エンタテイメントを見つめたい

エンタテイメントな日々を考えます。

今年は「企業によるパクリ」がさらにヒートアップ?

2006年01月01日 | 著作権
 明けましておめでとうございます。今年も思いついたことを細々と書き続けていきますのでよろしくお願いいたします。

 毎年年始は「今年の展望」といった主旨でその年の方向性をキーワードで予想したりしますが、僕も考えてみました。いろいろとある中のひとつに「企業によるパクリ」があります。デジタル化社会といわれて久しい世の中では実体のないデジタルコンテンツは容易にコピーされます。個人的な利用ならば問題はないのだけどそれが商用利用目的になると当然大問題なのでちょっと手を加える、つまり「パクリ」をする。コピーし放題のデジタル社会は、個人のみならず企業も含めた、パクリの一線をたやすく越える風潮を助長していると思います。去年目立ったものでもエイベックスによる「のまネコ」のインスパイアだったり年末に少し話題になったライブドアの新サービス、中島みゆきの作品に「類似」した曲が収録のCDが発売中止になったりと(これらについては後日書こうと思ってます)企業が率先してパクリをしているのではと思われる事例があります。

 単にパクリはだめだと糾弾するのではなく何故企業はパクリをするのか。そういったことも今後は考えてみたいと思います。

ロケーションフリーで著作権問題も吹っ飛びます?

2005年11月18日 | 著作権
 ソニーのロケーションフリーは放送と通信の壁を壊すか。テレビ番組のネット配信について最近ごちゃごちゃと問題があるけど、ロケーションフリーがあればそんな問題も吹き飛んでしまいそう。

 送信するテレビ番組を暗号化するなどして送信可能化権や私的複製違反をクリアしているのだから「権利者の許諾が得られないのでネット配信できない」とよく聞かれる言い訳じみたことなどを超越してしまっている。

 テレビ局が著作権問題などで足踏みしている間に時代はどんどん進んでいる。視聴者にとっては嬉しいことだけどね。

創作性の存在を判断するにはどうすればいいのか

2005年10月07日 | 著作権
 ネット記事の見出し無断配信「違法」…初の司法判断。違法の主な理由は下記の2点らしい。

1)見出し作成後すぐに複製し配信している。
2)営利目的で反復継続

 今回の判決では報道記事の見出しすべてに創作性があるとはしていない。ただ何をもってして創作性があると判断するのかが難しいのだが、記事見出しは字数が限られているなどの理由から創作性はないとされている。しかし例えばコピーライターが作成するキャッチコピーはどうなるのだろうか。新聞記者が作成すれば創作性はなくコピーライターの場合は創作性がある、とはいえないだろう。何だか難しいなぁ。 

権利者になると教育を阻害する作家達

2005年09月27日 | 著作権
 国語テスト、消える長文 著作権理由で訴訟も。自分の権利を守ることは重要なのだけど、それが教育に悪影響を及ぼす可能性があると分かっていて権利を行使する作家達の心理を理解できる人は少ないのではないか。

 権利者である作家だって学生の時には他人の著作物にさんざんお世話になったはずだ。しかし権利者となったら一転して権利を主張し児童や学生の教育に配慮しない作家連中は一体何を守ろうとしているのだろうか。

著作権は何を守るのか 文化振興税

2005年07月18日 | 著作権
 保護期間延長で、埋もれる作品激増?著作権は何を守るのか。例えば小説家が作品を書き上げてから死亡するまで50年の場合、死後の著作権の保護期間は50年なのでこのケースだと現在の著作権法では100年もの保護が認められることになる。これ以上保護期間を延長して果たして社会や文化発展にどのようなメリットがあるのか。

 アメリカの著作権法はミッキーマウスの著作権保護が終了する直前ごとにその保護期間を延長してきたためミッキーマウス法と言われている。ミッキーマウスなどのキャラクターものは企業が長期にわたって育ててきた重要資産であるためそう簡単に手放したくないのは当たり前ではある。
 
 現代の著作権事情は文化的要素よりビジネス的要素の影響が強くなってしまっているのは否めない。なので例えば著作権保護期間の延長をしたければ著作物の売上げや事前に申請した保護期間に応じた「文化振興税」を払い続ければよいというのはどうか。その税金の分は商品に上乗せされ消費者の負担になりそうだが、それでも消費者が求めるのであれば問題はないと思う。とにかく特定の企業のために法律を改正しその国の文化振興に大きな影響を与えてしまうのはよくないと思っちゃいます。

DRMの普及に力を入れろ、私的録音録画補償金

2005年06月30日 | 著作権
 iPod課金で結論出ず 文化審議会。一連のこの議論で補償金の妥当性を声を大にして主張しているのは権利者と消費者の中間でお金を差っ引く管理団体。肝心の権利者と消費者が不在になってしまっているように見える。

 しかも「私的録音録画補償金制度」が「わからない」消費者8割。補償金の徴収が始まって録音は12年、録画は6年が経過している。各管理団体は今まで一体何をしてきたのだろうか。

 補償金制度はデジタル複製を対象にしている。なので音楽・映像配信で広く採用され複製を制限するDRMが使われているコンテンツには補償金を適用する必要はないはずだ。権利者の権利を守りたいのなら課金ではなくDRMの普及を促進するべきではないか。

 

ネットでテレビ番組が見れるようあの人より頑張っている人

2005年06月06日 | 著作権
 放送と通信、著作権絡み進まぬ融合。ネットでテレビ番組が見れない実情が分かります。ホリエモン騒動の時に堀江氏は憑依妄想のようにネットとテレビの融合と連呼していたが、だいぶ前のエントリーでも書いたんだけど、あの人は著作権という概念がまったくなかったんだろうな。まぁ、本当の狙いはグリーンメーラーだったはず(そしてそれは達成された)なので著作権のことなんて知らなくてもよかったんだろう。その本質を理解していなくても大義名分として融合、融合と歓呼していればよかったんだよな。