新型インフルエンザ対策

新型インフルエンザとその対策について、多くの人に知ってもらいたい。このサイトの情報により生じた損害には責任を負いません。

マスクメーカーに聴く (モースガードマスク その1)

2009年08月05日 | マスクの選び方・マスクの効果
私がブログ・・・「新型インフルエンザ対策」・・・をはじめましてからこの7月末で1年になります。
1周年を記念し新しい企画を考え、マスク製造者にインタヴューすることにしました。

最初に登場するのは㈱エースインターナショナルで、インタヴューに答えていただくのは
重要ポストに就いておられる薮内氏です。

Q1.はじめまして。ブログ 「新型インフルエンザ対策」の管理者の高橋と申します。
 さっそくですが、株式会社エースインターナショナルは主にどんなことを
 やっている会社ですか?
A1.新型インフルエンザ対策用マスクの製造販売をはじめとして、
 健康や美容関係の商品開発を行っています。

Q2.マスクの製造・販売をはじめられたきっかけは何でしたか?
A2.創業者の宮尾が強毒性の鳥インフルエンザ(H5N1型)の感染状況を見ていまして、
 新型インフルエンザが発生する前にマスクを用意しておかなければ
 いざという時にマスクが不足することに気がついたのがそもそものきっかけです。
 理由は日本で市場に流通されているマスクの8割が外国産で、
 更にその外国産のうち9割が中国産であるという事実を知るにつれ、
 一旦新型インフルエンザが発生したら中国政府は自国民を守るため
 マスクの輸出を停止するだろうと思ったからです。

Q3.それでは、モースさんと貴社製造のマスクとの接点はどこにあったのですか?
A3.創業者の宮尾の友人でロナルド・モース博士は弊社の顧問として15年来のお付き合いで、
 過去に米国国防総省の官僚であった経歴があり、その関係で調べて
 頂いたところアメリカは新型インフルエンザをテロと同等のレベルで国家
 安全保障に大きな影響を及ぼすものとして、政府として1兆円という
 莫大な国家予算を投じて対策を講じていたのです。
 そこで、商品を製造する段階でモース博士にもアイデアを出して頂き、
 国防という観点から新型インフルエンザ感染予防に特化したマスクを
 作っていくことになったのです。

Q4,ロナルド・モース博士は「国防」の観点から新型インフルエンザ
感染予防を考えておられたのですね。

A4.基本的な製造技術に関しては宮尾(エースインターナショナル社主)
が中心となって弊社で素材集めを行いました。モース博士にはさまざまな
アドバイスをいただきながら製品化を進めました。

Q5.それで実際にマスクをつくる段になって、簡単につくれましたか? それとも苦戦しましたか?
A5.実際にはインフルエンザウィルス(0.1ミクロン)を通過させないフィルターの確保や抗菌剤の
加工の際、急がせれば生乾きでシミになったり変色したり、技術的にも何度も試作を重ねても
コンテナ単位で焼却したこともあります。大変苦労はありました。

Q6.日本で製造しないで、中国でつくることになったのはなぜですか?
A6.まずその前に日本国内で販売している大手のほとんどは中国製であることを申し上げておき
ます。弊社も当初は日本で最終縫製をやることは考えたのですが、コストが跳ね上がることも事実
ですが、残念ながら日本には我々の希望する数量を担える工場が無かったのが大きな理由です。そして、マスクの縫製加工において中国は6年前のサーズを経験していることや日本と違い世界をマーケットに対応しているために世界でもトップクラスの設備や技術を有していたということが中国
で製造することにした理由ですね。ちなみに抗菌剤は日本製、私共のフィルターを作る機械はアメ
リカ製です。

Q7.中国で製造する場合、いざ「毒性」の強いウイルス発生、というとき
中国政府は輸出をストップする可能性があります。
高病原性のインフルエンザが発生したとしても、輸出をストップしない
という「確約」はとれないのですか?
A7.そうですね。私共は4月~5月の有事の際、国内で最も活躍した会社の一つであったと思います。
 しかし、他社のほとんどは輸入出来なかったと言われています。それは、中国が世界を相手にして
 いることとその相手が国(政府)であるために製造会社に選択権を与えません。弊社はグループ企業
 にチャイニーズドラゴン新聞社があり、中国政府に直接的な強いパイプを有することが役に立ってい
 ると思います。但し、こういった事情さえも考慮されない事態になる可能性があるため事前の備蓄が
 重要になってきます。

Q8.今のうちに中国でどんどん製造して、日本に持ち帰り、貴社で大量にストックしておくという
方法は可能ですか?その場合には資金が製品として倉庫に眠るわけですから、資金によほど
余裕のある企業でないとできませんね。
やはり一番良い方法は各企業なり各職場や各家庭などで備蓄しておくことでしょうか?
A8.現在、私共は約2000万枚のマスクの在庫を有しております。また、有事の際も
 月間1000万枚位は確保できると考えています。しかし、それでも有事の際は全く
 不足すると考えられますから備蓄センターを引き受けてくれる投資パートナーを求め
 ています。

Q9.現在、貴社のマスク製造は月産何枚くらいでしょうか?
A9.現在、10アイテムほどの商品を製造していますが、合計で3000万枚位だと思います。


このインタヴューの続きは明日です。
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