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櫻井よしこのコラム→寺島実郎 2012年11月1日 『週刊新潮』より

2013-11-20 03:17:10 | 日記

櫻井よしこのコラム→寺島実郎 2012年11月1日 『週刊新潮』より


「櫻井よしこ」のコラム→ 寺島実郎
2013年4月29日月曜日
櫻井よしこのコラム→寺島実郎


2012年11月1日 『週刊新潮』より
日本ルネッサンス 櫻井よしこ
鳩山氏、最高顧問に返り咲きの仰天
 
民主党の政策や人事に論理の破綻や一貫性の欠如はいつものことで
もはや大概のことには驚かないつもりだった。

しかし、またもや驚いた。
鳩山由紀夫元首相が党最高顧問に復帰して外交を担当するそうだ。
 
氏は首相就任直後から、
現在の日本にとって最重要の日米関係を根幹から揺るがし、
中国、ロシア、韓国による領土侵略の動きを促す結果を招いた。

普天間飛行場を沖縄本島北部の辺野古に移す案を
「国外、最低でも県外」に移すと述べて否定し、
それまでの13年間の日米の苦渋に満ちた交渉と、
ようやく辿り着いた着地点をひっくり返した。

「日本は今までとかく米国に依存しすぎていた」と語り、
中国との関係を強化する外交姿勢を明らかにした。それを、

中国を軸とした秩序構築を意味する東アジア共同体構想で具体化
しようとした。
 
この種の基本的方針を党内の根回しも行わず、
唐突 に発表し、

オバマ大統領に首相発言の真偽を質されて「トラスト・ミー」と
答えたのが鳩山氏だった。しかし、「トラスト・ミー」という言葉
こそ信頼出来ない として、
鳩山氏は米国政界で「ルーピー」(愚か者)と評されるに至り
日米関係は悪化した。
 
この人物を、野田佳彦首相は
民主党の最高顧問に再任させて、外交を仕切らせることを許した。

単なる人事下手で片付けられる問題ではなく、
野田首相が考える能力を喪失し始めたのではないか
と疑わせるものだ。
 
鳩山氏の外交担当最高顧問への就任は、
菅直人氏の エネルギー・環境調査会への顧問就任と同じく、
信じ難い墓穴人事である。

ここまで踏み込んで批判をして、
私は立ち止まって自問せざるを得ない。

異常と思え る一連の人事は、ひょっとして、
民主党の価値観に照らし合わせれば「正常」なのか、と。

野田氏は、鳩山、菅両氏と異なりもっとまともだという考え自体が
お かしく、野田氏も基本軸がズレた民主党の一員にすぎない
ということか。

とんでもない心得違い
 
どれだけ民主党の価値観がおかしいか。
たとえば、09年 9月、鳩山内閣が発足し、岡田克也氏が外相と
なった。氏は早速大使人事を手がけ、

米国大使に三井物産戦略研究所の会長で、
国際派知識人として知られる寺島 実郎氏を起用しようとした。

だが、湾岸戦争のときも含めて、
寺島氏は一貫して米国に非常に厳しく氏の反米姿勢は広く知られて
いる。

対照的に中国には非常 に融和的である。
鳩山氏が東アジア共同体構想を熱心に提唱した背景には、
寺島氏が鳩山氏の外交政策指南として同構想を進言した
とされる事情がある。
 
さて、寺島氏の大使起用に関して
米国政府は日本政府の照会に「無回答」で応えた。

危機管理の専門家、佐々淳行氏が指摘する。

「大使人事に接受国がアグレマン(同意)を出さない
 ということは、表立って対立するということです。たとえ米国側が
 寺島氏を好ましからざる人物と見倣していて も、
 日米関係の重要性に鑑みアグレマンを与えないということはしない
 でしょう。けれど米国政府は『ノーアンサー』の形で、
 事実上、寺島氏を拒否したので す。
 そのような拒否される人事を考えたのが岡田氏だったのです」
 
岡田氏のもうひとつの人事が、
悪名を馳せる結果となった丹羽宇一郎中国大使である。

再び佐々氏が語る。
「伊藤忠商事出身の丹羽氏は13億の中国人を客と見たのでは
 ないでしょうか。13億人はお客さまであり、神さま
 なのでしょう。相手国を大切にすることは外交では勿論重要です
 が、命懸けで国益擁護の最前線に立つのが外交でもあります。
 商売人に命懸けの外交をやらせること自体、無理でしょう」
 
今年8月27日、
丹羽氏の乗った大使公用車が中国人に襲われ日章旗が奪われた。
犯人の男2人は5日間の行政拘留処分となったが、
これほど日本を小馬鹿にした処理はない。
男2人には裁判手続きもとられずスピード違反に切符を切る程度の
形式的な処理で終わっている。
 
男たちへのいわばお咎めなしの一方で、
奪われた日章旗はどうなったか?佐々氏が憤りを込めて語る。

「あの日の丸の小旗を日本側は取り戻していないので す。
 中国側はあれはなくなったとして、モノ扱いして探そうとも
 しませんでした。

 丹羽氏を含めて北京の日本大使館の公使以下全員、
 本省の外務省も、大使公用 車の日章旗をモノ扱いされ、
 見つからないという説明に納得しているのです」
 
これはとんでもない心得違いである。
大使公用車は 領土と同じく、治外法権が認められる。

車上に立てた日章旗は日本国の主権を象徴する国旗である。

普通の日の丸とは訳が違うことを丹羽氏らも外務省も
わかっ ていない。一番わかっていないのが、
岡田、鳩山両氏はじめ、民主党首脳であろう。

国の基盤が崩されていく
 
民主党政権の3年間に日本外交は多くの決定的な間違いを犯し、
国益は損なわれた。産経新聞の阿比留瑠比氏が
『破壊外交』(産経新聞出版)でその詳細をまとめている。

読み始めたらさまざまな場面が鮮明に思い出されて、思わず知らず
怒りで熱くなる。
 
2010年9月7日、中国漁船岡晋漁が尖閣周辺の 領海に侵入し
海上保安庁の巡視船に体当たりした事件で

菅直人首相、仙谷由人官房長官(いずれも当時)が中国に
「ベダ折れ」した揚げ句、船長釈放を

那覇地 方検察庁の判断として政府としての責任をとらず、さらに
国民に見せないのが国益だとして、中国の犯罪の実態を示す事件の
ビデオを隠し通そうとした。

こうし たことに関して
仙谷氏はいまも「すべて正しかった」と主張する厚顔さだ。
(以下略)

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