狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

今回の記事はネタ切れなので七割嘘で構成されています。

2009年11月22日 21時17分40秒 | VSの日記




 本日の倉敷は曇り、午後から雨でありました。
 最高気温は九度。
 最低気温は三度でした。
 朝方は寒かったです。


 晩秋に入り、街中はクリスマスの飾りが目に付くようになりました。
 皆様、如何御過ごしでしょうか?
 十二月に入るとクリスマスソングが鳴り響き、恋人達の浮かれポンチ度が益々上がり、桃色の幸せ光線で周囲を照らし捲くることでしょう。
 独り身の人間には苦しい戦いを強いられる季節が近付いてきました。自らの魂の尊厳を守る援軍無き防御戦です。得る物は殆ど有りません。虚しい戦いです。
 しかし、誇りだけは守りましょう。恥知らずは最悪です。

 間違っても、浮かれて地に足を付けていない恋人達に嫉妬の目を向けたりしてはいけません。孤独に耐えかねて身近なカップルのデートに乱入してデートの邪魔をしてはいけません。ましてや、商店街の中心で「本来の趣旨を忘れ、浮かれポンチの祭典と化したクリスマスなど無くなってしまえ」と叫んだり、独り身同士で集まってワイワイ騒いで傷を舐めあう会を催したりしてはいけません。後で必ず深く落ち込みます。
 内に潜むフォースの暗黒面を押さえ込み、浮かれポンチどもを笑顔で祝福し、気高く誇りを持って孤高を保つ度量を持ってこそ、紳士淑女たりうるのです。


 フォースの暗黒面の制御が上手く出来ない私は、クリスマスイブの夜は自室に篭り、明かりを消してローソクを灯し、体育座りをしてローソクの炎を見つめながら「私は何故孤独であるのか?」をひたすら考察いたします。
 自らの魂をズタズタに傷付ける荒行であります。
 それでもズタズタにされた魂のその中心部に光り輝く小さな欠片のようなものが見つかるかもしれません。そうやって人は魂を精錬していくのです。(ただし、光り輝く何かが見つかるのは極めて稀です。見付けてはならない本質というものを見つけてしまい立ち直れない事も御座います。それ故お勧めいたしません)

 友人には「幸せのお裾分けをしてあげましょう。クリスマスイブの晩に私の家にいらっしゃい」と言われました。
 でも、私はクリスマスイブの晩に新婚さんのお宅にお邪魔するほど無粋で破廉恥な人間ではありません。
 それにクリスマスイブの晩にお二人の強烈な桃色幸せ光線を浴びてしまえば、私にはフォースの暗黒面を抑えきる自信が有りません。
 それにおそらく友人は、心の中で血の涙を流す私の姿をクリスマスの余興として楽しもうという腹なのです。キッパリお断りいたしました。やはり私は自室にて体育座りをして孤独をかみ締めるのが相応しい人間なのです。

 思えば三年前「孤独の地平線の彼方を目指そうではないか!」と私を「西日本孤独を楽しむ会・倉敷支部」とやらに誘って孤独の荒野に導いたのは、その友人です。
 しかし彼女は私を孤独の荒野に置き去りにしたまま、自分だけ幸せの桃色桃源郷に旅立ってしまいました。何たる裏切り! 何たる仕打ち! お恨みいたします。
 去年まではたとえクリスマスイブに自室で独り体育座りをしていても、孤独の荒野をひた走る同志が居ると心強く思っておりましたものを、今は文字通り独りです。今年は鉄仮面の異名を持つ無表情人間の私が、(覚えている限りでは)生まれて三度目の涙をはらはらと流すやも知れません。それでも魂の精錬の終っていない未熟な私は自室で独り体育座りをするしかないのです。

 せめて誇りだけは守り抜きたい。
 そう思う今日この頃であります。




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