遂に謝りに行く日になった。
私が住む市内からは車で2時間弱かかる。神様と時間の約束もあるから逆算してその時間に間に合うよう朝早くに出発した。
村に到着し、母が連絡していたから従兄弟もやって来た。どこの山か場所も知らなかったれけど山さんがこの山だと教えてくれた。いつも子供の頃遊んでいた川があってその川のすぐ向かいの山。田舎のおばあちゃんの家のすぐ近くで、こんなに近くに神様がいらっしゃったなんてびっくりした。
母に聞くと確かにこの上にお宮があったという。母の年より若い人はその存在すら知らない人も多い。
山さんが山頂に向かって柏手を叩き拝みはじめた。
暫く交信している感じで上を見上げ何度も手を叩き、声が聴こえる感じではないので私には何を話しているのかはわからないけれど間違いなく山頂を向いて神様とお話している様子だった。
ではどうぞと私の番が来たから、山さんに教えてもらった言葉
村の人々が大変失礼なことをして申し訳ありませんでした。
といって手をあわせ私が自分の中にあると自覚する最高の心を込めて頭を下げ謝った。続いて姉も同じように深く頭を下げ謝った。