舞い上がる。

日々を笑い、日々を愛す。
ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

「ドラゴンボール」全巻読んでみた。

2019-01-24 02:42:24 | Weblog
今年の1月から月一のトークイベント「月刊おはなし図鑑」を友人のよしこさんと開始し、1月の第一回では「ちひろdeアート」にも出演してくれた映画製作をしている千葉仁くんに、「ドラゴンボール」について語ってもらいました。
映画「ドラゴンボール超 ブロリー」の感想を中心に話したのですが、「ドラゴンボール」という作品全体について話すことになりました。



詳細は告知に書いてあります。
【お知らせ】トークイベント「月刊おはなし図鑑」始めます!第1回ゲストは千葉仁さん!(1/22、ちず屋の2階)

トークの動画は保存してあるので、こちらの記事から飛べます。
トークイベント「月刊おはなし図鑑」第1回、千葉仁さんドラゴンボールを語る!終了しました!

また、トークを書き起こしたものはこちらです。
【書き起こし】トークイベント「月刊おはなし図鑑」第一回(ゲスト:千葉仁さん、トークテーマ:「ドラゴンボール」について)
【書き起こし】トークイベント「月刊おはなし図鑑」第一回(ゲスト:千葉仁さん、トークテーマ:「ドラゴンボール」について)延長戦



さて、僕はこのトークイベントは単純に面白そうだからやっているわけですが、僕にとってもお客さんにとっても、新しい世界や新しい面白さと出会うことに繋がればいいなと思っています。
そのためには、まずは自分自身が新しい世界、新しい面白さを知っていく努力をしなければいけない!と思っています。

1月のトークのテーマが「ドラゴンボール」だったということで、この機会に「ドラゴンボール」を全42巻読んでみることにしました。
ところどころ読んだりアニメを見たりして何となく知ってはいましたが、そう言えばちゃんと読んでいなかったなと。弟が集めていたドラゴンボールがちょうど家にあったので。



で、全巻読んでみての感想ですが、色々な発見があったので。一巻ずつ感想を書いていこうと思います。
2019年にもなってこのタイミングですでに世界的に大人気の漫画の感想をブログに書いても仕方ないだろ!というツッコミどころはありますが、「ドラゴンボール超 ブロリー」を観た記念、自分が「ドラゴンボール」のトークをした記念ということで、よかったら読んでみてください。







巻一

野性児・孫悟空がドラゴンボールを探すブルマと出会ったことから始まる大冒険。亀仙人、ウーロン、ヤムチャ、プーアル、牛魔王、チチといった魅力的なキャラも可愛らしく、最初は喧嘩していてもこれから仲良くなっていくんだなあと想うと微笑ましい。ギャグもお色気もあって全体的にノリのいいストーリーが楽しい。





巻二

悟空とチチが二人で筋斗雲に乗ったり、亀仙人がかめはめ波を撃ったりと、今後に繋がる展開が次々と登場。ピラフ一味は悪役ながらドロンボー的な魅力がありますね。ついにドラゴンボールが揃って神龍が登場!しかし悪用されそうになるのをまさか「ギャルのパンティー」で防ぐあたりギャグ漫画のノリ。さらに満月を見た悟空が大猿になったりしっぽの謎が描かれたりと風呂敷が広がっていくストーリー。





巻三

武天老師・亀仙人のもとで修業をはじめた孫悟空。クリリンも加わり、二人の修行が開始。ギャグのノリは残しつつも頑張る二人を思わず応援したくなります。武術の達人でありながらスケベジジイでもある亀仙人は本当にいいキャラ。くしゃみをすると性格が入れ替わるランチも初登場。そして初めて天下一武道会が登場。強くなった悟空とクリリンに嬉しい気持ちになります。さらにヤムチャ、ブルマ、ウーロン、プーアルとの再会も。





巻四

天下一武道会、悟空、クリリン、ヤムチャの健闘に胸が熱くなるとともに、この時だけの登場するナムのエピソードもドラマティックです。そして変装してジャッキー・チュンとして登場した亀仙人の強さを実感するとともに、弟子を想う気持ちがカッコいいですね。





巻五

ジャッキー・チュン(亀仙人)と悟空の決勝戦!まさかの試合中に悟空が大猿になったり、そこで亀仙人がまさかの月破壊というトンデモ展開もありながらも、試合の中で強くなっていく悟空を描く。しかし優勝はジャッキー・チュン。流石です。大会の後、祖父の形見であるドラゴンボールを再び探しに行った悟空は、ドラゴンボールで世界征服を企むレッドリボン軍と出会い、物語はレッドリボン軍編へ。アクション漫画要素が強くなりながらも、ムラサキ曹長との対決など未だにギャグ漫画のノリも残っています。





巻六

アクション漫画要素が強くなりながらも、敵キャラであったはずの人造人間8号(ハッチャン)が実は悪い奴ではないなど心温まるエピソードも。ブヨンとの対決は「スター・ウォーズ エピソード6 ジェダイの帰還」オマージュですかね。その後、初めての都会に驚く悟空が可愛く、さらにブルマとも再会。さらにクリリンも加わり、3人でドタバタなやり取りの楽しさを描きながらも、レッドリボン軍とのドラゴンボール争奪戦の冒険へ。冷酷なブルー将軍が迫る。今回は水中戦も楽しめます。





巻七

海賊が残した宝を探す展開は、「レイダース 失われたアーク」オマージュを思わせるトレジャー・ハンティング展開。そして、まさかの「ドクタースランプ」のキャラ達が登場するファンサービスも!筋斗雲に乗る悟空とアラレちゃんという画は熱い!しかも、あんなに強いブルー将軍よりを倒すくらい強いアラレちゃん!さらに聖地カリンを守るウパとその父親という気になるキャラも登場。





巻八

レッドリボン軍に雇われた最強の殺し屋・桃白白が登場!ウパの父を殺すほど冷酷なキャラなのに、しっかりギャグ要素も(特に移動手段)。桃白白を倒し、殺されたウパの父をドラゴンボールで生き返らせるため、悟空はカリン棟を登り、仙人・カリン様(ヨーダ感あり)のもとで修業に励む。ここで悟空が亀仙人の強さを超えたことを思わせる展開が。強くなった悟空は桃白白に勝利!さらになんとレッドリボン軍の本拠地に単身で乗り込み壊滅させるまでに!アクション映画のクライマックスのようなテンポ感が素晴らしい!





巻九

悟空のピンチを救おうと再集結するも、悟空が一人でレッドリボン軍を壊滅させたと知り驚く仲間たち。そりゃそうだ。しかし7つ目のドラゴンボールがレーダーに映らないことから彼らは占いババのもとへ。そこで(若干無理矢理にも思える)バトル展開に突入し、お色気ギャグ展開もはさみつつ、占いババは亀仙人の姉だと判明するという飽きさせない話運び。ヤムチャはもうちょっと活躍して欲しかったというツッコミどころもありつつも、ついにかめはめ波を覚えた孫悟空や、最後に買った対戦相手が、実は悟空の育ての親であり、死んだ“じっちゃん”こと孫悟飯だったという泣ける展開!よかったね、悟空…





巻十

占いババの占いで見付けだした7つ目のドラゴンボールを持っていたのは、なんとあのピラフ一味。当然、強くなった悟空に敵う相手ではないものの、彼らが登場するとドロンボー的な面白さがあって大好きな悪役です。そして7つ揃ったドラゴンボールで神龍を呼び出しウパの父親を生き返らせることに成功。3年後の天下一武道会での再会を約束し、悟空は修行の旅へ。それから3年、再びやってきた天下一武道会で彼らは再会。そこには、亀仙人のライバルである鶴仙人が。そしてその弟子、天津飯と餃子が。汚い手を使ってヤムチャに勝つ天津飯、超能力で不正を働く餃子…なんと、鶴仙人は桃白白の弟だった…!





巻十一

天下一武道会、ギャグ要素もある試合で餃子に勝利したクリリン。天津飯と、またしてもジャッキー・チュンに変装した亀仙人との対決では、なんと棄権する亀仙人。自分の弟子たちに教えることはもう何もなく、自分より次の世代に活躍して欲しいからという理由からも、亀仙人のカッコ良さが感じられます。そして準決勝での強くなった悟空とクリリンの対決は胸が熱くなりました。悟空が勝ったが、本当にいい試合をしたよ二人とも!そしていよいよ決勝は悟空と天津飯の試合。太陽拳と舞空術を駆使する天津飯と、悟空のかめはめ波が激突!どうなる!?





巻十二

天津飯による武舞台の破壊という超展開がありつつも、互角の戦いを見せる悟空。しかし最後は運もあって天津飯の勝利。負けても強い相手との試合を楽しむ悟空や、戦いの中で悪の心が消え真っ直ぐに強くなるための道を志す天津飯からは、ドラゴンボールの美学が感じられます。これで大団円かと思いきや、なんと天下一武道会の終了直後にクリリンが死亡!その相手は、なんとかつて平和な世界を死の世界へと変えた、亀仙人も恐れるピッコロ大魔王!亀仙人の師匠である武泰斗様が編み出した魔封波で封印されていたはずのピッコロ大魔王が復活していたのだった!それを画策したのは、またしてもピラフ一味!ピッコロ大魔王を利用しドラゴンボールで世界征服を企んでいた!クリリンを生き返らせるためにドラゴンボールを探しに行った悟空の前に、ピッコロ大魔王が生み出した魔獣たちが立ちはだかる!そんな中、悟空はヤジロベーと出会い、魔獣たちを倒していくが、ピッコロ大魔王はさらに圧倒的に強かった…というわけで、このあたりから今までのギャグ漫画のノリよりもシリアスになっていくピッコロ大魔王編のスタート!





巻十三

ピッコロ大魔王を魔封波で封印することに失敗した亀仙人がなんと死亡!さらにピッコロ大魔王はドラゴンボールを集め神龍の若返り、しかもなんと神龍を殺してしまう!絶体絶命!未だかつてない絶望的な展開!悟空はヤジロベーとともに再びカリン塔へ行き、カリン様から仙豆を食べて復活し、さらに超神水により秘めた力を呼び覚ます。一方ピッコロは国王を支配下に置き、ゲーム感覚で次々と街を破壊し殺戮を楽しむ。まさに残虐非道!これには修行して強くなった天津飯も苦戦!そこに、さらに強くなった悟空が登場!悟空、ピッコロ大魔王を倒してくれ!





巻十四

激怒した悟空はピッコロ大魔王をついに倒す!平和を取り戻した地球だが、ピッコロ大魔王は死ぬ直前に卵を産み、新たな自分自身をこの世に残していた。再び世界の脅威となるのか…それまで修行に励む悟空は、カリン様から如意棒の秘密を聞き、カリン塔のさらに上の神殿へ。そこでミスター・ポポの試練に合格した悟空の前に現れたのは、なんとピッコロと瓜二つの神様。かつて天才武道家だったピッコロは神様の後継者を志すも、悪の心が分離しピッコロ大魔王を生んでしまっていたのだった…ここにきて新たな設定が次々と!何はともあれ神様の力で神龍は復活し、ドラゴンボールによってピッコロ大魔王に殺された人達は生き返った。そして時は流れ、3年後、新たな天下一武道会に現れたのは、成長し身長も伸びた悟空!クリリン、天津飯、ヤムチャも修行の成果を発揮し決勝に出場。サイボーグ化して復活した桃白白、謎の美女武道家(要は大人になったチチ)なども出場する中、復活し強くなったピッコロも、悟空を追ってマジュニアという名前で出場していた…地球の命運を懸けた戦いさえも天下一武道会に集結してしまうこの感じ、独特だけどこれもまたドラゴンボールの醍醐味なのでしょう。





巻十五

天下一武道会の準準決勝。サイボーグ化した桃白白を倒す天津飯。成長したチチとまさかの対戦し試合中に結婚してしまう悟空。強くなったクリリンはマジュニア(ピッコロ)といい勝負をするもののギリギリ負けてしまう。そしてヤムチャの対戦相手のシェンは一見強くなさそうなのにめちゃくちゃ強い…と思ったらなんと神様の魂が乗り移っていた!見所ありまくりの天下一武道会!準決勝では天津飯と悟空が対戦という熱い展開!天津飯は強くなっていたが悟空はさらに強くなっていた!闘いの中で築かれる絆!そしてマジュニア(ピッコロ)とシェン(神様)の、かつては一心同体だった者たちの対戦へ…目が離せないぜ!





巻十六

天下一武道会、準決勝。シェンの体に乗り移った神様は命懸けでマジュニア(ピッコロ)を魔封波で封印しようとするが、逆に魔封波返しで封印されてしまう!ピッコロを止められる者は悟空しかいない…そして決勝戦!腕が伸び巨大化しどんどんエスカレートしていくピッコロの強さとそれを迎え撃つ悟空の強さ!死闘の中で悟空は神様の封印を解くことにも成功。何度も言うけど、地球の存亡を懸けた戦いが格闘技の試合に集結してしまうこの感じ、冷静に考えるとツッコミどころもあるけど、同時にドラゴンボールの美学でもありますよね。





巻十七

天下一武道会、悟空とピッコロの決勝戦!なんと闘いの中で舞空術を身に付けていた悟空!これが決め手となりピッコロに勝利!同時に悟空にとっては天下一武道会での初優勝!ピッコロに止めを刺そうとする神様を静止し、逆にピッコロに仙豆を食べさせ助ける悟空。何度も言うけど、地球の存亡を懸けた戦いよりも格闘技の試合を優先させることはツッコミどころでもあるけど、同時に殺戮や支配よりもともに闘い強くなることを楽しみたいという悟空の純粋な気持ちが結果的に地球を救ったんだと思うとやはりそこには美学を感じます。まるで最終回のような爽やかなエンディング!亀仙人曰く「もうちっとだけ続くんじゃ」とのこと…それから5年、新たな敵・ラディッツが地球へ。その正体はなんと悟空の兄!そこで語られる、悟空の秘密…惑星ベジータの戦闘民族・サイヤ人であり、しっぽや月を見ると大猿になる理由もここで一気に伏線回収!しかし、仲間を愛する悟空は地球を守るためにラディッツを倒すことを誓う。さらになんとかつての宿敵・ピッコロが加勢!本当の目的である世界征服の邪魔になるから一時的に協力するということらしいけど、完全に仲間になる伏線です。ラディッツとの戦闘中に、まだ子供の悟飯の底知れぬポテンシャルが発揮!そしてなんと悟空が死亡!なんとかラディッツは倒したものの地球にはさらなる危機が迫っていた…どんどんシリアスになっていく展開!濃密な一冊でした。あ、スカウターとか戦闘力っていう新たな概念も登場します。





巻十八

死ぬ前にラディッツが言い残した、一年後に地球さらに強いサイヤ人が襲来するという言葉を聞き、ピッコロは悟飯を厳しく修行させる。泣き虫だった悟飯はたくましく成長し、大魔王だったはずのピッコロといつしか疑似親子のような関係を築いているのが微笑ましい。一方、死んだ悟空は神様に連れられてあの世へ、界王星の界王様(地球の十倍の重力)のもとで厳しい修行。というあの世の設定が新たに登場。さらに、クリリン、ヤムチャ、天津飯、餃子、ヤジロベーたちも神殿の神様のもとで厳しい修行をして強く成長していた。全体的にこの巻は修行がメインですね。そして一年が経過し、ドラゴンボールで生き返った悟空は地球へと急ぐ!そんな中、ついに最強のサイヤ人、ベジータとナッパが地球に襲来!二人が生み出した栽培マンに襲われてなんとヤムチャが死亡!強くなったクリリンやピッコロの活躍で栽培マンは倒すが、次はナッパとの対決が待っていた…





巻十九

ナッパとの対決で天津飯は片腕を失い、餃子は自爆死。初めての戦闘に恐怖する悟飯。ピッコロ、悟飯、クリリンで力を合わせてナッパに立ち向かうが歯が立たない。そんな戦闘の最中、ピッコロが悟飯を守って死亡!悟飯との修行で一番変わったのはピッコロなのかも知れない…そしてピッコロが死んだことで神様も死亡。それはつまりドラゴンボールの消失も意味していた。怒りの感情で悟飯はさらなる戦闘力を発揮するも、ナッパは強く絶体絶命!そんな中、ついに悟空がやってくる!新たに体得した界王拳でナッパを追い込んでいく。すると、弱ったナッパをなんと同じサイヤ人の仲間であるはずのベジータが一撃で殺してしまう!ベジータの残忍さと底知れぬ強さが明らかになったところで、次巻へ続く!





巻二十

最強のサイヤ人というプライドを持つベジータと、修行の成果と仲間を殺された怒りで戦う悟空。互角の戦いに見えたが、ベジータは破壊された月を復活させ大猿となり襲いかかる!大猿となったベジータを、悟空は元気玉で倒そうとするが返り討ちに!ピンチの悟空をクリリンや悟飯、そして意外な大活躍を見せるまさかのヤジロベーの協力で追い込んでいく展開が熱い!悟空から最後の力を受け取ったクリリン、そして怒りを爆発させ大猿となった悟飯によって、ベジータは瀕死の状態に!





巻二十一

瀕死のベジータにとどめを刺そうとするクリリンを、悟空は制止。やはりピッコロの時と同様、自分よりも強い相手とはまた闘いたいという悟空の気持ちは、やはりドラゴンボールの美学なのか。何はともあれベジータは去った。しかし神様が死んだことでドラゴンボールは消滅し、サイヤ人に殺された人間達は生き返らない…かと思いきや、ベジータが残した神様(つまりピッコロ)の故郷「ナメック星」という言葉をクリリンが覚えていたことから、ナメック星に行けば神様やドラゴンボールも復活させられるのではないかという希望が。しかしナメック星はとても辿り着けないほどの宇宙の彼方…と思ったが、神様が昔地球に来た時に乗っていた宇宙船を発見!それをブルマが改造し、ナメック星までの高速移動が可能に!ブルマ、クリリン、そしてピッコロの敵を討ちたい悟飯の3人はナメック星へ。一方その頃、ベジータは惑星フリーザへと帰還し復活。故郷の惑星ベジータは破壊されていたが、ベジータは惑星フリーザの戦闘員となっていたために生き残っていたのだった。フリーザは不老不死を求めてナメック星へと移動し、ナメック星人を虐殺しドラゴンボールを集めていた。同じく不老不死を求めてベジータも、フリーザを裏切りナメック星へ。フリーザの手下のキュイが制止するもベジータは殺す。そしてナメック星に到着したブルマ、クリリン、悟飯もフリーザの手下に襲われるも倒す。さらに悟空も、ブルマの父、ブリーフ博士によって改造されたサイヤ人の宇宙船に乗って、ナメック星へと向かう。ナメック星で様々な陰謀が渦巻く戦闘が始まろうとしていた…





巻二十二

フリーザ、ドドリア、ザーボンは5つ目のドラゴンボールを略奪するためにナメック星人の村を襲う。ナメック星人の戦士達が立ち向かうも、殺され、さらに長老までも殺される。これを目撃した悟飯、クリリンは闘いを挑むも敵わず、しかしナメック星人のデンデを救出して逃げ切る。二人を見失ったドドリアの前にベジータが現れ、ドドリアを殺す。しかし今度はベジータが悟飯、クリリンを見付けるも、なんとか逃げる。二人を見失ったベジータはナメック星人の村を襲い6つ目のドラゴンボールを略奪。それを知ったザーボンはベジータとの戦闘中に、体を変化させパワーアップ。一方、悟空は強力な重力を作り出せる宇宙船の中で修業しながらナメック星に向かっていた。そして死んだピッコロ、天津飯、餃子、ヤムチャは界王様のもとで修業して強くなっていた。悟空と界王様はテレパシーによって会話する中で、フリーザは界王様でさえも恐れる最強最悪の敵だということが判明!どうなるナメック星の戦い!





巻二十三

デンデの父であり最後のドラゴンボールを守る最長老様の家に向かった、クリリンとデンデ。最長老様の力で眠っていた力を呼び覚ましたクリリンは、最後のドラゴンボールを持って悟飯のもとへ向かう。一方フリーザはベジータからドラゴンボールの隠し場所を聞き出すために復活させるが、ベジータはフリーザの基地を破壊して脱走。そしてドラゴンボールを持つクリリンを発見したベジータ。ベジータを追うザーボン!クリリンがブルマの元に辿り着いたところで、ベジータとザーボンの戦闘が開始!ザーボンは変化し戦闘力を上げていくが、瀕死状態から復活するために強くなるサイヤ人の特性によってさらに強くなっていたベジータはこれを倒す。その隙にドラゴンボールを持って逃げ出そうとしたクリリンとブルマはベジータに見付かり、7つ目のドラゴンボールを奪われる。一方悟飯はベジータが隠していた6つ目のドラゴンボールをドラゴンレーダーによって発見。途中、ベジータに見付かるが命懸けで隠し通す。それに気付いたベジータはクリリンと悟飯を追う。ドラゴンボールを巡る三つ巴の争奪戦がスピーディーに展開!悟飯が大長老様のもとで眠っていた力を引き出してもらっていたところに、ベジータが到着!そんな中、フリーザは最強のギニュー特戦隊をナメック星に呼んでしまった!これにはあのベジータも怯える!ギニュー特戦隊を倒すにはベジータを不老不死にするしかないと言われ、仕方なくベジータと手を組むことになる悟飯とクリリン。しかし、ドラゴンボールが7個揃う直前に3人の前にギニュー特戦隊が立ちはだかる!まずはグルドをなんとか倒すが、今度はリクームが襲いかかる!一方悟空は宇宙船の中で修業をしさらに強くなっていた!早く辿り着いてくれ!





巻二十四

ベジータ、悟飯、クリリンが力を合わせても歯が立たないリクーム!そこについに悟空が登場し、リクーム、バータを倒す!そこに止めを刺すベジータ。やはりベジータはサイヤ人の戦士としてのプライドが許さないのか。強くなった悟空もジース、ギニューとの戦いには苦戦。一方その頃、フリーザはドラゴンボールを揃えるも神龍を呼びだすナメック星の言葉を知らなかったので、体調老様の元へ。寿命が近い大長老様を守るため、ナメック星人の戦士ネイルは命懸けでフリーザと戦う。そんな中、ギニューの能力で悟空とギニューの体が入れ替わってしまう!ナメック星を舞台の戦いも、舞台を変えたり敵味方それぞれ戦い方のアイディアも豊富で飽きさせない展開は流石です。つい少し前まで敵であり、最強のサイヤ人のプライドという複雑な感情を持ちながらも強大な敵を前にいつしか悟空たちと共闘するベジータ、いいキャラクターです。





巻二十五

怒りの力でジースを全力で倒すベジータ。さらに体の入れ替わった悟空とギニューにベジータが加わり戦いは複雑化していくが、体を元に戻したあとで今度はベジータの体と入れ替わろうとしたギニューは悟空の機転でカエルと入れ替わってしまう。こうして悟空たちはギニュー特戦隊を倒す。そしてネイルはフリーザに敗れるも、なんとか食い止めることに成功する。瀕死の悟空はフリーザの基地にあった装置で復活するのを待つ。一方、作戦に気付いたフリーザはドラゴンボールの元に向かうが、その前にデンデのナメック星の言葉によって神龍を呼び出すことに成功。ナメック星の神龍(ポルンガ)は3つまで願いを叶えられるが、地球の神龍と違って生き返らせる人間は一人ずつらしい。ここで界王星で修業中のピッコロが、界王神様のテレパシーを使って交流し、まずは一つ目の願いでピッコロを生き返らせる。ピッコロが生き返れば地球の神様も生き返り、地球のドラゴンボールも復活するというアイディアだ。そして二つ目の願いでピッコロはナメック星へ。ベジータが不老不死になりたいという三つ目の願いを叶える直前に、大長老様は息絶え、ナメック星のドラゴンボールは石へと変わった。ピッコロは故郷の星、ナメック星で瀕死のスネイルと出会い、肉体を融合させさらに強くなる。その頃、ベジータ、悟飯、クリリンらの元に、フリーザがついに襲いかかる!第二形態に変化しさらに強くなっていくフリーザ!デンデも治癒能力を使って援護するもピンチに!そこについにピッコロが到着!





巻二十六

ピッコロとフリーザは互角の戦いを見せるも、フリーザは第三形態に変化しさらに強くなる!ベジータはクリリンにわざと自分を攻撃させ、デンデの治療によって蘇ることでさらに強くなろうとする。しかしフリーザはさらに最強の第四形態になり、デンデを瞬殺!悟飯、ピッコロ、クリリン三人がかりでも倒せないフリーザ!さらに強くなり蘇ったベジータがフリーザと戦うも、それでも瀕死の状態にまで追い込まれる!そこについに復活した悟空が登場!想像を絶する強さの超サイヤ人となった悟空だが、フリーザとの戦いには苦戦!どうなる!?どれだけ強くなるアイディアを用意してもそれをさらに超えてくるフリーザの強さが恐ろしい巻ですね。





巻二十七

強くなった悟空に、さらにピッコロ、悟飯、クリリンが応戦し、一度はフリーザを倒したと思ったがまさかの復活。なんとクリリンが殺されてしまう!怒りに悟空はついに超サイヤ人としての本気を発揮。悟飯にピッコロを助けさせ、フリーザとの最終対決へ。ナメック星が消滅しかけるほどの激戦。その頃地球では、地球の神がドラゴンボールを復活させていた。界王神様のアイディアによって、神龍によってフリーザ一味に殺された者達を生き返らせることに成功。こうして地球人もナメック星人たちも復活。ナメック星の大長老様が復活したことで、ナメック星のドラゴンボールも復活し神龍(ポルンガ)が登場、残っていた最後の願いでナメック星にいる生き残った者達を地球へと移動させることに成功。ただし、悟空をのぞいて…悟空はナメック星に残り、フリーザとの最終対決で決着を付けようとしていた!





巻二十八

フリーザとの激戦の末、ついに悟空はフリーザを倒す!ついに!ついにである!凄まじいカタルシス!爆発寸前のナメック星から、フリーザの宇宙船を使ってギリギリのところで脱出する悟空。悟空のいない地球で、復活の早いナメック星のドラゴンボールによって神龍(ポルンガ)を2度呼び出し、殺された者達の復活に成功、ナメック星人たちは平和な星へと移動。それから一年、まだ悟空は帰って来ない。そんな中、サイボーグ化して復活したフリーザとその父が地球を襲うも、どこからからやってきた謎の少年によって倒される。そこについに悟空が到着!悟空は移動中に別の惑星で修業し瞬間移動を体得していた。悟空に匹敵する強さを持った超サイヤ人の少年は、悟空にだけに秘密を明かす。その正体は、未来からやってきたベジータとブルマの息子、トランクス!未来の世界ではレッドリボン軍の生き残りであるドクター・ゲロが生み出した人造人間によって崩壊寸前であり、悟空は心臓病で死んでいるらしい。今から3年後に現れる人造人間のことを伝えるため、そして悟空に未来から薬を届けるため、この時代に来ていたトランクスは未来へと帰って行った。3年後に備え、それぞれの修行が始まる。そして3年後、トランクスの言った通り、ベジータとブルマの間にトランクスが生まれ、さらに人造人間も現れていた…というわけで、フリーザ編が終わったかと思いきや、息つく暇もなく人造人間編に突入。そしてドラゴンボールにタイムスリップネタが登場。ちなみに、歴史を変えると分岐するという設定も、後付けながらストーリーに矛盾を生じさせずよく出来ていたかと!まさかここにきてレッドリボン軍と繋がるとは…





巻二十九

街を破壊し人々を殺戮する残忍さと、さらに生命のエネルギーを吸収する力を持った最強の人造人間19号と20号。界王様さえも恐れていたフリーザよりも強い人造人間が地球で生まれていたのかよ!というツッコミどころはあるものの、これまでの敵が人間やサイヤ人や宇宙人が敵だった今までに比べ、人造人間という感情を持たないが故の強さと残酷さを持った敵の設定は新鮮で案外すんなり受け入れられました。超サイヤ人となった悟空が戦うも、病気のため途中で力尽きる。ベジータも超サイヤ人となり、ついに人造人間19号は倒されるも、20号は脱走。20号の正体は自らを改造したドクター・ゲロ本人だった。再び未来からやってきたトランクスは、この時代の歴史はトランクスのいる未来とはすでに変わっていることを知る。ベジータらはドクター・ゲロの研究所を破壊しようと急ぐが、ギリギリのところでさらに強い力を持った人造人間17号、18号が目覚めてしまった!





巻三十

目覚めた人造人間17号、18号は、生みの親であるドクター・ゲロを殺す。未来からやってきたトランクスは基地ごと破壊しようとするが失敗に終わる。17号、18号はさらに16号を目覚めさせる。トランクスのいた未来とは完全に違う歴史の流れになっていた。病気で療養中の悟空の復活を待たないことには敵わないと諭すトランクスも聞かず、人造人間よりも悟空との決着を付けたいベジータは一人で人造人間たちに立ち向っていく。慌ててピッコロ、クリリン、天津飯らも加勢するが、互角の戦いを見せた人造人間たちは去っていく。17号、18号、16号は桁外れに強く孫悟空を殺すことを目的としていたが、それ以外の殺戮はせず、また飛べるにもかかわらずドライブをしたがるなど、人造人間にもかかわらず妙に人間臭い独特のキャラクター。クリリン、トランクス、悟飯、チチ、ヤムチャらは、療養中の悟空をひとまず安全な亀仙人のもとへと避難させる。その途中、ブルマからの連絡で山中に不思議なタイムマシンが捨ててあることを知ったトランクスと悟飯は現地へと向かうと、それはトランクスの乗ってきたものと同じタイムマシンであり、トランクスがやってきた未来よりもさらに先の未来から、数年前にこの時代に来ていたことが判明。その中には謎の卵の殻があった。一方ピッコロは神様の元へ向かうと、神様は人造人間をさらに上回る強敵の襲来を予言。勝つために、ピッコロと神様は融合する。その頃、街が破壊され大量の人間が殺される事件が発生。現地に向かったピッコロは、謎の生物と出会うのだった…というわけで、凄まじい情報量で話が展開し、いよいよセル編へ!





巻三十一

化物はピッコロとの戦いの中でセルと名乗る。その正体はドクター・ゲロが悟空や、ピッコロ、ベジータ、そしてフリーザらの細胞を融合させて生み出した最強の生物であり、そのため今までの彼らの技をすべて会得していた。そしてセルは人間を吸収しながら力をつけ、さらに人間よりも強い人造人間17号、18号らを吸収することで完全体へとなろうとしていた。一方、人造人間らは悟空を倒そうとするが、ピッコロにより食い止められる。ベジータとトランクス、悟飯と復活した悟空は、セルに勝つ強さを得るために神殿にある一日で一年分の時間が流れる「精神と時の部屋」に順番に入り、超サイヤ人をさらに超えるための修行をすることに。彼らの修行中、ピッコロ、そして16号がセルと戦うがセルは強く、ピッコロは負ける。セルは17号を吸収し、パワーアップしてしまう。絶体絶命!早く出て来てくれ強くなった悟空たちよ!





巻三十二

悟空と悟飯のは精神と時の部屋で超サイヤ人を超えるための修行に励む。先に修行を終えたベジータはセルと戦うが、セルは倒せず、次々と街を破壊していく。クリリンは人造人間18号の緊急停止コントローラーを持って近付くが、複雑な感情となりどうしても押すことが出来ない。そんな中、セルは18号を吸収し、ついに完全体となってしまう。さらなるピンチ!悟空の秘策とは!?最強の敵・セルを前に地球の存亡を懸けた戦いがメインだが、キャラクターたちの複雑な感情が入り乱れるドラマ性も強い巻。





巻三十三

ベジータよりもさらに強くなったトランクスでさえも、セルには敵わない。負けるかと思いきや、悟空は修行しさらに強くなったと知ったセルは、十日後にセルゲームを開催することを決める。セルはテレビを乗っ取り、セルゲームで勝ったら世界中の人間を殺すと宣言。軍隊がセルと戦うも当然相手にはならない。ゲーム感覚で殺戮を楽しむセルはまさに外道だが、自分より強いものとの戦いを楽しむ悟空と表裏一体の存在なのかも知れない…一方、悟空と悟飯は、修行で超サイヤ人を超えた強さを体得していた。悟空は、セルに殺された人々を生き返らせるために、神様がピッコロと融合し地球から消えたドラゴンボールを復活させようと、ナメック星人たちの星へと行き、デンデを新たな地球の神様として呼んでくる。デンデは新たな神龍とドラゴンボールを作りだし、悟空はドラゴンボールを集める。そして、ついにセルゲームが始まる。悟空、悟飯、ベジータ、トランクス、ピッコロ、クリリン、天津飯、ヤムチャ、16号が集まる中、格闘技の世界チャンピオン、ミスター・サタンも出場するがあっけなく負ける!そりゃそうだ!かくしてセルゲームは始まったのであった…





巻三十四

超サイヤ人を超えた悟空はセルと互角の戦いを見せるかと思いきや、ギリギリ押されている。このままでは負けるかと思った時、悟空は敗北を宣言。そんな悟空の秘策は、なんと息子である悟飯であった。悟飯はすでに悟空を超える力を体得していたと悟空は言うが、実践に不慣れで平和な心を持った悟飯は未だに力を発揮できない。そんな中、16号は自爆でセルを倒そうとするも失敗。そしてセルが生み出したセルジュニアがベジータらを襲う!16号は死ぬ間際に悟飯に言葉を残し(ミスター・サタンも微妙に活躍)、ついに超サイヤ人となった悟飯はセルジュニアを一気に倒す。息子が父を受け継ぎ超えていく熱いストーリー!





巻三十五

強くなった悟飯はセルに吸収した18号を吐き出させるまでに追いやるが、ギリギリのところで死なないセル。ついにセルは地球とともに自爆するという最終手段に出る。そこで悟空は最終手段としてセルとともに界王星に瞬間移動、自らの命と界王様とバブルスくん、そして界王星を犠牲にして地球は守られた。しかし、セルは宇宙空間で復活し、さらに強くなっていた。仲間が次々と死にゆく中、ついに悟飯が超サイヤ人を超え、特大のかめはめ波を放つ。その後ろには亡き父・悟空の姿があった…そして復活したドラゴンボールと神龍によって、セルに殺された人々は生き返った。そしてクリリンの願いによって人造人間の爆破装置も取り除かれた。死んでからも地球のみんなに呼び掛ける悟空の声は明るかった。そして何だかんだでセルはミスター・サタンによって救われたことになっていたのだった。強くなったトランクスは未来へと帰り、自分の時代でセルが過去に向かう前に倒し、二つの時代がようやく平和になったのだった。





巻三十六

セルが倒され平和が戻ったあとの地球で、正体を隠して街の平和を守るヒーローとして活躍する悟飯と、ミスター・サタンの娘のビーデルの学園生活。悟飯の妹の悟天や、ベジータとブルマの息子のトランクスも元気に過ごしているのだが、彼らは若くして超サイヤ人になってしまった!なんという強さのインフレーション。悟飯のもとでビーデル、悟天は修行し、ベジータのもとでトランクスも修行していた。そんな中、天下一武道会が始まる。そこには一日だけ天国から蘇った悟空の姿もあった。そしてミスター・サタンの姿も…今までが嘘みたいに平和な巻!





巻三十七

天下一武道会では、悟空の仲間たちと他の出演者、そしてミスター・サタンとの圧倒的な差が、まるでコントのように描かれる。そんな中、スポポビッチはビーデルをとことん痛め付けたり不死身だったり何かがおかしい…そんな中、界王神様とキビトという二人も出場していた。界王神様が余人の界王様のさらに上の存在だと気付いたピッコロは勝負を棄権。そして、キビトは悟飯と対戦するが、何を思ったかキビトは悟飯に超サイヤ人になることを要求。言われた通りに超サイヤ人になった悟飯に、ヤムーとスポポビッチという謎の二人組が近付き、エネルギーを奪っていった!そして界王神様とキビトは天下一武道会の会場から飛び出し二人を追う。ピッコロ、悟空、ベジータ、悟飯、クリリン、ビーデルも続けて追う。界王神様とキビトの狙いとは、そして何が始まろうとしているのか…





巻三十八

界王神様とキビトの狙いは魔導師バビディ。バビディの狙いは魔人ブゥの復活だった。魔人ブゥはかつてバビディの父ビビディが生み出した凶悪な魔人だったが、長く地球に封印されていた。魔人ブゥの復活には強い者のエネルギーが必要。そこでバビディは魔術でヤムーとスポポビッチを操り、強い者のエネルギーを集めていた。強い者が集まる天下一武道会には必ず現れるだろうと思い、界王神様とキビトは来ていたのだった。ここに来て凄まじく壮大な唐突に話が始まった!完全に後付けだし伏線も何もないが、もうここまで来たら許します!今まで地球を守ってきたのが父、ミスター・サタンではなく悟空や悟飯たちだと気付いたビーデルは、彼らに平和を託し引き返す。界王神様や悟空らがバビディの基地に辿り着くと、そこにいたダーブラに見付かり、キビトは殺され、クリリン、ピッコロは石になってしまう。悟空、悟飯、ベジータはダーブラを倒すためにバビディの基地へと入り、次々と敵を倒していく。しかし、悟空に対する執着や強さに対するプライドが邪心となっていたベジータはダーブラに見抜かれ、ダーブラの手先になってしまう。しかしベジータの邪心はダーブラでも制御できないほどに大きく、悟空との対決に固執。バビディの魔術で悟空とベジータが天下一武道会へと移動すると、自分の邪魔者だと言って会場の人間たちを大量に殺してしまう。そしてそんな二人のエネルギーをバビディが奪ったことによって、ついに魔人ブゥの復活に至ってしまう…という訳で、最後の戦い、魔人ブゥ編の始まりです。





巻三十九

蘇った魔人ブゥは、色んな意味で予想を裏切る可愛らしい外見をしていた。その性格は純粋な子供が殺戮を楽しむような手の付けられないものだった。悟飯は倒され、味方であるはずのダーブラさえも襲い、ダーブラは反撃するも逆にクッキーにされ食われてしまう。ダーブラの死によってピッコロとクリリンは生き返る。自分より強い者は許せないプライドからベジータは魔人ブゥに立ち向かうも、魔人ブゥの圧倒的な強さの前には敵わない。そこに悟天とトランクスも加勢するが当然歯が立たない。トランクスと再会したベジータは、いつしか地球の家族を愛していた自分に気付き、生まれて初めて自分のプライドのためではなく、大切な人を守るために戦うことを決め、魔人ブゥとともに自爆する。しかし、魔人ブゥは死んではいなかった。蘇った魔人ブゥはバビディとともに圧倒的強さで次々と街を破壊し無邪気な殺戮を楽しむ。ピッコロは魔人ブゥを倒すために悟天とトランクスを修行させに神殿へと急ぐ。その頃、ブルマやヤムチャたちによって呼び出された神龍によって、この日に死んだ人々は生き返るが、そこに悟空が移動し、デンデの作戦で残りの願いは残しておくことにする。そして悟飯は界王神様、キビトとともに界王神界へと移動し修行するのだった。





巻四十

悟空は超サイヤ人をさらに超えた超サイヤ人3となり魔人ブゥと戦うが敵わない。その後、神殿で悟天とトランクスにフュージョンの修行をさせる。時間がないので残りの修行はピッコロに託し、悟飯を探して界王神界へと移動する。悟飯はゼットソードで修業していたが、修行の中でゼットソードが折れると、そこに封印されていた15代前の界王神様が登場する。15代前の界王神様は悟空に説得され、悟飯の眠っていた力を引き出す。一方、ピッコロのもとで修業していた悟天とトランクスはついにフュージョンに成功するが、性格に難のある戦士となってしまった。どうなる…一方魔人ブゥはバビディさえも殺し、殺戮を楽しんでいた。そんな中、サタンが魔人ブゥを倒しに行くが当然歯が立たず、逆にサタンに説得され彼の中の優しい気持ちが発動してしまい、犬を可愛がる。これで平和になったかに見えたが、その頃、魔人ブゥの混乱にまかせて殺戮を楽しんでいた人間達が、魔人ブゥの飼っていた犬を殺してしまう。あまりの怒りで魔人ブゥは自身の中の邪悪さと純粋さに分離してしまい、さらに邪悪な魔人ブゥは純粋な魔人ブゥを殺してしまう…魔人ブゥという最強の強敵を前に、様々な場面を変えながら物語が展開するが、魔人ブゥの絶妙な設定など、意外と考えさせられる内容。そして、サタンは意外にもキーパーソンです。





巻四十一

邪悪な魔人ブゥは、地球上の人間をすべて皆殺しにし、神殿を襲う。ピッコロの戦略と悟天とトランクスのフュージョン、ゴテンクスと、ピッコロ、そして地球に戻った悟飯が戦うが、なんとみな魔人ブゥに吸収されてしまう。その頃、界王神界では、15代前の界王神様から、二人の人間を合体するイヤリング、ポタラを受け取った悟空は地球へと急ぐ。しかし、誰と合体すればいいのか…とにかく、魔人ブゥの強さに全員が翻弄され続ける巻です!





巻四十二

占いババの力でベジータは一日だけ地球に蘇る。悟空とベジータはポタラによって合体し、ベジットとなる。今までにない強さを見せるベジットだが、魔人ブゥにはやはり敵わず、吸収されてしまう。魔人ブゥの中で元の二人に戻った悟空とベジータは、吸収されていた悟飯、ピッコロ、悟天、トランクスを救い出す。すると魔人ブゥはさらにパワーアップし、かつて呼び出された時の最強の魔人ブゥが復活してしまう。魔人ブゥが地球を破壊する直前に、悟空はベジータ、デンデ、ミスター・サタンらを界王神界に瞬間移動させる。しかし、悟飯、ピッコロ、悟天、トランクスらは助からなかった…宇宙空間で復活した魔人ブゥはついに界王神界へとやってくる。魔人ブゥと互角に戦う悟空を見て、ベジータは「お前がナンバーワンだ」とつぶやく。悟空の攻撃により魔人ブゥから純粋な魔人ブゥが吐き出され、ブゥ対ブゥの戦いが始まる。最後はベジータとデンデの作戦により、ナメック星でドラゴンボールを集め、神龍を呼び出す。3つの願いにより、地球を蘇らせ、さらに地球で殺された人間達も生き返る。悪人であるはずのベジータも生き返る。そして地球で生き返った人間達やあらゆる宇宙の人間達から少しずつ元気を集め、悟空が超特大の元気玉を作る。これまでのドラゴンボールに登場してきたキャラクターたちが全員悟空に元気玉を集めるという熱い展開!しかも、その声を地球に呼び掛けたのはまさかのミスター・サタンだった。ミスター・サタンの人気がこんなところで役に立つとは、ある意味一番のキーパーソンになってしまった。そして最後の願いで悟空の体力を復活させ、ついに魔人ブゥは倒された。そして十年後、悟飯とビーデルは結婚し、娘のパンが生まれるなど、成長した彼らは平和な日々を送っていた。そんな中始まった天下一武道会で、悟空は対戦相手の少年をブゥの生まれ変わりだと気付き、修行の旅に出るのであった…





以上です!
いやー、全42巻を読むのも長かったけど、この感想を書くのも長かった!



全体的な感想としては、率直に言ってすごく面白かったです。こりゃ国民的人気漫画になるのも納得だと思いました。本当に読めて良かったです。
話運びのテンポの良さ、飽きさせない工夫とアイディア、それら表現する細部まで描き込まれた上に無駄のない絵(特にスピード感のあるアクション表現は本当に凄い)、敵味方どちらのキャラクター造形の美しさ(ビジュアル的な意味でも、性格的な意味でも)、一流の漫画と言われるのも納得です。

まず、話の運びがすごく上手いですよね。
全体を通して読むといくつかの大まかな物語に分かれているのが分かります。(いわゆる修行編、レッドリボン軍編、ピッコロ大魔王編、サイヤ人編、フリーザ編、人造人間編、セル編、魔人ブゥ編というもの)

一つ一つの「編」のストーリー運びが鮮やかなために、まるで一本の映画を観ているかのような盛り上がりがありました。
その上、一つの「編」が終わってから次の「編」が始まるまでの繋ぎも非常に絶妙で、よくもまあ連載漫画でここまできちんと話を繋げたなあと感動してしまいます。

何が凄いかと言うと、「ドラゴンボール」って一巻で作者が欠いているように、何の設定も決まっていないところから書き始めて、後付で設定をどんどん増やしていっているんですよね。
新しい設定が増えると、矛盾が生じてしまったり、話がごちゃごちゃして分かりにくくなりそうなものですが、「ドラゴンボール」の場合は細かいツッコミどころはあるものの大きな矛盾もなく、話も非常に分かりやすく、時にはまるで最初から狙っていたかのように伏線を回収したかのようにすら描かれていて(悟空が本当はサイヤ人だったことなんて、絶対最初は決まってないと思うんですよ)、これだけのものをよく連載漫画で描いたなと思ってしまいます。

というか寧ろ、この「後付けで話が広がっていくこと」こそが、僕は「ドラゴンボール」の面白さだと思っています。
神様の世界、死後の世界、宇宙、未来の世界…などと広がっていく世界、話が進むにつれて大人になったり子供が生まれたりという時間の流れ、などなど、新たな設定が次々と登場することで、常に新しいアイディアが登場し、常に面白さを更新し続けることで、読みながら常に「そうきたか!」「次はどうなるんだろう?」とワクワクさせられました。

この面白さの更新は、物語中では(「ドラゴンボール」を語る上で常に言われることですが)いわゆる「強さのインフレーション」として描かれていくわけです。
悟空が強くなる、さらに強い敵が現れる、悟空が修行して強くなって勝つ、さらに強い敵が現れる、さらに悟空は…という繰り返しなわけです。

とは言え、この「強さのインフレーション」にも、どうして前より強い敵が現れたのか?とうして悟空は強くなったのか?ということに、(無理矢理感はあるものの)、一応ちゃんと物語内で理屈を通しているので、そこは物語の作り方として誠実だと思いました。
物語的に見ても、最初はドラゴンボールを七つ集めるだけで大冒険だったのが、強い敵、さらに強い敵が現れることで、過去に行ったことは常に当たり前のように簡単に達成していってしまいますが、これも強くなっていく登場人物を見ているとわりとすんなり受け入れられてしまうという説得力があるし、そのために話運びのテンポがダレることもないんだなと思いました。

そして、何より僕が凄いと思うのは、「ドラゴンボール」における、強さのインフレーション、面白さの更新に、ちゃんと感動があるんですよね。
思うにそれは、この「ドラゴンボール」という漫画が、努力と成長を描いた漫画だからなのではないかと思うのです。

努力と成長と言うと堅苦しいことにも聞こえますが、今まで出来なかったことが出来るようになること、それは素晴らしいことだよと肯定的に描いていることが、すごく健全な作品だと思いました。
そういうすごく純粋な気持ちを、こんなにも面白いエンターテインメントの中で描くことは、そりゃ評価されるよねって思います。

確かにこの物語の中では結構人は死ぬし(生き返るけど。それも命の描き方としてどうなんだ?って問題もあるけど長くなるので今は書きません)、暴力表現も多い漫画ですが、それでも最初から読んでいくと、最初に亀仙人のもとで修業した時の悟空を見ていると、強くなることを支えているのは基本的には平和的で純粋な気持ちからだということが分かります。
ただまあ、最終的に悟空は残虐な敵だろうが自分より強い相手と戦うことに喜びを見出すというある意味狂人の域にまで達してしまうようにも見えなくもないですが、最終話を読むと、これからは平和になった世界で敵と戦うのではなく純粋に強くなることを楽しもうという非常に平和な結末ではないかと思います。



そんな訳で、「ドラゴンボール」全42巻、読めて良かったです!(千葉仁くんが「映画も観ましょう!ほとんど面白くないけど!」って言ってきましたが、今のところ予定はありません!気が向いたら!)
こんな感じで、今年は今まで実は知らなかった面白い作品にも積極的に出会っていきたいと思います!

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