これほど表から見る姿と裏側から見た姿の印象が違うのにただただ驚愕・・・・・、
これが同一の樹か?と思うのは僕だけじゃないだろう。
前回紹介の武雄神社から県道をはさんで対面する丘の上、武雄市文化会館を足元に武雄市の中心街を見下ろす高台に立つ大楠。
武雄市文化会館の裏手駐車場に車を置き目の前の小道を登る事5分ほどでこの大楠に出会える。
地の有力者で塚崎城を有した旧武雄鍋島家、屋敷跡の一角に主幹も大枝も失い表皮と小枝だけで生を繋いでいる塚崎の大楠がある。
それでも小道から仰ぎ見る大楠は主幹も姿をとどめ精一杯大空を目指すように其の枝を伸ばして精一杯生きている。
根元周り38mと言われる巨大な主幹は完全なるホンガラ、其の中に入って大空を仰ぐとわずかばかりの小枝に萌え出す緑が城壁のような大楠の内(幹)襞の向こうに見える。
主幹を失ったのはこの樹齢3000年とも言われる楠にとってはつい最近のこと、昭和38年の落雷に主幹をもぎ取られ、現在のような姿と成ったという。
武雄の三大楠と言われて居る一本、しかしこの楠だけが何の手入れも、手当てもされずに、あるがままの姿で柵に囲われるでもなく立ち尽くしている。
それでも尚、命あるものの暖かさを強く感じる巨楠です。
撮影2010.4.30