昨日の夜は、島本和彦の漫画『アオイホノオ』の第12巻を読んでいました。
1980年代の初め。
大阪の大作家芸術大学に在学している焔燃は将来ひとかどの漫画家になろうと燃えていた。
己の才能に根拠のない過剰な自信を持ち、様々な分析をする。
大作家芸術大学には才能に溢れる連中がたくさんいて……。
大阪SF大会DAICON3のオープニングで流された4分ほどのカラーのアニメ作品を焔は観ることになった。
同級生達が作って大阪SF大会で大受けしたというアニメ作品を観て焔は歯軋りし泣き叫ぶ。
同級生達の成功を聞いて嫉妬心に燃える焔は異様なモチベーションで漫画を描き続けて……。
島本和彦自身の自伝のような自伝でないようなお話です。
まだ何者にもなっていないけれども何者かになろうとしている時に、凄いものを見せつけられるしかも同年代あるいは同年齢の人が凄いものを作って成功していくであろうことを見せつけられるなら、そりゃ焦るよね。
ジャンルが違えば冷静に見ることができるのだけれども、ジャンルが被ったら焦燥感で頭を掻きむしりたくなる……。或いはそこで心が折れてしまうかもしんない。折れたらそこで終わりなんだけれどもね。
何かを表現することを生業としている人は何て心が強いのだろう。
空回りしながら勢いよくじだばたともがく青春物語です。
面白かったですよ。
続きを読んでみようと思っております。
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