昨日の夜は、京極夏彦の小説『ルー=ガルー2 インクブス×スクブス 相容れぬ夢魔』を読んでいました。
『ルー=ガルー 忌避すべき狼』の続編です。
舞台は管理社会に統制された近未来の都市。
前回の事件から数ヶ月後。前回の事件の被害者の来生律子のもとに作倉雛子が謎の毒を持って訪れる。
県警を自主退社した橡兜次は前回の事件の際に殺された霧島タクヤの事を調べるべく神埜歩未と会う。
頻発する奇妙な事件と霧島との共通点……。雛子が律子に託した毒の正体は?
今回は来生律子と橡兜次の視点で交互に進んでいきます。
前回よりも、最初からの混沌の度合いが深いです。
律子パートと橡パートの双方から交互に謎が提示され、絡み合いながら話がどんどん大きくなっていきます。
片方で謎の一部を説明できる仮設が提示されても、もう片方はそのことを知らない状態でどんどん進んでいくのでハラハラしますよ。
近未来から「今」を言及する場面もあってとても面白かったです。
未来から今を思うとやっぱそうなるのかな?
極上のエンターテイメントでありました。