高橋のブログ

不定期に..

【小澤征爾の「運命」】

2018-01-29 21:40:55 | 日記


今年の「2018セイジ・オザワ 松本フェスティバル」の全公演プログラムが発表された。小澤は「運命」を振る。
健康上の問題から果たして振れるのか?心配だが、しっかり振ってくれることを期したい。

さて今回、紹介したCDは小澤がシカゴ交響楽団と実に33歳の時に録音したものである(当時、小澤はラヴィニア音楽祭の監督であった)。
この録音の3日後はベルリンフィル定期でマーラー「巨人」等を振っている。小澤征爾、30代!破竹の進撃といった時代だ。
私は「運命」のベストCDとなるとフルトヴェングラーの1947.5.27盤を挙げる。まさに最強の盤だ。
「運命」のCDは30枚?いやもっと持っているかもしれないが、その中でダントツである。
「運命」のCDを30枚も所有となると一般にはヲタクレヴェルかと思うが、ベートーヴェンの交響曲全集を買い集めていけば、
自然とこの数になるだろうし、もっと持っている友人も多いだろう。

さてこの小澤盤だが、小澤は第九同様、昔から大きな解釈変化はなく、この曲でも30代で自分の解釈を確立している。
恐らく斎藤秀雄の指導(解釈)が影響しているわけで、30代どころか桐朋時代にもう構築して、その路線を変えていないのかもしれない。

第1楽章はとにかく推進力のみという印象。第2楽章は木管を少し歌わせすぎているかな?と思うほど。作為的というか..。
第4楽章は非常に輝かしく始まる。しかし、何か軽いのだ。いや、別に低弦が響いていないということではない。
曲の重みがないのだ。それは私が実演に接した小澤のベートーヴェンでも同様(但し「第九」は除く)。

こう書くと、小澤の「運命」は期待薄だが、昨年のベルリンフィルとの「エグモント」序曲は素晴らしかった(「合唱幻想曲は凡演。)。
非常に深い響きを醸し出したのだ。

果たして今年の松本での「運命」はいかに?

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