狐の日記帳

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『有頂天家族 二代目の帰朝』/森見登美彦

2015年03月12日 14時18分37秒 | 小説・本に関する日記





 昨日は、森見登美彦の小説『有頂天家族 二代目の帰朝』を読んでいました。

 舞台は京都。
 人に化けた狸が人に紛れて暮らし、人に化けた天狗が人を嘲笑しながら人に紛れて暮らしている。
 京都下鴨家の三男狸・矢三郎は、今は落ちぶれてしまった大天狗の赤玉先生を世話したり赤玉先生の弟子で恐ろしくも美しい弁天様の気晴らしに付き合ったり天狗や人にちょっかいを出したりしながら騒動を巻き起こして面白おかしく愉快に暮らしている。
 そんな中、赤玉先生の後継ぎであった「二代目」が英国より帰朝し京の都に姿を現す。
 犬猿の仲の天狗親子が大喧嘩か? と狸界に戦慄が走る。
 下鴨家と夷川家の確執。矢三郎の兄・矢一郎の京の狸の頭領・偽右衛門選出の選挙。狸鍋を喰らう金曜倶楽部の具材探し。あちこちで絡まる運命の赤い糸。無駄にうごうごと右往左往する狸達。
 混迷する京の都で矢三郎の阿呆の血が騒ぐ!

 『有頂天家族』の続編です。
 この狸達のお話は三部構成になるらしいですね。今巻は第二部にあたります。


 堅くて大真面目で饒舌で濃くて古めかしい文体から繰り出される脱力するような言葉の数々。
 森見登美彦お得意の戦法が炸裂しています。
 でもゆっくりと作風を変えようとしているのかな?

 新たに魅力的なキャラクター達が登場していて前作同様の大騒ぎとなっています。
 面白かったですよ。
 最終章の第三部が楽しみであります。


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