陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

映画「北京の55日」

2011-05-15 | 映画──SF・アクション・戦争
1963年の映画「北京の55日」は、清王朝末期の滞在外国人の55日間の闘いと愛を描いた一大歴史スペクタクル。
国際的なキャストと巨費を投じた大作です。

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西太后が執政する清王朝、1900年の初夏。
外国人排斥を訴えて武装蜂起した義和団のせいで、中国に滞在する外国人の不安が高まっていた。
義和団を裏で支援し、列強を追い払おうと画策していたのはは他ならぬ清王朝だった…。

歴史の教科書で習った限りでは、列強に植民地化された清国の解放運動のように思えるのですが、この映画での描かれ方では、彼らまったくの暴徒ですね。外国人側の被害ばかりがやたらと描かれます。
この戦乱の最中、芽生えたのは米国から派遣されたルイス少佐と、ロシアの未亡人ナタリーとの淡い恋。しかし、北京城に篭城していた連合軍の戦況が悪化。連合軍の傷病兵を看護していたナタリーは病床に倒れ…。

ルイス少佐の戦場の恋は実らないけれど、決死の作戦で、ついに連合軍を勝利に導く。
そして新たな任地へ向かう彼は、父をうしなった中国人と西洋人の混血の娘を連れて行く。この結末は、戦争の勝者と敗者との和解を意味したのかもしれません。

キャスティングがかなり豪華。
ルイス少佐は「ベン・ハー」のチャールトン・ヘストン。未亡人ナタリーは、「陽はまた昇る」でも恋多き貴婦人を演じたエヴァ・ガードナー。

なお、伊丹十三が、日本から派遣された陸軍の柴五郎を演じています。

監督は「理由なき反抗」のニコラス・レイ。


北京の55日(1963) - goo 映画

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