くもり空の下で……

アルコールとギャンブル。依存症からの回復と成長を目指しながらの日々の雑感を発信。趣味の渓流釣りなども公開しています。

自分の思考パターンを観察する①

2017-10-22 13:33:55 | 日記
先日、東名高速で痛ましい事故、いや事件が起きてしまいましたね。

連日ニュースやワイドショーなどで取り上げられたりしていますが、これは誰にでも起こりうる可能性のあることだと思います。そして多くの人が、ここまでひどくはなくとも加害者、被害者と同じような経験をしているのではないかと思います。


私はこの事件を見て、
「あー、オレにもこういう状態の時あったなぁ…」……と思ったので少し記事にしてみようと思います。





私は元々短気な性格だと自分では思っています。
普段からイライラした感情を顔に出している訳ではありませんが、自分に不快な思いをさせる人に対して、また自分の中の常識と逸脱しているような人を見ると、心の中では「変なヤツ」と思い込む習慣があります。
もし、その「変なヤツ」に自分自身の思考や行動までもが影響されてしまっているとしたら………
それはやはり自分自身が人間的成長が出来ていないということなのかもしれません。
いい意味でスルーする感覚を(いちいち影響されない事を)身につけていくことも必要なのかもしれませんね。

私はトラックドライバーを長年してきておりますが、毎日走っていれば色んな人がいます。
ぶっちゃけ言えばあまりにノロノロ運転をしている車に対して煽ったこともありますし、逆にこちらが法定速度を守ってギリギリのスピードで走っているにも関わらず、バンバン後ろから煽られたりしたこともいっぱいありました。

今回の事件は、当然ですが加害者側は世間から猛烈にバッシングを受けておりますし、これから彼は重い罰を受けることにもなるでしょう。
ですが、被害者側の亡くなった方には本当に落ち度は一ミリも無かったのか?………と私個人的には思っております。注意の仕方に問題はなかったのか?家族への配慮はできていたのか?………など。

当たり前ですが亡くなった方、そしてその遺族に対しては気の毒だとは思ってはおります。
ですがマスコミ報道などを観ていると「加害者が100%悪い」という情報になっていますが被害者には本当に1%も過失は無かったのかと疑問にも思います。
まぁ、もしもメディアでそんなことを言い出したら、そのキャスターやタレントは世間から猛バッシングを受け、炎上……ともなりかねない世の中ですから、やたらなことは言えないでしょうけど。
私がもし同じような状況に出くわしたとしたならば、「変なヤツ」には極力関わらない。大切な家族を乗せていたのなら尚更そういった「変なヤツ」には極力関わらないことが大事かな……と思ったりもします。
昔はそういった非常識なヤツに対して説教をすることも時には有効だったのかもしれませんが、現代では、その人の為に良かれと思ってした行動が、思いもよらぬ結果を招くことも珍しくはありません。







ここで少し、私が精神科に入院していた頃に、臨床心理士の先生に教えてもらったアンガーマネジメント。
その一節を思い出しながら、3回に分けてご紹介してみたいと思います。

1】 基本的感情(情動)

・喜び
・愛情
・興味
・悲しみ
・驚き
・嫌悪感
・罪悪感
・怒り

これは人間にもともと備わった根本的な反応。後天的に学習されるものではない。
「サバイバル」に関係、全ての人が感じることができる。


感情とは全体的なシステム

思考: 「ふざけるな」「不公平だ」



感覚: 動悸、頭に血がのぼる、胃が縮む



行動: 当たる、逃げる、動けなくなる




感情(情動)



スティーブの怒り:運転中の出来事
ある日の午後、スティーブが仕事先から家に向かって運転していると、車が乱暴に割り込んできたという事態を想像してみる。


最初、彼は心臓が高鳴り少し怖くなり、その車には近づかないという妥当な反応を示す。
しかし、数秒後「なんだ、あのやろう!わざとやったな!」
「ふざけた運転しやがって!」と思い始める。
彼の情動は恐怖から怒りに変わり、怒りが攻撃的な行動を引き起こす。

こうして彼は、すぐに時速110キロでその車を追跡する。
しかし、その車は離れていく。

なぜなら、警官が彼の車を止め、スピード違反と信号無視で拘束したからである。








◎スティーブの怒りを刺激し、維持し、増大させたものは彼の思考内容

→初めは恐怖を感じていたが、その後、「この運転手はわざと自分を傷つけようとした。こんな運転は絶対に許すべきではない」という考えに支配

思考は情動と混合し、この"むかつく野郎"にちゃんとした運転を教えてやろうと判断

→攻撃的な運転と追跡という、"怒りに駈られた行動"として現れる


◎ スティーブが怒るのは当然なのかどうかは、実はここでは重要ではない。

→結果として、他者の乱暴な運転に憤った彼が自分自身も危険な運転をしたこと。

→結果として、スピード違反の切符を切られるという無益な結果を生んだこと。

→結果として、彼の思考が状況をより悪化させる行動を取らせたこと。

「思考」が怒りを刺激し、維持し、増大させる。

怒りと関連した「思考」をどのように扱えばいいのか?


注意!
しかし、怒りの後に冷静になっているときは、次の刺激に対して脆くなっている。
→カーチェイスを終えたばかりのスティーブは、当然、興奮した状態のままであり、注意しないと、新しい出来事が現在の彼の怒りをさらに強めてしまう。
例えば、彼は警官をののしったり、「もっと重大な犯罪者を捕まえろ」と怒鳴ってしまい、さらに事態を悪くするかもしれない。



②へつづく