陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

映画「ニュー・シネマ・パラダイス」

2010-12-31 | 映画──社会派・青春・恋愛
今年もあと一箇月ですね。
本日、十二月一日は映画の日。ですので、ふさわしい作品をご紹介します。

一九八九年のイタリア映画「ニュー・シネマ・パラダイス」は、映画好きにはなんともたまらない、映画館を舞台にした有名作。
ところどころの設定が「オリヲン座からの招待状」に流用されています。

以下、ネタバレあり。

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シチリアの小さな村にある映画館「パラダイス座」は、村人の唯一の娯楽施設。
そこに入り浸っていたトト少年は、映画技師のアルフレートを父のように、友のように慕いはじめる。アルフレートは幼いトトに、映写機の扱いを教授。
ある日、野外広場での上映中、火災事故でアルフレートは失明してしまう。代わりに上映を任されたのは弟子のトトだった。

映画館で技師として育ちながら、自作の映画も撮りはじめたトトこと、サルヴァトーレ青年。
映画のなかのようなロマンチックな方法で想い人に求愛するも、失恋。やがて、彼はアルフレートに肩を押されるかたちで故郷を離れてしまう。
終盤は冒頭につながって、有名な映画監督として三〇年ぶりに帰郷したサルヴァトーレが、時代の変化で役目を終えた映画館の最後を見届けます。

ユーモラスな演出にも、うまいと思わせる。
音楽が、聞きしに勝る名曲ぞろい。あの爽やかな目覚めの朝を思わせるようなメロディ、何かのドラマで使用されていますよね。
そして、劇中ふんだんに挿入される名画の数々。最後は色めき立ってしまうような場面ばかりなんですが、映画ファンを試すかのようなオンパレード。私はチャップリン映画ぐらいしかわからずじまい(苦笑)
あのシーンは、子ども時代にトト少年が観られなかったものだったんですね。

監督・脚本は、ジュゼッペ・トルナトーレ。アカデミー外国語映画賞、カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリ。
主演は中年期のサルヴァトーレに、「ジェヴォーダンの獣」にも出演したジャック・ベラン。アルフレード役は、フィリップ・ノワレ。

(2009年8月14日記す、2010年12月1日初掲載)

ニュー・シネマ・パラダイス(1989) - goo 映画



ちなみに十二月一日は、「ラジオ・デイズ」「セレブリティ」などで知られる映画監督兼コメディ役者のウディ・アレンの誕生日でもあります。
愛子さまのお誕生日でもあるようですね。おめでとうございます。



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