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父の日なのでと


土曜日の正午頃、まず次男の嫁さんが2人の孫とともに来た。
5分も経たないうちに、長女夫婦が孫を連れて来た。
次男の嫁さんからは、父の日なのでと、旅行用の電波歯ブラシをいただいた。
長女夫婦からは、暇つぶしにと、千ピースのパズル。
絵柄は懐かしのモンサンミシェルだ。

その後、家族で近所のレストランに食事に出かけた。
と言っても、肝心の親父は留守番だ。
なぜなら、数日前からの発熱と下痢が治まらない。
それに、明日の会合の資料作成が出来上がっていないからなのだ。

やがて、長男夫婦もやってきた。こちらのプレゼントは畑用の帽子と長靴。

今日は自宅でディナー。メインは、焼き肉のサンチェ巻きだ。
添え物は、ジャガイモの素揚げとナスのしぎ焼き。
肉は別として、サンチェ、ジャガイモ、ナスは、我が畑からの収穫物だ。
男たちは、焼酎のウーロン割りで乾杯する。
親父は、腹の具合がよくないので、アルコールはやや薄目。

酒間に、タヌキの還暦記念の話になった。
長女が幹事になり、8月後半に家族旅行をすることになった。
めでたし。
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恒例となった東京散歩

7日、月曜日。近頃恒例となった東京散歩。
タヌキも誘ったが、素気なく断られて一人で行く。

電車を乗り継いで高田馬場駅が出発点だ。
都電の残る面影橋から神田川沿いを南下する。
アパートを見つけ「あなたはもう忘れたかしら」と口ずさむ。
途中、水神社という小さな社を見つける。
立札によると、ここは、神田上水の神ということだ。

西洋人が多く歩いていると思ったら、そこは椿山荘の入口。
無料のようなので、中に入る。
近代的なビルと日本庭園のコントラストが美しい。
田舎の親父の来る所ではないような気がして、一回りして退散。

隣接するように江戸川公園がある。子どもたちが遊んでいる。
階段を上がってみたが、江戸時代の絶景は望むべくもない。
猫が多い。近所のご婦人が餌付けをしているようだった。

江戸川橋を左折して、高級住宅街の坂道を上る。
椿山荘の正門を通過して、日本女子大の前を通る。
警備員が胡散臭そうに親父を見続けている。
確かに、似合わない帽子をかぶった中年がきょろきょろしているのは危険だ。

高田一丁目の交差点を右折すると、都電の駅がある。
そこを過ぎると、すぐ鬼子母神の参道。
ケヤキの並木が迎えてくれる。
ここの「鬼」の字は、上の点がないのだという。
お参りをしてから、少し北に行くと法明寺というお寺があった。
池袋の近くにも、こんな静かな空間がある。

サンシャインに向かって歩く。
ここは、東池袋。親父が学生時代に住んだことがある懐かしい所なのだ。
護国寺まで歩こうと思ったが、さすがに疲れて、1区間だけ地下鉄利用。

駅を降りた所が護国寺の門。もうとっくに昼の時間は過ぎている。
東に行った所にそば屋を発見。大盛りそばを注文。650円。結構美味。
護国寺に戻って境内に入る。
重要文化財の薬師堂などを見て、墓地に行く。
森の向こうに高層ビルが建つ。周囲には誰もいない。絶景独り占めの贅沢だ。

ここで、東京散歩の第一部は終了。
午前中、新宿に勤務する婿さんに「新橋で一緒に飲もう」と電話をしておいたのだ。
6時に勤務終了というので、親父は昔懐かしい飯田橋周辺を散策する。
外堀は埋められて、ビルになっていた。
さすがに神楽坂は40年前とあまり変わらないようだ。

新橋で知り合いが勤めている店がある。烏森口のパチンコ屋を左折した所。
7時まで飲み放題。
「お勧めを」と頼むと、白モツが出てきた。
あまりにおいしいので追加を頼むと、品切れだという。また来たい。
繁盛している店で、知り合いは生き生きと動き回っている。
ゆっくり話をしている雰囲気ではない。

予定より早く婿さんが来て、合流。
ここは、立ち飲みの店なので、歩き疲れている親父にはきつい。
電話で浅草に勤めている次男を呼び出し、浅草の神谷バーへ。
電気ブランを飲んでいるうちに、酩酊してきた。
「泊まれ」と勧める次男を振り切って、終電に乗った。
地元の駅に着くと、いつものスナックに行きたくなり、直行したのだった。
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玄関の家族一覧


我が家の玄関入口に、住所とともに家族一覧が掲げてある。
これは、我が家がまだ新築だった頃、流行したものだ。
今は個人情報管理の問題もあって、こういうものは見かけない。

蚊の季節、親父にとっていやな季節だ。
薬品の臭いで蚊を寄せ付けない器具をタヌキが買ってきた。
それを玄関に吊そうとしたとき、家族一覧に気がついたのだ。

今はタヌキと2人暮らしなのだが、7名の名前が書かれている。
親父を筆頭にタヌキの名前があり、その後亡き父母の名が続く。
次いで、嫁いだ長女、別に所帯を構えている息子たちの名がある。

「消しちゃおうか。」とタヌキが言う。
その時、賑やかだった7人家族時代の光景が甦った。
「そのままにしておこうよ。」と親父が言う。
タヌキも同じ思いだったらしく、黙ってうなずいた。

「2人だけの名前を残すのだったら、筆頭者をタヌキにしたいね。」
そう言うと、「そうね」とだけ声を残して玄関に入っていった。
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