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エンタテイメントを見つめたい

エンタテイメントな日々を考えます。

ダウンロードも取り締まりたい

2005年06月05日 | 著作権
 “ダウンロード”に規制の法律が?著作権法では違法性のあるファイルのアップロードは違法だがダウンロードは違法にならない。ウェブサイトの閲覧も著作物をダウンロードし複製しているのだから、ダウンロードも規制の対象になればユーザーはおっかなびっくりウェブサイトを閲覧しなきゃならない(笑)。

 デジタル方式の私的複製と同じく違法ではないが補償金の対象となったらどうなるか。ダウンロードがデジタル方式の複製であれば著作権法第30条2項によって補償金の対象と解釈できなくもないがその補償金の著作権者への支払いなどを考えるとあまりにも非現実的なので却下。

 著作権法の第1条にはその目的として「文化の発展に寄与すること」とある。しかし最近は特定の業界を保護するための規制の道具として度々利用、改正されている気がするね。

不透明でどんぶり勘定な補償金制度

2005年05月24日 | 著作権
 iPodばかりか外付けHDDにも音楽課金とは,乱暴な。ここ最近私的録音録画補償金制度の対象拡大についての議論が活発化している。賛成意見派は当然これらの利権団体だが彼ら以外からは同調の声はほとんど聞かれない。もちろん著作権の権利者も賛成派なのだろうが表立ってはいない。

 JASRACは2005年度の使用料徴収額は2004年度を下回ると予想している。なので収入源を拡大したい気持ちは分かるが、補償金制度にはあまりにも不透明というかどんぶり勘定的な部分がありすぎてなんとも賛成できないなぁ。

JASRACはもう少し思考しよう

2005年05月19日 | 著作権
 昨日のエントリーの続き。iPodなども補償金制度の対象にすることを強く求めていく~JASRAC事業報告。徴収額の減少が予想されているが再販制度や還流防止に守られてもCDの出荷枚数は落ちているのだから徴収額減少はレコード会社の怠慢が本質的な問題なのにそのしわ寄せは補償金制度という形で消費者に向けられてしまっているのではないか。

 著作権保護期間の延長は権利者と管理者の利益を守るためだけのもので文化振興を妨げるという議論もある。こうなってくるとJASRACって事業目的とまったく反対の行動をしている。何だかなぁ。

 経済産業省は「私的録音録画補償金制度は“縮小・廃止”で検討する」としている。そもそもなぜ縮小・廃止が検討されているのか根本的な問題をJASRACは認識しているのかは疑問だ。だまってても利益を得られる金のなる木を育てるのことに邁進するのではなく新たな著作権ビジネスでも始めた方がいいんじゃないの?

消え行く?私的録音録画補償金制度

2005年05月05日 | 著作権
 ほとんどの消費者が知らずに払っている「私的録音録画補償金」について。図を見るとユーザーと著作権権利者の間にはいくつかの団体が複雑に存在している。補償金管理団体と各業界団体を経由しようやく権利者の手元に届く補償金の額はその流れの中でどんどん削られていく。というより、以前のエントリーでも書いたが、この補償金制度はその支払いが形骸化しているとんでもないシステムだ。
 
 こう見ると補償金制度と管理団体はまずお偉い方々の利権ありきで作られたよなものなのだろうと思える。天下り先を作っちゃおうとかいう発想で。

 経済産業省の担当者は「私的録音録画補償金制度は“縮小・廃止”で検討する」としているのは現状を考えると当たり前かなと。

著作権者の主張と教育

2005年04月28日 | 著作権
 著作権侵害:無断引用と「赤本」提訴 平田オリザさんら。権利者が自分の権利を主張するのは当然である。この件では赤本の発行元が無断で著作物を使用して金儲けをしたのだから平田オリザらが提訴したこと自体は何とも思わない。しかしこれは日本の将来を担う若者の教育の問題でもある。

 学生は勉強のため作家の著作物を読む。平田オリザもまったく同じことをしただろう。赤本に自分の著作物の一部が転載されることでファンが増え自分の著作物の売上げに貢献することはあっても損することはないだろう。
 
 私だったら自身の権利を主張するより若者の教育を優先するかもしれない。

国会議員が語る著作権

2005年04月22日 | 著作権
 世耕日記。最近国会議員によるブログが多くなってきているようだが今回新たにできたのは自民党参議院議員の世耕弘成氏によるブログ。コンテンツ産業振興議連の事務局次長とういことでエンタテイメント業界に精通していると思われる。民主党には民主党ホームエンタテイメント議員連盟事務局なるものがありそろそろ「エンタメ族」の勢力が台頭・拡大してきそうだ。

 同氏の22日のエントリーは著作権についてだが内容は至極真っ当である。真っ当すぎて特に新鮮味は感じられないのだがこういう考えの国会議員がいるという事が確認できただけでも収穫である。議員個人の国会活動や政治思想は国民には分かりづらい。国民に対する説明責任を果すためにも国会議員は積極的にブログ活用してもらいたい。

 次回からは国会議員だからこそ知りうる(裏)情報に期待したい。

違法ファイル、インターネット2でも提訴

2005年04月15日 | 著作権
 米娯楽業界、インターネット2のユーザー提訴。インターネット2は次世代の高速通信技術だが当然こちらの方がダウンロード時間が短くなるので違法コピーの巣窟になりやすいのだろう。
「ハワイからインディアナ州まで、幅広い地域に住む盗人を対象とするこの訴訟を通じて送るメッセージは明確だ。あなたがたの身元は分かっており、自分の行為に責任をとることになる、というものだ」とMPAA会長は言う。

 ここまで強いメッセージが必要なほどインターネット2でもかなりの違法コピー交換が蔓延している可能性があるのだろう、と思ったら、
レコード業界は18大学の個人に対して405件の訴訟をおこしたと述べた。一人あたり2,300曲以上、全体で150万曲の著作権付楽曲を交換していたという。
あらら。閉鎖的なネットワークでもかなりお盛んなようで。

まずは透明性のあるカネの流れを

2005年04月07日 | 著作権
 ネットとテレビの融合――著作権問題、暫定解決の先にあるもの。この記事には以下の文がある。

著作権問題さえ解決すれば、ネットとテレビの融合が前進するかと言えば、それほど単純な話ではない。明らかに目に見える壁の手前にも後ろにも、なかなか目には見えない多くの壁がある。その多くは技術論よりも、信頼関係の問題である。

 この問題には「「異なる文化の世界に住む人たち」への理解」が必要とも書かれている。以前のエントリーで私は「放送とネットの融合は技術ではなく著作権という知的財産とカネの問題」と書いたが上記にある信頼関係を築くには「異なる文化の世界に住む人たち」への理解といより「透明性のある取引の実現」、つまり著作権者への適正な著作物使用料の支払いの方が重要だ。音楽でもそうだが著作物使用料が著作権者へ適正に配分されていない場合があり当然著作権者は不満を持っている。まずはカネの流れをきれいにするべきだ。

著作権者も柔軟に

2005年04月03日 | 著作権
 放送・ネット 高い垣根以前から書いてきたが放送とネットの融合は技術ではなく著作権という知的財産とカネの問題だ。ネットには著作権侵害や違法コピーがまだ蔓延しており権利者の腰がひけてしまうには理解できる。しかしDRMや課金など健全な環境は整いつつある。カネの問題はテレビ番組のネット配信の著作権利用料が決定したのでこれをもとに個別案件もつめることができるだろう。

 それとは別に現在のネット配信は儲けるビジネスモデルではないというのも問題ではある。なので事業者も権利者もなかなかモチベーションを上げることができないのも事実。思考錯誤が必要だがネット配信は新たなチャンスであることも間違いない。