西崎崇子と言えばNAXOS創業者の奥様であり、ここから何枚もCDが出ている。
名古屋生まれで父からヴァイオリンを習い、その後スズキメソード(一期生)、高校は桐朋、大学はジュリアードで学び、今は香港、ニュージーランドを拠点に活動しているようだ。
クライスラーコンクールの審査員などを務めている。このCDはお茶の水の例の中古店で売られていて、しかも超安値の値札にそれは可哀想だと購入した。
ブラームスのヴァイオリン協奏曲は私にとってシベリウスの作品と共に大好き中の大好きな作品だ(^^;。
このCDを聴き始めて、第1楽章カデンツァがクライスラー版を使っていることに少し驚いた。今は、殆どヨアヒム版で、クライスラー版の実演に接したことはない。
クライスラー版のCDはメニューイン、クレーメル、フェラス位しか持っていない(私の持っている同曲のCDの大半はヨアヒム版)。
聴いた感想は、オケがもう少し厚い音で奏でてくれてば..と思う箇所がいくつも。西崎の演奏スタイルと少し方向性が違う。
ただ、そうはいってい第1楽章後半は両者見事に融合していると思った。ガンゼンハウザー指揮のスロヴァキアフィル。西崎45歳時の録音。
西崎崇子は幼少時、クライスラーのレコードをよく聞き、ジュリアードで学んでいた頃にクライスラーと親交のあった家族と出逢い、奨学金もクライスラー財団から...。
またウィーンの馴染みの楽器店に行くと、「あなたに弾かせたいグァルネリがある」と差し出され、試演すると自然に涙がぽろぽろと・・・自分が持っているグァルネリと明らかに違う。
モデル名を尋ねると「エクス・クライスラー」、クライスラーが使っていたヴァイオリンだったとのこと。
すぐ購入したようだ。額はわからない。カデンツァにクライスラー版を使用したのも、こういうこともあったからかもしれない。
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