本日2月7日は、足利義満が正式に室町幕府第3代将軍に就任した日で、江戸幕府が吉原遊郭を日本橋から浅草千束へ移転させた日で、アメリカ合衆国憲法修正第11条の批准が成立した日で、日露和親条約が締結された日で、太政官布告「復讐ヲ嚴禁ス(敵討禁止令)」が公布された日で、中島久万吉商工相が13年前に書いた文章の中で逆臣・足利尊氏を礼讃しているとして貴族院で追求された(9日に辞任)日で、アメリカが北ベトナム爆撃を開始した日で、スイスで国民投票により女性参政権が承認された日で、グレナダがイギリスから独立した日で、ソ連共産党中央委員会が共産党一党独裁制の放棄を採択した日で、北方領土の日で、フェブラリー・ダンのお誕生日で、エアリス・ゲインズブールのお誕生日で、佐伯夏子のお誕生日で、ジョナサン・ジョースターがお亡くなりになった日です。
本日の倉敷は晴れていましたよ。
最高気温は五度。最低気温はマイナス四度でありました。
明日は予報では倉敷は晴れとなっております。
或る夜の事。
狐は先輩と一緒に或るパブリツク・ハウスのカウンター席に腰をかけて、絶えずホツトミルクを舐めてゐた。
狐は余り口をきかなかつた。が、先輩の言葉には熱心に耳を傾けてゐた。
「チヨコレイトを所望する!」
先輩は頬杖をしたまま極めて無造作に言つた。
「今飲んでいるこの御酒にはチヨコレイトが合う。それ故チヨコレイトを断固所望する!」
先輩は割賦を掲げてうつとりと御酒を見つめた。
「君、マスターに頼んでくれ給えよ。きのこの山のいちご味が良い」
きのこの山のイチゴ味はないとは思いますがね、頼んでみますよ。
狐はお店のマスターにカルーアを注文した後に、「チヨコレイトを下さいな」と頼んだ。
先輩はチヨコレイトを齧り、にへらと笑つて云つた。
「至福の極み♡」
其の程度で至福の極みに達するとは先輩は幸せでありますよ。
「おやん? 君は幸せではないのかね?」
さあ? どうですかね?
「ふむん?」
先輩はお喋りを止めて考え込んだ。
狐の言葉は先輩の心を知らない世界へ神々に近い世界へと解放したのかもしんない。
狐は割賦の中でミルクとカルーアを混ぜ合わせてカルーア・ミルクを作り、舐めた。
「私と一緒に呑んでいるのに幸せではない、だと?」先輩は目に涙を溜めて云つた。
先輩は演技派です。騙されませんよ?
「○○(←狐の本名)は酷いことを云う。○○は冷たい。氷のやうに冷たい」
あれれ? 先輩は本気で述べているのかな?
それとも酔つているのかな? 酔つぱらつているのかな?
狐は何か痛みを感じた。
が、同時に又歓びも感じた。
人の想いとは様々なものであるな。面白ひものだ。
そのパブリツク・ハウスは極小さかつた。
しかしパンの神の額の下には赫い鉢に植ゑたゴムの樹が一本、肉の厚い葉をだらりと垂らしてゐた。