■義務教育における「歴史教育」の致命的欠陥 (2) <前回参照>
2.歴史教育の実態
「実態」とは言っても、《全国的に小中学校の歴史教育の状況について学問的・専門的に調査研究した》というわけではありません。
佐賀県内の小学校勤務34年間に見聞きしたことや、「小学校社会科教科書」「中学校歴史教科書」や各種分析などの資料などで知りえたことについて述べるということです。
(1)教科書の重要性
「歴史の授業」では、小中ともほとんどの先生は《教科書を読み、必要に応じ解説などを行い、憶えさせる》という授業方法で教えているようです。
したがって、「教科書の記述内容」そのものがとても重要だということになります。
(2)《同じ日本の歴史》のはずなのに、記述内容は教科書によりずいぶん違っている。
歴史観や歴史認識、立場などの違いにより、個人・民族・国家などによって、「歴史=過去のできごと」についての理解や評価がそれなりに違ってくるのは当たり前のことです。
(※《かぎりないほどの大量・無数の「歴史的事実」》のどれを採り上げるか?、どのように表現するか?・・・選択の一瞬一瞬に「歴史観」「歴史認識」、「価値観」や「好き嫌い」などによる違いが影響を与えます。もちろん、中共や朝鮮半島国家や朝日新聞などが大好きな「ねつ造(=無かったことをあったことにする、あったことを無かったことにする、偽造する、作り変えるなどの知的犯罪)」は論外。)
しかし、《日本政府が検定し、日本の国民を育てる義務教育:小中学校で教える「日本の歴史」の内容》が、教科書によって《正反対と言っていいほど違う部分がある》というのは、いったい何が違うからなのでしょうか?
そこで、今(=h24年度~)使われている教科書のうち、《全国の中学生の約半数が使っている「東京書籍」(※佐賀県の唐津地区でも使用中)》と、《「真正保守系」と評されている「育鵬社」》の教科書を比べてみることにします。
<参考> 2社のシェア
・東京書籍52.8%(67万9038冊)
・教育出版14.6%(18万8058冊)/・帝国書院14.1%(18万0787冊)/・日本文教出版12.6%(16万1584冊)
・育鵬社3.7%( 4万7812冊)
・清水書院2.1%( 2万7248冊)・その他0.064%(830冊)
このあと、(3)東京書籍教科書を読んで気づくこと (4)育鵬社教科書を読んで気づくこと (5)両者を比べてみる・・・の順で調べてみるつもりです。
~次回、(3)東京書籍教科書を読んで気づくこと ~
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