてください。ご存知かもしれませんが、従妹が変死しまして、子供や犬は私のところに引き取っているんですが、ここは庭が広いんで私の子供や犬が時々遊びに来るんです。
そういうわけで、鍵はあずけておきますので、自由に入ってください。」
「そうですか？ ほんとうにお気の毒なことでした。では明日にでも見させてもらいます。」
男はていねいにおじぎした。
わたしはこいつなかなか曲者だと感じたが、目的は達したと思った。
ジャックは帰る私の前を東に向かって駆けていたが、何を思ったのか急に後帰りして来た。そして私の前に立ち止まり、建材店の方を見ている。私も釣られて振り返ると彼がこわい目つきで犬を睨んでいる。
私はジャックを連れて帰りながら、あの男は痴漢らしくないと考えていた。もっと陰険で、何かたくらみそうな男だと思った。彼が犬をならしたとすれば、よほどの計画があっての事に違いない。今後はよく考えないと負けるだろう。
しかし、すこしつじつまの合わぬこともある。もし彼が犯人なら、目的を達したわけだから、そろそろ店を閉めて逃げ出す筈である。今後も恐れず近づいて来そうなのはおかしい。そう考えると、彼はマッチなどの小細工は見抜くと思われて来た。置くのならもっと見えぬところへ置いた方がいい。
（つづく）
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1月29日12時2分配信 毎日新聞
県健康増進課は２８日、先週（１８～２４日）の１医療機関あたりのインフルエンザ患者数が、今後大きな流行が発生する可能性が高い注意報レベル（１０人以上）を超える１０・０１人になったと発表した。前週比で約５６％増。インフルエンザの患者数は減少傾向にあったが、８週間ぶりに増え、再び注意報レベルを超えた。
詳細は
毎日新聞
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地域によっては新型インフルエンザの感染が再び広がっています。季節性インフルエンザは新型に駆逐されたのか感染例は少ないようです。新型については、まだしばらくの間、警戒を緩めない方がよさそうです。
鳥インフルエンザＨ５Ｎ１がインド東部やバングラディッシュなどで家禽の間で感染拡大しています。
Ｈ５Ｎ１の人への感染例がエジプトで増えているようです。これが人のインフルエンザにならないことを願うばかりです。人のインフルエンザになる可能性は低いと言われていますが・・・。
サスペンス「真由子」その９
私はとにかくブロック塀の向こうの男、小沼周平とジャックを会わせる必要があると思った。私は川田に木製の模型飛行機を買って来させた。私はそれをあの塀の向こうに飛ばして置いて、犬を連れて行こうと考えたのだ。
計画した日は天気がよかった。私は昼飯頃がよかろうと思い、模型飛行機を携えジャックを連れて真由子の家へ出かけた。
ついでのことにと一計を案じた。二階の窓のサッシを敷居から外して動かぬようにし、机を部屋の中央に置いて、その上にあの警察から譲り受けたマッチとライターを置いた。ライターは川田の持っているのを借りたのである。灰皿も応接間から持ってきた。
１２時すぎ、模型飛行機をブロック塀の向こうに飛ばした。壁に当たって適当なところに落ちたようである。
私はジャックを連れ、家の前の道を東に行き、南北に走っている道を南に歩き、次の通りまで来て西に曲がった。
ちょうど、真由子の家の南に当たるあたりに、小沼建材店があった。東側にガレッジがあって、小型トラックが入っている。
私は犬と並んで、ベニヤ板などが散らかっている作業場に入って行った。
「ごめんください、一寸失礼します。」
私は大きな声で叫んだ。
西側の住宅の東の入り口から、男が出て来た。３２，３歳の小柄で痩せた男だ。
「何の御用で・・」
と うさん臭そうな表情で言った。
「子供がお宅の中に模型飛行機を飛ばしまして、取ってくれとせがみますんで・・」
私はそう言いながらジャックの態度を見ていた。ジャックにとって彼はたしかに旧知のようで、何かくれるのを待っているように見える。
「申し遅れました。私はこういうものです。」
私は持ってきた名刺をポケットから出した。
「成瀬さん、ああこの塀の向こうの方ですか？ こういう職業ですので、今後よろしく」
男は急に愛想よくなって、自分で飛行機を捜しに行った。ジャックは案の定、彼を追いかけた。
男はすぐ飛行機を見つけて持ってきた。ジャックもついて帰った。
序でと言っては失礼なんですが、二階の窓が動かなくなっていますので、お暇な時みてください。ご存知かもしれませんが、従妹が変死しまして、子供や犬は私のところに引き取っているんですが、ここは庭が広いんで私の子供や犬が時々遊びに来るんです。
そういうわけで、鍵はあずけておきますので、自由に入ってください。」
「そうですか？ ほんとうにお気の毒なことでした。では明日にでも見させてもらいます。」
男はていねいにおじぎした。
わたしはこいつなかなか曲者だと感じたが、目的は達したと思った。
ジャックは帰る私の前を東に向かって駆けていたが、何を思ったのか急に後帰りして来た。そして私の前に立ち止まり、建材店の方を見ている。私も釣られて振り返ると彼がこわい目つきで犬を睨んでいる。
私はジャックを連れて帰りながら、あの男は痴漢らしくないと考えていた。もっと陰険で、何かたくらみそうな男だと思った。彼が犬をならしたとすれば、よほどの計画があっての事に違いない。今後はよく考えないと負けるだろう。
しかし、すこしつじつまの合わぬこともある。もし彼が犯人なら、目的を達したわけだから、そろそろ店を閉めて逃げ出す筈である。今後も恐れず近づいて来そうなのはおかしい。そう考えると、彼はマッチなどの小細工は見抜くと思われて来た。置くのならもっと見えぬところへ置いた方がいい。
（つづく）
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