昨日の夜は、G.ガルシア=マルケスの小説『予告された殺人の記録』を読み返していました。
コロンビアの田舎町。
町中が婚礼騒ぎで盛り上がった翌朝、サンティアゴ・ナサールは殺された。
彼の死は多くの人から予告されていたにもかかわらず、犯行は行われた。
何故にサンティアゴ・ナサールは殺されなければならなかったのか?
実際に起きた事件をモチーフにして書かれた作品であります。
町の多くの人はサンティアゴ・ナサールが殺される可能性があることを知っています。
しかし彼が死んで当然だとも思っていません。
その状態で犯行は実行に移されます。
何故、事件は起こったのか?
殺されたサンティアゴ・ナサールの周囲の人達はどのように思っていたのか?
白昼夢のような事件を精緻な筆致で描いています。
面白いですよ。
傑作であります。