海辺でのスリップ……………
ここまで、自分なりに頑張ってきた3年と8ヶ月が水の泡………
この日、
釣果にはソコソコ恵まれたものの、憂鬱な気分だった。。。
AM:8:30
釣りを終えた頃には、
昨晩飲んだアルコールはすっかり抜けていた。
けれど、
その時の私にはきっと、"正常な判断力" というものが欠けていたのだろう。
私がいつも行く海岸。
その海岸線には、いくつものパチンコ店がひしめきあっている。
釣りを終え、帰宅準備をしながら、
「結局、スリップしちまったな……
どうせ、いつもオレはこうなんだよな………
この際だ!
今日はスロットも解禁…………ってか。。。」
フッと、そんな思いが頭をよぎった。
この海岸は毎年何度も訪れている地域ではあるけれど、
断酒、断ギャンブルを実行してきたこの3年半は、店の前を通っても当然スルーしてきていたパチンコ店。
2019.10月某日、AM:10:00前
この日、
釣りを終えた私は、パチンコ店の駐車場にいた。
いままではずっとスルーしてきていた店の前で、その店の開店を待っていた。
"自暴自棄"
「もう…………
どうでもいいや、AA、GAなんて…………
今のこのモヤモヤした気持ちを解消できるなら、それで気が紛れるならば、パチンコでもスロットでも、何でもやってやるさ。」
そんな思いに駈られていた。
さほど繁盛している様子もないパチンコ店。
私は車の中から、開店と同時に入場してゆく人たちを眺めていた。
肩を丸めながら、うつむき加減で入って行く老人の姿。
その後ろには、前の老人とまったく同じような表情をしながら店に吸い込まれてゆく老夫婦の姿。
その人たちを車の中からボーッと眺めていたら、
突然、
今年中学生になったばかりの息子の顔が、私の頭の中に浮かんできた。
自分に問いかける。
「それで本当にいいのか?オマエ。
また、
あんなようになりたいのか?
4年前みたいに戻りたいのか?オマエ。
それで息子に会えるのか?」
ハッ!とした。
私は、
間一髪で入店を踏みとどまった。
これが
"狂気の沙汰"
ってヤツなのかな。
モヤモヤした気持ちはまだ治まってはいなかった。。。
けれど、
私は帰路に向けて車をひたすら走らせた。
一切のギャンブルから身を退いて4年以上経過した。
しかし、
まだ私の"断ギャンブル"は、
相当危うい。