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暮らしの菓音vol.5 杜屋焼き菓子



「どや!」と言ってみたかったのだ。
あらためて今回の菓音の写真を眺めながらそう思った。
ここにあるお菓子とジャムはぜーーんぶ自分ひとりで作ったのですよ~と「どや顔」をしてみたかった。



今回はお菓子もジャムも、補充することを考えずに最初から並べられるだけの量を並べた。
販売時間を2時間ぽっちとかなり短くしたので、「後半まで品物があるように」ということ、
商品がある状態を後半までキープする、ということを考えずにいこう、
そして今回はスタッフとして手伝って頂く方の手数も極力減らしてシンプルに、コンパクトにやろうと思った。
なのでお菓子を並べるためのテーブルも今までの倍以上に増やした。
気温の低い時期だからこそ、一人でこれだけの量を作ることが出来たとも言える。
それでも前回よりも数減らしたけど。



当然ながら、自分で作ったお菓子の数は自分は知っている。
ラベル貼りを手伝ってくれているオットも大体知っている。
しかしご来場のお客様は数はもちろん、種類だってお菓子の名前だって知らない方がほとんど。
杜屋ホームページのメニューリストに載せてないお菓子も3分の1くらいあるし。



それでも、ショートブレッドとポルボローネは小さなポップに「イチオシ!」「人気!」
と書いてるせいか、定番商品の中でも売れ行きがずば抜けていい。
丸型に焼いて切り分ける形が私のお菓子の中ではとりわけ多い。
はじっこなどの無駄が出ないのがいいし、
セロファン袋に入れてぴったり三角に包むのが楽しい。



フルーツケーキやウイークエンドなどのパウンド型のお菓子は、
どうしても中心がふくらむためスライスすると背が高くなり、
逆に端に近い部分は背が低くなり、断面の見た目は小さく見える。
でも、その分端は厚くスライスしたので、
大きくみえる真ん中部分よりも端に近い方が重量比で言えばお買い得なのだ。



定番に仲間入りしたブラウニーは、今回は金柑蜜煮入り。
しっとりした歯触りと柑橘の香りがオレンジピールのようで
ビターなチョコレート風味と相性がいい。
今年は、お世話になってる方からお庭に実った金柑をたくさんお分け頂いたので、
張り切って摘み取って頑張って種とりして金柑蜜煮の瓶詰をたくさん作った。
なので今しばらくの間は、ご希望であれば金柑蜜煮入りの金柑ブラウニーのご注文お受けします。
カノンの前にひそかにツイッターでつぶやいていた
金柑ブラウニーの存在を知ったお得意様数件からすでにご注文頂いてます。



「素朴なお菓子」というとありきたりだが、ヘタに飾らない「すっぴん」のいいところを。
「パンドジェーヌ」はスペイン産の上質なアーモンドプードルと卵の優しい風味の
地味だけど食べ飽きしないお菓子。
「柚子のカトルカール」は、ジンジャーケーキと同じシンプルバターケーキ生地に
自家製柚子ピールを焼きこんだお菓子。
今年は金柑だけではなく、また別の方からお庭の柚子をたくさん分けて頂いたので、
柚子ジンジャーマーマレードの他柚子ピールもいっぱい作りました。
なので、この「柚子のカトルカール」もしばらくはご注文お受け出来ます。

定番「いちじくのケーキ」は地元産いちじくを赤ワイン煮にして瓶詰保存しておいたものを
アーモンド風味の生地に入れてリング型で焼いたお菓子。
お菓子作りで隠し味には塩を使うことが多いけれど、
このいちじくのケーキにはほんのわずかだけお醤油を入れる。



定番も定番以外の裏メニューの小さな焼き菓子もいっぱい作った。
とにかく一度全部並べてみたかった。
しかし並べてみてあらためて思ったことは「ぱっと見が茶色くて地味」。
まーーー今さらどうと言うことはない。大体私、原色キライだし。
まずは口に入れて味わってもらえれば。
しかし、「見た目の美しさ」「彩り」が「試しに食べてみる」という
手を伸ばす最初の一歩に大いなる加担をしていることは疑う余地ないと、
よそのお店のデコレーションの美しいアイシングクッキーなどを目にするつど思う。
だって自分自身が、きれいでかわいい見た目のお菓子を見ると「わあ!」っと胸高鳴るのだから。



いつも売れ残っていたチョコナッツクロッカン、今回は売れ行きが良かった。
食べてみて、もう一度買う。というお菓子になれば本望。
チョコナッツクロッカンときなこのポルボローネは、
先月から静岡舞台芸術センターSPACさんにも請われて納品させて頂いている。
クロッカンは、特に疲れている時に食べると効く。
しっかりした甘味とチョコレートのタンニン、ナッツのコクと渋味。
なんて言うと薬みたいだ。
決して食べすぎてはいけない。
「食べたい」と思った時にほんの少し口にする程度で十分。



杜屋オリジナルの板サブレ、今回はいつもの種類の他に「柚子」がお目見え。
こうばしい「ごま」は、実は稀少な国産の黒ごまを使ったものだ。
こういうことも説明しないと分からないこと。説明するほどでもないかな~なんて思ったり。
聞き手が納得する「説明」というのも難しいもんだな~~と、最近国会中継をラジオで聴いてつくづく思う。
ちなみに、この板サブレのはじっこと、ビスコッティのはじっこは、
ご試食出来るように瓶に入れて商品の前に置いておいた。
ここだけの話、板サブレの瓶には数がハンパになったフラップジャックを入れておいた。
見つけた方はラッキー☆



定番の小さな焼き菓子、地味ながら人気なロッシェココ。
「砂糖の甘味」の他に「ココナツ自身の甘味」がダイレクトに味わえるからだろうか。

今回は気温が低い時期という好条件も大でシフォンケーキもこれでもかってくらい焼いた。
気合のままに焼くのはいいが、カット個包装が大変だった。
今回のプレミアムシフォンは「ハムリンオレンジ」のシフォンケーキ。
静岡産無農薬ハムリンオレンジの皮のすりおろしと果汁を焼きこんだジューシーで優しい味わい。
ハムリンオレンジと言われてピンと来る人はめったにいない。
日本国内ではほとんど栽培されていない珍しい原種に近いオレンジ。
なんで栽培されていないかというと、小粒だからだと思う。
ネーブルなどメジャーな品種に比べると半分以下のサイズだ。
果汁を搾るのも一苦労。
という上記に述べたようなことを、終わった後ではなく
現場でお客様に伝わるようにするのが今後の課題かも。

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