陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

映画「ロスト・ワールド  ジュラシック・パーク」

2011-05-30 | 映画──SF・アクション・戦争
1997年の映画「ロスト・ワールド  ジュラシック・パーク」(原題 : The Lost World:Jurassic Park)は、劇場で観ましたから視聴は二度目。前作の「ジュラシックパーク」は、TVかDVDかは忘れましたが観た覚えがあります。
この続編では、恐竜に喰うか喰われるかのサバイバルという主な筋書きに、人間の欲得と正義感とがせめぎあうドラマ性を挟み、危機を乗り越えて結ばれる男女や親子愛を描いています。

前作よりも巨大竜の迫力に欠けていたいたり、原作をかなり変更したせいか酷評されていますが、おぞましさがないので個人的にはそれなりに好きな話だったりします。エゴ剥き出しな大人もいますが、主人公側は小さな女の子を必死に守ろうとするシーンもあって。

ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク 【プレミアム・ベスト・コレクション1800円】 [DVD]
ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク 【プレミアム・ベスト・コレクション1800円】 [DVD]ジェネオン・ユニバーサル 2009-07-08売り上げランキング : 1430おすすめ平均 starstar人間って…star巨大なティラノザウルスよりも小型恐竜の恐ろしさが判明する作品。但し、その分盛り上がりはイマイチ。starゴジラ的面白さAmazonで詳しく見る by G-Tools



はじまりは、前作から四年後。化石に含まれた遺伝子から現代によみがえった恐竜に襲われてあの悲劇からの生還者、イアン・マルカム博士は、インジェン社の会長ハモンドから極秘調査を依頼される。
隔離された島で、あの恐竜たちが秘かに繁殖しているというのだ。イアンと共に派遣されたのは、映像作家のニックとジャングルの軍備に詳しいエディ。
娘のケリーまでがトレーラーに潜入してついてきたり、先に到着していた恋人で古生物学者のサラの無謀な行動で、クルーはピンチに。

単純にクルーが恐竜に襲われていくサバイバル冒険活劇ではなく、愚かさゆえに人間が招いてしまう悲劇となっているのが特徴ですね。
イアンたちと対立するのは、ハモンドの甥で野心的な男ルドローと彼らが雇ったハンターたち。子ども恐竜を囮に使われたり、米国本土に護送されたティラノサウルスのほうが、かえって被害者に思えます。現地での猛獣の襲撃をかいくぐっての、人間どうしの対立と、上陸してからの暴走。このあたりの展開は、まさに「キング・コング」を思わせますね。

けっきょく、恐竜は閉鎖された島へ送還され、保護されることに。
人間が身勝手で生み出してしまった生命ならば、かってに始末するのではなく、責任を持って育てることを説いているのですが、はたして現実にこんな危険生物が飼育されていたらどうすべきなんでしょうかね。

監督は、おなじみスティーブン・スピルバーグ。
主演は「インデペンデンス・デイ」でへんこつの天才エンジニアを演じたジェフ・ゴールドブラムと、「エデンより彼方に」のジュリアン・ムーア。
実業家ハモンドを演じたリチャード・アッテンボローは、「34丁目の奇跡」でおなじみのサンタさんですね。

鷹の目のような眼光鋭いハンター団のリーダーを演じたピート・ポスルスウェイトは、「ロミオ+ジュリエット」の不良じみた神父で印象深いですが、「ブラス!」では金管バンドに情熱をかける父親役を熱演していますね。一度観たら忘れられないインパクトのある顔だちです。

原作はマイケル・クライトンの小説『ロスト・ワールド -ジュラシック・パーク2-』

(2010年2月14日)

ロスト・ワールド  ジュラシック・パーク(1997) - goo 映画

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 映画「地球が静止する日」 | TOP | 五月の終わりに »
最新の画像もっと見る

Recent Entries | 映画──SF・アクション・戦争