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サンチョパンサの憂鬱

新動機・新興味は革命を起こす

有名なディドロ伯爵効果は十八世紀フランスのドゥニ・ディドロ伯爵のエッセイを下に名付けられた心理作用だ。

切っ掛けは彼が友人から真っ赤なシルクのナイトガウンをプレゼントされた事による。
地味好みだった彼がそのガウンを気に入り愛用するように……。

暫くするとそのガウンと寝具が合わない!となり寝具を買い換えた。今度は壁が合わないと塗り替えそれと階段の手すりが合わない!となりやがて統一感の虜となって彼はとうとう家まで建て替えたという逸話である。

今までにない高いレベルの『何か』を手に入れると『今までと矛盾を来す』様になる。
そのギャップこそが情報となり、人はそこを埋めるべく活動を開始する。
その一つを基点にして連鎖反応的に次々と購買活動行っていく。

これは『類は友を呼ぶ効果』ととても良く似た心理作用だと思う……。

自分を一歩高めた存在へと運ぶと周囲の人達とのバランスが壊れる。
今までの自分という類(レベルと質と)が友を呼んでいたから……自分が進化すると周囲の人間とはハレーションを感じる様になる。

今までより変化した人間の類友効果は高いレベルにも逆に低いレベルに甘んじた場合にも『今迄の周囲』に対してハレーションを起こし、徐々に周囲の人間を変えていく事になる。

若い内に『誰かに感銘を受ける事』はその心の感動が基点となり周囲を形成する事になる。
その感銘が周囲の人間選びに大いに貢献するのもディドロ効果と言っても良いかも知れない。

周囲の人をドンドン変えながらもディドロ効果とは言い難い場合もある。
自分の事情が変わればその都合によってどんどん『人を乗り換える』という輩もいる。
それは単なる目先の利己的活動でありディドロ効果とは似て非なるものだ……。

その人の感性、心理は何一つ変わらず、相も変わらぬ下劣な欲得を基準にしているだけ……。そんな人が周囲の人間を変えるのは『自分の都合が変わった』からに過ぎない。

廉価品販売チェーンは『今の自分レベル継続者』に貢献する。店に行けば必ず『何時もの何か』が買える。それはとても良い点であり同時にまた欠点でもある。

何時ものという安心・計算が立つという点において長所であり、それ故に心理的感銘を受け難い点において短所でもある。

我々貧者の小資本の店は高感度、高品質、高プライスを扱う事を……宿命付けられている。理由は簡単、廉価品を扱うには資本、組織、設備が貧乏過ぎるって事だ。

ならば……せめて人に感銘と迄は言えないにしても某かの『感度・驚きを与える店』で在りたいと思う……。
あわよくばお客様の心理にディドロ効果を発生させる商品を渡したいと願っている。
嫌でもお客様が『自分を上方破壊したくなる』その切っ掛けになれれば……と。
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