狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

神にとっては全てが美しくて、良くて、正しい。ただ人間が、あるものは正しく、あるものは正しくないと思うだけである。

2020年04月16日 15時29分49秒 | その他の日記
  今の状態に何処か既視感があったので、ず~っとその既視感について考えていたのです。


 例えば、スポーツに熱中して観ている人達。
 この人達の中には試合中に好き勝手に主張する人がいる。試合結果に対しても好き勝手に主張する。
 興奮状態に入っていて、私が僕が考えた最強のプランを採用しろ! と喚く。
 多くの人が現場の問題も現実もデータも無視して、自分のプランを採用しろと主張する。
 この状態によく似ている……のではないか?


 何故バントをしない! あの場面はバントをすべきだった!
 何故シュートを打たない! あの場面はシュートを打つべきだった!
 何故ヒットエンドランをしない! あの作戦は間違いだ!
 何故あの場面でシュートを打った! あそこではボールをキープすべきだった!
 何故あの選手を使わないのか!
 何故あの選手を使うのか!
 ピッチャーを変えろ!
 なぜあのピッチャーを変えた! 帰るべきではなかった!
 あのフォアードは使えない! 交代させろ!
 四番を変えろ!
 監督辞めろ!
 金返せ!




 ど素人が、僕が私が考えたプランが至高のものであると、主張する……。
 興奮状態に陥っているのだけれども、自分が興奮状態に陥っていることに気がついていない……。
 暴言が乱舞する状態に今の状況はよく似ている……ように思える……。


 スポーツ観戦をしているとよく見かける事案であります。
 それらは、99.999%が与太話。
 このように興奮状態に陥っている人の与太話をまともに採用して成功した試しはありません。
 そもそも与太話はほとんどが採用されることはありません。与太話でしかないのですから。
 しかし、スポーツのそれもプロでの話ならば、ある程度はそれは許容すべきです。
 それも含めてのエンターテイメントなのですから。


 しかし、今のこの状況はエンターテイメントではありません。
 事実もデータも現場の意見も無視した論に意味はありません。
 しかし、今は居酒屋で話される与太話でしかないレベルの話を延々とTVや新聞や雑誌やネットで聞かされたり読まされたりする状況にあります。
 そして、全員が自分が正しいと思っている……。
 みんなが、「私が考えた最強のプラン」を述べて、他者の意見を否定する……。
 みんなが興奮状態に陥って混乱に拍車がかかる。
 マスメディアが真っ先にパニックに陥って取材もせずにデマを拡散させる……。
 でも、自分達が興奮状態に陥っていると理解していないので、自分の考えが正しいと思っている……。
 ど素人でしかないのに……。

 ややこしいことなのだけれども、専門家の意見も絶対ではない。
 ある部門の専門家がある部門について述べることはある部門においては勿論正しい可能性が高い。
 しかし、別の部門の専門家が同じものを見て同じ事柄について述べることは意見が違っていても勿論正しい可能性が高い。
 つまり、同じものを見ても専門家ごとに見る角度が全く違うので意見が異なる。
 そしてその意見は全てが正しい……。
 全く真逆の意見がどちらも正しい。ということが起こる。
 この時は、それぞれの意見を調停する人が必要となる。
 本来は、マスメディアがこの役割を担わなければならなかったはず。
 しかし、マスメディアが真っ先にパニックに陥って取材もせずにデマを拡散させて『自分達が考えた最強のプラン』を声高に主張するだけならば、マスメディアに意見の調停役を担ってもらうという期待を抱くことは出来ません。

 『我こそが正しい!』合戦を繰り広げたところで、意味はありません。
 そもそも、ど素人が思いつくプランは専門家ならば真っ先に思いつくプランです。
 理想的に思えるプランが実行されていないのは、実行するうえで何らかの問題があるから。
 マスメディアならば、その点を突くべきです。
 マスメディアが「○○をやれ!」と主張するのではなく、「○○をやれない理由」を探るべきです。
 与太話に意味はありません。


 斯く述べる私も、述べていることは与太話のレベルでしかありません。
 故に当ブログで主張していることを信じてはなりません。




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