高橋のブログ

不定期に..

【ザ・シンフォニカ 第62回定期演奏会を聴く】

2017-07-30 20:44:34 | 日記

近年は聴きに行くアマオケは極力絞っているのですが、その中で新響、シンフォニカは出来るだけ聴きに行っています。
特にシンフォニカはこの10数年、ほぼ毎回聴いています。

今回の曲目は以下の通り

ヒンデミット「ウェーバーの主題による交響的変容」
バルトーク 舞踊組曲
ブラームス 交響曲第2番

指揮:キンボー・イシイ
コンサートミストレス:金坂亜希

すみだトリフォニーホール
今回もほぼ満席。開場前のホールの整列管理も全く問題なし。警備員に加えシンフォニカスタッフも何人も出ていました。ストレス無し。

前半のヒンデミットとバルトークですが、私はこの2曲に注目して聴きにきました。
ヒンデミット「ウェーバー」は、ヒンデミット作品の中でも特に知られている曲だと思います。私は高校時代に吹奏楽版でこの曲を知りました。
その後、フルトヴェングラー盤やブロムシュテット盤に接したり、WOWOWのベルリンフィル定期で小澤指揮による演奏もビデオで撮り、何度も観ました。

近年はアマオケでもこの曲があちこちで取り上げられてきているようですが、 さぁシンフォニカの演奏はいかに?

今回のコンマス(コンミス)は金坂亜希さん。私は関東の主たるアマオケ全てを聴いてきたわけではないですが、思うにその中で最高のコンミスだと思っています。
技量、リーダー、表情全てにおいて。今回も団員が全員ステージに登場し、その後に彼女が登場してきたわけですが、その歩き方、姿勢が気品あって、
「もうここから音楽が始まっている!」という印象を感じました。中途半端な音大オケのコンマスより遙かに素晴らしいと思います。

最初の「ヒンデミット」は前半は弦に艶がもう一歩かなぁと感じましたが、管は最初からとても音色に湿気を感じ、また積極性もあり、
また聴きながらヒンデミットの管の扱い方の凄さを改めて感じました。終楽章はややテンポが早め。最後は思いきりリrit.するあたりは指揮者のこだわりを感じました。

次の「バルトーク」は、プロオケの演奏では何度か聴いたことがあるものの、アマオケで聴くのは初めて。
バルトークの民族音楽をある程度理解しながら奏でないと演奏しにくい曲かと思いますが、メンバー、ぞれぞれ一所懸命にいろいろと探求し、
またリズムも考えながら今日を迎えたのだろうなぁと、聴いていて感じました。バルトークをここまで深く演奏出来るというあたり、
シンフォニカの各メンバーの技量の高さを感じました。非常に緊張度の高い演奏でもありました。

後半はブラームスの2番。この曲はメンバーの方々は学生時代、そして社会人になって別のオケやトラで何度も演奏した方は少なくないと思います。
前半のプロと違って、メンバーの肩の力も少し抜けて自然体で演奏しているようでした。

ここでは弦も特に冴えてきて、各楽章とても心地よく聞こえてきました。管では1mvのHnを始め、よく鳴っていたと思います(Hnは今回は舞台上手側
この曲は構成上、どうしてもラストは熱くなりがちで、それが崩壊の一歩手前まで行ってしまう場合もあるのですが、確かに演奏温度は上がっている感が
ありましたが、あくまで落ち着いての演奏であり、それはコンミスのリードにも因があったと思います。心はかなり熱くなっていたようで、
演奏後の各人の顔はかなり紅潮していました。

そして拍手喝采の中、コンミスが一歩前へ出て頭を下げて、終演となりました。
指揮のキンボー・イシイ氏はあまり細かくは振らず(それで演奏できるシンフォニカは凄い)。ただ、時に地面を掘るような、そんな下まで腕を下ろして
指揮するところもありました)。最後にブラームスのスコアを高々と挙げて、ステージを去っていきました。

シンフォニカはもう設立30年を超え、メンバーが仕事、家庭で多忙の極みになる世代になりました。その中でこの質を維持していることに敬服します。
ストバイ8プル半、セコバイ7プル半、ヴィオラ5プル半、チェロ5プル半・・・、賛助無し!

次回は来年2/12、矢崎さんの指揮でプロコフィエフ第7番等。
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