湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

2007直江津集合(1) 夜明けまでに関東平野を移動せよ

2007年08月25日 | 自転車生活
 去年の双龍での忘年会でのこと。「yuzitoさん、ちょっとこっちに来て」とmasaさんtetsuさんに呼ばれ、なんだろう?と思って行ってみたらいきなりカラオケ用のマイクを手渡されて「直江津集合!」と叫ばされてしまった。酔っていたとはいえ、「そ、そんな大それたことの音頭を無責任にとったらまずいだろう」という考えは頭のなかに確かにきちんとあった。でもそこで、「いや、そんなことは言えません」という勇気が僕にはなかった・・・。それでまぁお酒の勢いも借りて、「直江津集合!」と高らかに叫んだわけだけれども、直江津集合!が本当に実現するのかについてはずっと半信半疑だったわけで・・・。

 しかしそこは一度やると決めたらきっちりやり遂げるmasaさんのおかげで本当に2007・直江津集合オフ!が実現しちゃいました。去年走ったから、そして集合の雄叫びをあげたからという理由で僕もmasaさんと一応幹事ということになっていましたが、申しわけないことに僕はほとんど何もしていません。ですので、本当にmasaさんにはありがとう&すみませんという気持ちでいっぱいです。でも多分今僕が一番masaさんに感じている気持ちはやはり“ありがとう”かな。確かに去年僕はひとりで直江津まで走ったし、そのとき来年も走りたいと思ったのだけれども、正直今年の僕にはそのモチベーションが足りなかった。でも直江津集合!と叫んだ手前、僕が直江津まで走らないわけにはいかないと思っていた。そういった意味では今年については僕もオフ会に直江津まで走らされたひとりだったわけです。そうして走った直江津ランはやはりとても充実感のある、走って本当に良かったと思えるものだったから。



 今年の出走は8月24日の17時半に江ノ島から。集合は25日19時だったわけだから少し早いかなとも思ったのだけれども、去年ストレスを感じた交通量の多い関東平野を気持ち的に余裕をもって走れるよう、眠気を感じたらいつでも仮眠がとれるようにとこれくらいの時間に走りはじめることにした。それに関東平野に関しては景色なんてほとんど期待できないわけだし、標高も低く気温も高いわけだから、なるべく関東平野は夜のうちに走りきっておきたかった。



 去年はまず都内に向かってそこからR17を高崎に向かって走ったのだけれども、今年は境川のmasaさんが7月に渋峠を目指したときのコースを僕も走ってみることにした。去年のコースは交通量が多くて生きた心地がしなかったので。

 というわけで、まずは境川CRを北上。車の入ってこないサイクリング・ロードをアプローチで走れるというのは気持ち的にすごく楽だ。



 そしてサイクリング・ロードを走行中に落陽。翌日の夕陽は日本海で見ることになるのだと思うと、まだ走りはじめたばかりだというのになんだかちょっと感慨深い。

 ただ車の入ってこないサイクリング・ロードもすべてが快適というわけではなかった。舗装が若干荒いため走行感が重い。それから町田の少し手前あたりからは川の右岸の道はところどころダートになってしまう。暗くなってからは無灯火の自転車、それから歩行者にも注意が必要だ。そんなことに少し疲れ、町田を少し過ぎたところで結局サイクリング・ロードを離れてR16にうつった。そしてそこからは夜の国道(一部県道)を安全に注意しながらただただ移動・・・。 


                                              横田基地あたり

 正直僕はこういう延々とした“移動のための走り”はあまり好きではない。やはり自転車で走るのであれば夜より昼のほうがいいし、車の多い街中の道よりも車の少ない自然に近い道のほうが好きだ。ただ今年選択した境川のmasaさんが走ったコースは予想以上に走りやすくまた交通量も少なかったので、そんなに精神的なストレスを感じることがなかったのはありがたいことだった。



 ただ精神的なストレスは少なかったのだけれども、体力的なストレスは結構かかっていたようで・・・。

 まず最初にあらわれたのが眠気。僕は眠気に弱い性質なので、眠気を感じたら横になれそうな場所を見つけてすぐに仮眠するということを走る前から決めていた。今回は早々とまず23時半ころに小川町あたりで1回目の仮眠。結局ほとんど眠ることはできなかったのだけれども、上の写真のベンチに足をのせて30分ほど横になっていた。



 それから今回もうひとつ気をつけようと思っていたことは補給についてだった。補給不足のために去年は後半明らかに体に力が入らなくなった時間があったので。

 ただもしかしたら僕はこの関東平野の移動中、過剰に補給をし過ぎたかもしれない。ただ単に足にきているだけなのに、それを補給不足と決めつけて食べ物をお腹に入れてしまったようなところがあった。結局補給を繰り返しても足は一向に復活せず、ただお腹が重くなっただけだったからやはり今回は食べすぎだったのだと思う。

 さて2度目の仮眠は4時頃、渋川の10kmくらい手前の郵便局の軒下にて。このときは眠気だけでなく、かなり体力的にもきつくなってきていた。去年は少なくとも大津までは走れば走るほどどんどん体が楽になっていったというのに、今年は走れば走るほど体がきつくなっていった。もちろんきっとこれが当たり前なのだろうけれども、当然頭には去年の印象が強く残っていたので、この時点でのこのきつさは結構精神的にこたえた。予定ではこれくらいの時間には吾妻線のどこかの無人駅に着いているつもりだったのに。そしてそこで仮眠をするつもりだったのに。

 ここではやはり30分くらい横になっていた。でもほとんど眠ることはできなかった。多分数分うとうとした程度だったのだと思う。ただきちんと眠れなくてもこういった休憩が体にも頭にもきっと必要なはずだと思って静かに横になって休んでいた。

 と、そんなふうにして目を閉じて横になっていたら頭上でシャカシャカシャカとペダルをまわす音が聞こえた。自転車だ!と思って飛び起きたら、誰かは確認できなかったけれども、1台のロードが走り去っていくのが見えた。時計を見たらちょど横になってから30分くらい時間がたっていたので起きて僕も再び走り出すことにした。

 “追いつきたい”という気持ちで走り出したのだけれども、すでに相当足にきてしまっているようで全然スピードが乗らない。平地にもかかわらずせいぜい25kmくらいでしか走れないのだ。それにそういうときに限って信号がことごとく赤。なので、しばらく走ったところで追走は諦らめた。無理に頑張るとさらに足がなくなっちゃいますから。

 渋川からR353に入ってからは上り基調の道になったということもあって、時速は20km前半。そして足に感じる負担がさらに大きくなる。こんな状態で渋峠を上りきれるだろうか?とだんだんと不安になってくる。 



 そしてようやくR353に入ったというようなところで夜が明けはじめてしまった・・・。できたら夜明けは吾妻峡のあたりで迎えたかったのに。でも焦る必要はない。時間的な余裕はまだまだあるのだから。

 と、凹みつつある気持ちを落ち着かせながら小野上のセブンイレブンにたどり着いたら1台のロードが!おぉ、なんと荒川上流組のらんたさんだった。らんたさんとは今年の三浦オフで結構長い時間ご一緒させて頂いた。あれ以来荒川上流の方々のブログを訪れるようになり、勝手に親近感を持つようになっていたので、かなりきつさを感じていたこの場所での再会はとても嬉しかった。気持ちとはいい加減なもので、この再会で一気に元気が復活したような気がした。 



 しかしながら体のほうはやはりきつくって、小野上からはお願いしてらんたさんの後ろにつかせてもらうことに。ここから吾妻峡までの20km以上を結局一度も先行することなく曳いてもらってしまいました。ありがとうございました。



 吾妻峡では自転車から降りてちょっとだけ観光。なかなかの景観だった。

 さてここからは、一応僕が前に出た。さすがにこのまま曳かれっぱなしは申しわけなさ過ぎる。多分ペースは落ちちゃうと思うけれども、やはり前を走らなくては失礼だと思ったのだ。
 しかし、そうは思ったものの少し走って大津まで8kmという標識を見た瞬間にちょっぴり後悔。げっ!そんなあるの?と。20km以上曳いてもらったらんたさんには申しわけないけれども、実は残り距離もっと短いと思っていたのだ。

 前に出てからは頑張りつつも頑張り過ぎない走りを心掛けた。頑張り過ぎて足がなくなっては元も子もない。なだらかに上り、なだらかに下り、そしてまたなだらかに上っていきながら標高を稼いで長野原草津口駅を越え、そこからはじまった結構な急坂をひぃひぃ言いながら上ってようやく、



 らんたさんとともに渋峠への上り口である大津の交差点にあるセブンイレブンに7時28分に到着。当初考えていたより時間がかかってしまったけれども、小野上でらんたさんと会わなかったらもっと時間がかかっていたと思う。とにかく暑さが本格的になるこれくらいの時間にここまでやってこれて良かった。そして恐れていた夜の関東平野を事故なく走りきることができて良かった。

 ここで朝食を食べたら、いよいよ渋峠への登坂のはじまりだ。

 江ノ島 17:30出走
 東松山 22:36着 100.19km AV25.1km
 小川町 23:34着 114.26km   24.9km
 渋川    4:54着 184.02km   24.6km
 大津    7:28着 228.54km   24.4km

2007直江津集合(2) 今年も渋峠を越える

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