陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

インフルエンザと受験生

2009-10-27 | 教育・資格・学問・子ども
衆議院選挙だ、政権交代だと騒がれた夏が終わり、秋が深まってきた近ごろ。知らず知らずのうちに猛威を奮いはじめてきたのが、インフルエンザ。先日は国内最年少の三歳児(持病なし)が死亡したことから、乳幼児をかかえる子育て世代に不安が高まっています。
先週の十九日から、新型インフルエンザワクチンの接種が全国各地ではじまりましたが、供給量の不足が懸念され、また接種回数を一回にするか二回にするかで意見がわかれるなど混迷をきわめています。優先接種対象者は、医療従事者→妊婦・基礎疾患がある者→一歳から小学三年生と、その保護者→小学生から高校生(十八歳)までの児童。

とくに受験生にとっては、この時期に罹患するのは致命的。今年は小中学校の学級閉鎖も多く、授業もままならないので、児童の学力低下も心配です。春先の修学旅行のとりやめに続き、秋の学園祭を中止する学校も出てきましたし、子どもの学校生活に大きな影響を及ぼしています。

ところでひと口に受験生といっても、ワクチンの優先接種枠に含まれない浪人生は理不尽な思いを抱いているでしょう。また、高校生であっても接種時期が一月ごろとなる見通しで、センター試験の一月十六日、十七日には間に合わない恐れがあり、受験生を優先させるようにとの要望もありました。

そうした不満の声もあってか、国立大学協会は、大学入試でインフルエンザ患者の受験生のための救済策を発表。二次試験での追試を実施したり、センター試験での成績を勘案して合格判定をするという温情措置を設ける意向。ただし、すべての国公立・私立大学が実施するとは限らないし、二次試験で実技を課す芸術系大学の場合は追試が実施されないかもしれません。

日本人は騒ぎすぎ、海外では無頓着だとの識者の意見もありましたが、米国ではこの二十四日、オバマ大統領が国家非常事態宣言を発表。もはや、ペストやスペイン風にならぶ世界的な流行病の一種です。
優先接種対象者ではない私も手洗い、うがいを励行していますが、なるべく健康的な生活をするように心がけています(今までどんだけ不摂生だったのか(苦笑))

ところで朗報をひとつ。
さる大学の教授によって、緑茶にふくまれるカテキンをインフルエンザ治療薬に応用する技術が開発されたそうです。ただし、緑茶をただ飲むだけでは効果はないので注意とのこと。
以前から緑茶でうがいすると風邪予防になるという豆知識を知ってはいましたが、安い新薬として実用化されたらひじょうに嬉しいですね。

「新型インフルエンザの猛威」(〇九年五月十八日)

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