陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

映画「アフリカの女王」

2011-04-19 | 映画──社会派・青春・恋愛
かっこよく銃や剣を振り回すアクション、巧みに操る車や飛行機での追走劇。そんな命の危険を伴う道をふたりで歩むうちに、いつしか男女が恋に落ちていたというお話はいくらもあります。1951年の映画「アフリカの女王」も強いていえばそんな吊り橋効果のラブロマンスに分類されるでしょうが、ここでいう冒険活劇は実生活の夫婦愛におきかえてもいいでしょう。

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1914年、ドイツ領の東アフリカ。ドイツ軍に教会を焼かれ、村を略奪される。
英国人の女宣教師ローズ・セイヤーの兄は、失意のあまり命を落とす。身寄りのない彼女は、かねてから生活品を運んでくれたおんぼろ蒸気船「アフリカの女王」号のオルナット船長に、ついていくことに。

ドイツ軍に復讐を誓うローズは、「アフリカの女王」号に魚雷を設置し、ドイツの砲艦に激突させる案を提唱。が、そのためには難所である川をいくつもくだらなければならない。オルナットは当然反対するが、ローズは頑として意志を曲げない。操舵方法を覚えたローズは、飲んだくれの船長をうまいこと説得し、困難の待ち構える船旅をはじめる。

これでもかとばかりに、ふたりを襲う危険。敵船からの銃撃、急な川の流れ、スクリューの故障、マラリア病、どう猛なワニ。みごとな連携で困難を乗り越えていく。
当初は、腰が引けていたのはオルナットのほうで、ローズがお尻をひっぱたいて励ましながら、船は進む。厳格なクリスチャンで身持ちの固いローズも、オルナットに惹かれていく。ローズは口先だけで指示するだけでなくて、ときにはみずから水中に飛び込んでしまうなど、勇気と行動力のある女性で好感がもてますね。

そしてついに、標的のドイツの砲艦まで近づきますが…彼らの目的がみごと果たされるかどうかは、観てのお楽しみ。

主演は、ハンフリー・ホガード。最初は野暮ったい船長も、無精髭を剃るとなかなかの渋い男前。本作でアカデミー主演男優賞に輝く。
キャサリン・ヘプバーンは、芯の強く教養のある女性を好演。
監督は、ジョン・ヒューストン。

(〇九年八月十六日)

アフリカの女王(1951) - goo 映画

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